ドゥダメル最終日。今日は15時から。聴衆の質はどんどん良くなっている気がする。今日は4楽章全体を一つの曲として皆が捕らえている感じがあって嬉しい。楽章の間でもあまりにわざとらしい咳、ため息、おしゃべりがあると、がっかりするのだが、今日は楽章の間も皆どこか緊張感があって清清しい。
今日は一昨日や昨日との比較を離れて、完璧な演奏への期待とは別のところ、Gustavoが何を考えてこの曲を振っているのか、について考えながら演奏を聴いてみた。他人の思考のシミュレーションなんて、所詮意味がないとは分かっていても、彼のような天才的な音楽家に音楽はどんな風に聴こえるのだろう、と考えずには居られない。
また、多くの曲が作曲された当時と今では演奏家のレベルも格段に上がっているはずだ-そう思うと、マーラーにお越しいただいて、この演奏をどんな風に感じるか感想を聞いてみたくなる。
また、彼はどんなサインを演奏家に送っているのだろう。再来週のルツェルンでの演奏会は、1つはGustavoを正面から見られる席なので、久し振りに彼の指揮を正面から見ることを楽しみにしたい。家族も、きっとなぜ私がGustavoにはまったのか、より理解してくれることだろう。
演奏会は終わってしまったけれど、スコアで確認したいことがある。ドイツ語なので、ドイツ人の友人に何と書いてあるのか、あるいは書かれていないのか教えてもらおう。こうして、ブログを書いている今も、頭の中をマラ6が流れ、私の胸の辺りを締め付け続けている-まるでほろ苦い恋をしているようだ。尤も、二人のGustav・Gustavoに恋をしているようなものだから、故ないことではないのかもしれない。