懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

冒険

2013-03-30 01:45:30 | バレエ
4月以降のバレエ公演の宣伝を見ながら・・・。

自分の先々の予定が不確定で、チケットが買いづらい状況ではある。

・5月「マラーホフの贈り物」
一回前の仲間たち公演で踊られた、「ペトルーシュカ」は、衝撃だった。

同じ演目を、私は昔から何人ものダンサーで見てきたのに。
マラーホフと彼の率いる集団のそれは、ぜんぜん違った!

「上演する」って、本来こうあるべきなんだ。でも、そうでなく、こういう公演に比べれば、練習みたいな舞台を、私たちは常日頃、たくさん見せられている。

「バレエ・インペリアル」も、他の追随を許さない芸術性。
この2演目は、上演を通じて、作品を教えられてるようだった。

こんな調子だったから、今回も何かやってくれるんじゃないか、と思ってた。
でも、演目はベーシック。

ただ、友人はマラーホフの「ジゼル」、高評価だし、定番演目で、円熟期の 舞台を見せる行き方?とも思うけど。

ダンサー本人の意思ならいいけど。

ザハロワが、新国立客演してた頃、演目『ジゼル』の予定が、いつのまにか『白鳥の湖』に変わってた、とコメントしたことがあって、やっぱり日本だとどうしても、そうなりがちなのかしら?、とも思う。無難でおそらくお客さんが入りやすい、と主催者が思う演目・企画になりやすい。

ベルリン国立バレエで上演された、少し別の系統の作品なんかも、ちょっと見たかった気もするけど、未見なので、あまり自信を持っても言えない。
(友人の中に、ドイツその他でもバレエ見てきてた人もいて、ドイツのコンテについて、あれこれ言ってたので・・・。もし日本での上演に向かなかったら何だから、強くは言えない。)日本人が好むと言われる、端正な古典だけじゃなく、コンテ系とかも、全幕、幕物も、ほんとは見たかった。小さく、呟き。(でも、お客さん入らなかったら悲惨だし・・)

・5月 パリ・オペラ座『天井桟敷の人々』
元ネタは昔の高名な映画だから、それだけなら見たい所。しかし、新作で知人の中に誰も見た人もなく、振付ジョゼだし、ちょい冒険?と迷い。さらに2キャストのどっちがいいの?と迷ってたら、チケット売れてきてる。やば。

『スワン・マガジン』の舞台写真、写真だけなら、見たくなるような舞台衣装。写真写りの良いマチュー・ガニオ。

前回世界フェス、会場では、超受けってわけでもなかったコンビ、アニエス&ステファン・ビュリオン『椿姫』。私は、良かったと思った。この二人には、ドラマが感じられたから。大スタータイプじゃないし、私の好みというのではないけど、ビュリオンは、アルマンとしては、説得力あった。

(アニエスは、かつて知人にもファンいたし、キャリアも長いけど、スターの名声だけで押す演技じゃなく、地道に役・作品を育て練り上げてきた演技に見えた。その辺が、やはり競争の激しい大バレエ団のプリマ。女の悲しさとか、誇り高さを感じ。情熱だけでない、気位高さだけでもない、一つの正統的な椿姫像を見たように、自分は思った。

色んな椿姫がいるんだな~と思って。ギエム・ニコラ組の、可愛いげも脆さもある女と、情熱的な男の、愛だらけの椿姫も、定番とは違った良さがあったけど。

恋愛する女としては、ギエムに共感できる部分もあったけど、椿姫としては、アニエスの方が正統的かな?という気がした。あ、全く主観的感想で、パリオペラ座詳しい人から見たら、外れた感想かもだけど。自分が舞台でインスパイアされたのは、こんな感じ。)

ガニオもビュリオンも、パリ・オペラ座のダンサーは、全体は低調だった、あの回の世界フェスの中で、やはりパリ・オペラ座は格が違うと思った。腐っても鯛、舞踊スタイルのアカデミズムとか、アーティスティズムの面で、客観的に見て抜けてると。(私、パリ・オペラ座、ファンじゃないですが。)

そしてマチュー。スター性ならこの人の方がある?のかもしれないが。
清涼飲料水的な印象があって、もう少し、見てて胸ぐら掴まれる様なドラマティックさとか、+αがあれば、と欲が出てくるダンサーでもある。

マチュー・ガニオ&シアラヴォラだと、私生活上のカップル(現在形かどうか知らんが)特有の、格別の情愛表現が期待できるかも?という、希望的観測もあり、

結局、この2キャスト、1公演だけにするなら、どっちがいいのか、さっぱり決められなかった。(早く買わないと、少なくともマチュー・ガニオ&シアラヴォラの日は、無くなりそうな気が。)

正直、振付が愚作だったら、どうしよ~?という一抹の不安は、先行したのだけど。

・英国ロイヤルバレエ『白鳥の湖』
え?このバレエ団で『白鳥』?と思った。コジョカル一番人気。
このバレエ団では上演珍しい演目、たまにやって、かつ1日だけこのキャストなら、確かにチケットは売れると思うが。私がコジョカルで見たかった全幕は、例えば「マノン」だったけど、彼女は、そういう段階ではなくなりつつあるのかな。見る機会を逸したかも。

一般的な傾向かどうか分らないけど、自分の周囲は「新しい演目」や、珍しいのに弱い。
「白鳥はもう見ない」、なんて言ってる知り合いも、こういう企画は見るでしょう。

そんなに人気じゃないけど、見ても良いかと思ってたマルケスが、マックレーと組むので、自分はパスかな。

『不思議の国のアリス』こっちの方が、英国ロイヤルって感じ。でも、ほんとに『白鳥』は、集客力あるらしいから(あれは謎)、自分らには、なんとも言えないな~。

・4月、マニュエル・ルグリの新しき世界

ヴィシ&フレンズ公演のタイトルが「華麗なる世界」。
ルグリが「新しき世界」か~。そ~ですか~、と思うけど、ルグリは、うまくキャリアチェンジに成功したっぽい。メンツの一部はパリ・オペラ座より格下だけど、チケットの売れ行きは、この位の企画の中では良いと思う。

それにしても、チケット買いに迷って、チケット購入サイトを見てると、人気公演、人気曜日、人気ダンサー、露骨に出るので、やる方は大変だな~と思ってしまった。

マラーホフのファイナル公演の案内見て、改めて思ったのは、日本だとやっぱり寄せ集めのガラ公演がパラパラ入るのだけど、ずっと見てきてるようでも、全く見られない全幕物の名の通った作品があったり、とか・・・。
それと、似通ったダンサーが別のよびやさんも含め、あっちこっちのガラに同じ人が出てくるのも、ちょっと気になってる。

何となく似てきて・・。

その意味で、以前のマラーホフのニジンスキー記念の企画とか、テーマを持った公演が以前打たれたのは良かった。

長くなったので、他の公演の話は割愛。偏りすまん。


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