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風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

イカナゴの季節

2005年02月26日 | 食べもの帳
この時期に食べたくなるものの一つに、「イカナゴ」がある。
関西方面で、今ごろの時期に漁が解禁となる。
そして、イカナゴを甘辛く炊いた「くぎ煮」や釜揚げにされたものが市場に出回る。
姉が神戸に嫁いで以来、私も神戸を行き来するようになって30年ほどが経つ。
それからというもの、イカナゴのおいしさにはずっと魅了され続けている。

3年前のちょうど今ごろに神戸を訪れたとき、明石からフェリーで淡路島へ渡った。
陸からは明石海峡大橋を何度も見ていたけれど、海から橋を見上げたのはこのときが初めてだった。
早春とはまだ名ばかりで、船上でうける風は身を切るように冷たかった。
淡路島がだんだん大きく見え始めたときに、船の周りにはくぎ煮を炊いている醤油の香が漂ってきた。
先ほどまでの寒さをいっとき忘れて、私はこの香に春を感じた。

店で買うイカナゴのくぎ煮もおいしいが、私は姉が作る山椒の実がピリリときいたくぎ煮が好きだ。
そのほかに、私がもう一つ好きなのは、釜揚げされたイカナゴを、酢醤油と七味唐辛子をかけて食べることだ。
これらはお酒のつまみとしてもいいし、白いご飯などは何杯でもいけてしまう。
くぎ煮は保存がきくので姉に送ってもらったのを静岡で食べることもできるが、残念ながら釜揚げされたのはこちらでは食べられない。
やはり、神戸で新鮮なものを食すのが一番おいしい。

今年も春を告げるイカナゴ漁がもうすぐ解禁だそうだ。


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