懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

孤高の闘い~2019GPS トゥルソワ、シェルバコワ2連勝

2019-11-17 16:43:01 | Weblog
トゥルソワ、シェルバコワ、GPS2連勝!

トゥルソワを観る歓び、再び。

・男子のジャンプミスに見慣れてくると、彼女たちの鉄の意志力って、ほんと凄い。できて当たり前みたく、勝ってるみたいで。

・でも、実は、深夜2時からの、フィギュアスケートGPロシア杯、女子FSを録画漏れしてしまい、トゥルソワさんの快進撃を見逃して。

しょうもなく、とりあえず、海外の動画で見た。

火曜夜のBS朝日の録画放送でも見るしかない。

前週、中国杯のシェルバコワも見ごたえ十分。

この所、私的には、BS12の金曜19時の海外ドラマ「バビロンベルリン」というのにはまっていて、これが今佳境で、

その為、せっかく感動したシェルバコワ嬢の美演技について、ブログに書けなかった。

中国杯のシェルバコワは、破綻もなく、終わってみれば一部のジャンプに少しの回転不足はあっても、見てる分には見事で、シェルバコワがFSで、ジャンプを無事跳び終えた時、涙さえ出てきた。

羽生結弦の演技を見てた時のように、手に汗握って無事全て跳び終わるまで緊張しながら見ている自分がいて、そうさせるスケーターは、特別な存在なのだと思った。トゥルソワもそうだ。

トゥルソワは、見る前は、「カナダ大会も見たし」、と思ったけど、ロシア大会のSPで見ると、一回前と微妙に違って見えて、
やっぱり他の用事あっても、見逃せない。

今回と前回で、SP、手・腕のちょっとした動き、ニュアンスが違うようで、表現的にも、やっぱり回を重ねるごとに、深みが増してくるのかな?と思ったし、一回前見たから、次は見なくていいなんてことはない、トゥルソワは、一回、一回が真剣勝負で、見る側にとっても、一回一回、大切に観るタイプのスケーターだと悟った。(衣装の黒さが増したような気が?。気のせいか、変えたのか?)

それと、一回前に思ったんだけど、ストーリー的に、「良い魔女が悪い魔女に変わる」なのね。悪いのが良いのに変わるのでなく。そんな所も、中々愉快なトゥルソワ。

SPも感動したんだけど、やはり4回転で勝負するトゥルソワのFSは、終わるまでハラハラ。

以前、怪我復帰前の羽生について、誰かが「存在そのものがドラマ」と、言い得て妙なことを言った。

羽生の場合は、特に怪我してるのに出てきて勝っちゃうとかだけど、トゥルソワもまた、違う意味で、存在自体がドラマだと、ロシア杯のFS見て思った。

あのFSは、選曲、編曲が凄く今のトゥルソワにあってて、作品全体が祈りのような感じがあって、神の領域を感じる、特別なプログラムになっていると思った。(最初のポーズは、戦いに勝てますように、と祈ってるって解説してたけど。)

最初だけでなく、一つ、また一つ、と超難度技を決めていくこの神秘的な瞳の美少女の、全身を使った流麗、時に俊敏な動きのそれぞれが、前人未踏の領域に踏み込み、夢を実現させていくトゥルソワの、祈りのような作品になっていて、その主要要素は、トゥルソワが氷上で全身で描く線と、あの音楽だと、自分は思っている。このプログラムで彼女が表現しているものは、凄くピュアで真摯な想いであり、果敢に超難度技に向き合い、一つ一つ決めていく様子に、胸を打たれる。その意味で、自分の天才を努力で磨き続け、人類の出来る領域を広げるパフォーマンスを繰り出す、トゥルソワの存在自体が、ドラマになっている、と思った。

決してひるまず、必ずできると信じて厳しい技術を決めてゆく。そこに、「凄い」という印象だけでなく、何度となく美しさを感じるのは、なぜだろう。

難しすぎる事をやっているので、4回転ジャンプができたかできなかったかとかは、見る側にとって個別の結果でしかなくて、

全て見事に決まれば、奇跡を見ている気分で、神の領域に近づいたように感じ、

今回の様に4回転の一部に転倒ある時は、前人未踏の域に挑む、この天才少女の孤高の闘いを、ただ、息をつめて見守るのみ。

かつて、羽生結弦の演技を見ていて、感じた気分に少し近いものを感じたのは、このトゥルソワとシェルバコワだけだった。

(羽生ファンが怒りそうだ。)トゥルソワについて、世界一努力した人、って書いてた書き込みを見た。確かに、天才だけど、努力力も凄いのが、観ていて引き込まれる一因になってる、の、かも?。

身を削ってる部分があるから、かくまで心を揺さぶる、一生懸命見る気になるのではないかな、と思ってる。

トゥルソワ、シェルバコワのきれいで爽快な4回転ルッツを見ても、じゃあ、男子選手みなくてもいいかっていうと、そうでもなくて、彼女たちを見た後、中国大会のボーヤン・ジンの4LZを見ると、違う良さがあって、ボーヤンの4ルッツは、独特なので、やっぱ見れると嬉しいし。今回のサマリンの4LZは、長身が大きく山型に、放物線を描いて飛翔してるラインが見えやすくて、身体も大きいけどジャンプの幅も目立って、スケール感がある、っていうのかな?。

トゥルソワの上に跳んでコマのように超素早く回るのと、見た感じが全然異なっていて。

それぞれ、違う味わいがある、4ルッツ。(今回のサマリンのは、出来栄え点が、史上最高と言ってたような。一つの回転で21点位稼いでたから、今のフィギュアスケートの採点基準では、専門的には、今回のサマリンのが、特に評価されるものなんでしょうけど、素人的にはそれぞれ違う愉しさ。)




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