土曜日曜と市内を夜走ると色々と人々が集まるところが目立ち
何かと思えば各町内会で主催されている納涼大会なる催しでした。
そうでなくてもこの旧お盆の辺りは夏まつりが多く、いつも花火が
あがりにぎやかなのにそれが終わりまた各町内会でテントを張って
やっているのは七輪で肉を焼いて食べていたりと飲み会なのです。
そうでなくても市内に開店する店は皆ホルモン焼きの店とどれだけ
みんなホルモンが好きなのかと思う現象です。
私の家はかつて秋葉神社の隣にありましたが、夕方駅に父を迎えに行くと
そのあたりには肉を焼く煙で道が煙で見通せなくなるほど焼き鳥屋や
ホルモン焼きの店が一斉に煙を吐き出しその周りに野良犬が狂ったように
集まるというのが日常の風景でした。
駅で見つからない時には近くの酒屋で角打ちしている父を見つけ連れ帰るのが
役目でした。
酒屋のおじさんはよくつまみのチーズや裂きイカ、ピーナッツなどをくれました。
この酒屋のおじさんは将棋友達でもあり、よく家に将棋をやりに来ても
いました。
各家庭に風呂やテレビがなく、町が社交場のような当時は夜が長く、縁台で
夕涼みする人やとかくと人々の交流が街角にありました。
テレビゲームもアニメもなかったけれど子供たちには多くの楽しみがあり、
七夕飾りをしたり、町内会で地域揃って川に行って納涼会をしたりと
色々と楽しみと冒険の日々だったように思います。
そうすると未だに納涼会などといいつつテントを張って酒盛りをしているのも
当時の名残なのかという感じもします。
ただ、商店街のイベントとかかつての七夕祭りの風情も今はなく、地域の
発展とはとか地域振興と地場産業の活性化などいかにしていけばいのか
非常に不透明でこの先の地方の在り方は問題を感じるのでした。
急に涼しくなり夜走るともう秋の虫が鳴いています。
そして、ユリの花やくちなしの代わりにオシロイバナがまだかろうじて
香っていたり、ダリヤや百日紅といった夏の花々は昼間はきれいに咲いて
いるものの夜にはその香りはなく、空には武甲山の上にさそり座が怪しく輝き
火星金星も明るいという夏の終わりの静かな夜でした。
涼しくなると珈琲を思い出したように買い求める方もいてそんな方々の
好みははっきりとした夏の珈琲よりいつものブラジルが好みのようです。
それも何の変哲もないブラジルサントスにうま味を見出すかと思えば、
イエローブルボン日陰干しなどの質の高い豆を求めたりとそれぞれの
好みがあるようです。
ブラジルも色々とあり、ガツンとはっきりした濃い苦いのもあれば
肩透かしのようなすっきりとすんなりしたものもあります。
久しぶりに珈琲を飲みたいという気持ちにやはり一番合うのは基本的な
味を備えたいつもの味という事なのでしょう。珈琲の時間がまた
長くなります。