数日後 大学のマドンナ的存在の Tちゃんが
僕に話しかけてきた。
うわぁ~! なんて素敵な日でしょう。今日は…
Tちゃんは ちょっと 遠慮がちに
「週末 暇ですか?」と言いながら
物騒なものを カバンの中から 取り出した。
げっ! それは かの美術館の特別展のチケット!
「O君から 聞いたんだけど…
◆▲君(小生の本名)って 美術に詳しいんだってね。
このチケット 研究室の先生から もらったんだけど…
あとで 感想を聞かせてって 言われてんの。困ったわ~
ねぇ~ よかったら 付き合って!
私 美術のこと 全然 わかんないから…
最初は O君に頼んだのだけど 彼…週末は バイトなんだって。」
おのれぇ~ Oの野郎め!
なんというデマを Tちゃんに吹き込んだのだ。
つい こないだ 身内一同が 特別展で撃沈したばかりだというのに。
バイトだぁ~? 100% 嘘だね。チクショウメ!
そして Tちゃんは トドメの一言を 呟いた。
「ねぇ? 美術館って 何を着ていけばいいの?」
は? 蝿や石ころ見るのに ドレスは不要かと…思われますが。
へ? ひょっとして 俺にも それっぽい衣装を 要求してるんですか?
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夕方 小生が O君の首を絞めたことは 必然である。(笑)
O君の財布から 2万円ほどを 脅し取り…
【かじゅある】(敢えてひらがな表記)な衣装を買いに出かけたことも
これまた 必然である。
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さてさて Tちゃんとの デートが いかなる展開になったかは
また 日をあらためて 書くことにしましょう。
冷や汗で【かじゅあるな衣装】の背中が べっちょり濡れたことだけ
書き記しておくとしましょうか。ははは。