カンスの背の上で

たまには火を吹け! カンス! ほれほれ!
              (ボッ!) 

熱化学方程式攻略 その7

2012-01-29 00:15:16 | 竜の研究室

【解法3】 究極の高速技 【符号反転・数値代入法】
 原理を理解するのは ちょっと苦労するのだが…
 理解しちゃった人には 【魅惑の高速技】  

**********************************

 例題 2012年1月実施センター試験 大問2 問1(解答番号 8)
    (問題文は大幅に簡略化してあります。)

  次の熱化学方程式のQの値を決定せよ。

  Fe2O3(固) + 3CO(気)

      = 2Fe(固) + 3CO2(気) +Q[kJ]

  ただし、生成熱は以下の通りである。
    Fe2O3(固)  824[kJ/mol]
    CO(気)     111[kJ/mol]
    CO2(気)    394[kJ/mol]
************************************


 着目点
 ※ 試しに 酸化鉄の生成熱を書いてみよう。
 2Fe + 3/2 O2 = Fe2O3 + 824 kJ
 と言うことは これを式変形すると

  Fe2O3 = 2Fe + 3/2O2 - 824 kJ なわけだ。
 
 これを目的の式にぶち込んでしまいましょう。
 同様にCOやCO2の項も 生成熱を式変形してぶち込んじゃいましょう。


  (2Fe + 3/2O2 -824 kJ)
    ↓
  Fe2O3(固) + 3CO(気)
              ↑
             (3C + 3/2O2 - 333kJ) 


      = 2Fe(固) + 3CO2(気) +Q[kJ]
                   ↑
               (3C+ 3O2 - 1182 kJ)

 結局 出現する化学式はすべてバサバサと消去できて、生き残るのは

   -824 -333 =  -1182 + Q  ---(★)

   ∴ Q= +25 kJ となります。


 以上より 
 【生成熱の符号をひっくり返して、目的の式に代入して、数値計算すればできあがり】なわけ。

 プロは 本番で 【化学式はどうせ消去されるから】(ということを知っているから)
 (★)の式だけ書いて、計算しておしまい。 ん~ 30秒いらないね。(笑)


 ただ、 私は個人的に この方法は あんまり好きじゃない。
 確かに 絵解きよりも 高速なんだけど、全体像がイメージできないし
 出てきた答が あってるんだか 間違ってるんだかを 検証しにくいんだよな。
 まぁ~ 採用するかどうかは 読者の判断にまかせます。
 速度を大事にするなら【解法3】、イメージを大事にするなら【解法2】かしら?
 どっちにしても【解法1】だけは やめなさい。いいことないですから。

 次回は、小生が大好きな【絵解き熱化学】(解法2)の攻め方を もう少し解説します。


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熱化学方程式攻略 その6

2012-01-28 23:43:08 | 竜の研究室

 【解法2】 エネルギー図を作成して、【数値計算だけで】攻めて行く

 
**********************************

 例題 2012年1月実施センター試験 大問2 問1(解答番号 8)
    (問題文は大幅に簡略化してあります。)

  次の熱化学方程式のQの値を決定せよ。

  Fe2O3(固) + 3CO(気)

      = 2Fe(固) + 3CO2(気) +Q[kJ]

  ただし、生成熱は以下の通りである。
    Fe2O3(固)  824[kJ/mol]
    CO(気)     111[kJ/mol]
    CO2(気)    394[kJ/mol]

 ************************************

 着目点
 ※ 与えられたデータは すべて【生成熱】である。
   即ち【構成元素の単体】から出発したときの熱である。
 ※ 目的の式の左辺と右辺も…
   3種類の単体 2Fe、3C、2O2 から作り出すことを考える。
 
 まず 左辺を 2Fe、3C、2O2 から合成する…エネルギー図を描いてみよう。

     2Fe、3C、2O2
         ↑
         | この高さの差はデータより 824+111×3=1157 kJ
         ↓
     Fe2O3、3CO


 同様に 右辺を 2Fe、3C、2O2 から合成する…エネルギー図を描いてみよう。

     2Fe、3C、2O2
         ↑
         | この高さの差はデータより 394×3=1182 kJ
         ↓
     2Fe、3CO2

 結局、2つの図をまとめると

     2Fe、3C、2O2     
       ↑          ↑
      1157 kJ
       ↓         1182 kJ 
  Fe2O3、3CO       ↓
                  2Fe、3CO2



  左辺と右辺の差は 25 kJ(1182-1157)になる。
  右辺の方が左辺より低い(大きく下がっている)から あきらかに発熱。
  以上より +25 kJ と判断できる。


  この方法は かなり訓練しないと…実戦では使えないのですけど、
  熱化学方程式を1つも書かなくて済むのですな。
  慣れてくれば この問題でも1分以内に解けます。
  図を描くのに、それなりのセンスが要求されますが、めっちゃくちゃ高速です。

     お勧めです!
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熱化学方程式攻略 その5

2012-01-28 22:55:14 | 竜の研究室

 【中級編】 熱化学方程式の合成

 さて、いよいよ…【複数の熱化学方程式】を合成して
 1つの熱化学方程式を導くことを考えていこう。

**********************************

 例題 2012年1月実施センター試験 大問2 問1(解答番号 8)
    (問題文は大幅に簡略化してあります。)

  次の熱化学方程式のQの値を決定せよ。

  Fe2O3(固) + 3CO(気)

      = 2Fe(固) + 3CO2(気) +Q[kJ]

  ただし、生成熱は以下の通りである。
    Fe2O3(固)  824[kJ/mol]
    CO(気)     111[kJ/mol]
    CO2(気)    394[kJ/mol]

 ************************************

 これから3つの解法をアップしていきます。
 まず…最初に…一番素朴な方法からね。


 【解法1】 根性で、生成熱をすべて熱化学方程式で表現し、足したり引いたりして…
       目的の方程式に変形していく。

 問題文より

   2Fe + 3/2 O2 = Fe2O3 + 824 kJ  (1)
   
   C + 1/2 O2 = CO + 111 kJ   (2)

   C + O2 = CO2 + 394 kJ    (3)

 目的の式にはCやO2なんて無いんだから…(1)~(3)を組み合わせて
 炭素や酸素を消去していこう。(と…受験生は考える。)
 
 目的の式で二酸化炭素も一酸化炭素も 係数が3なんだから
 (2)と(3)はとりあえず3倍してみるか。(と…受験生は考える)

 酸化鉄が出発物質なんだから(1)は左辺と右辺をひっくりかえすか。
 一酸化炭素も出発物質なんだから(2)も3倍してひっくり返しておくか。
 (うまく行くかどうか怪しいけど やるしかないか。と…受験生は考える。)

  
  Fe2O3    = 2Fe + 3/2 O2 - 824 kJ  (1)   ⇒左右逆転
  3CO      = 3C  + 3/2 O2 - 333 kJ  (2)×3 ⇒左右逆転
  3C + 3O2 = 3CO2       + 1182 kJ  (3)×3

  お~ 炭素も酸素も 綺麗に消えたぞ!(パチパチパチ!)
           以上より 答は +25[kJ] だぁ~  (選択肢だと④でした)



 まぁ~ 自分の部屋で お茶でも飲みながら
 時間無制限で ダラダラと 解くのであるならば この解法でもいいんだけど…
 センター試験では 限られた時間の中で アタフタしながら やらなきゃならん。

 私は この 【連立方程式変形作戦】なんぞは

    捨てることを強く勧めます!!  


 ゆっくり考えて見ましょう。
 この方法の弱点は

   どうせ あとから 消去しなければならない…
   酸素や炭素を わざわざ 熱化学方程式に書いている!
   一度書いて、また消去しているんです。無駄です。
   
   また、あわてふためいて…(1)~(3)の立式をミスれば
   撃沈することは確実でしょう。

   賢い受験生は (1)~(3)を立式することすら しません(笑)


 次回は【絵解き熱化学】っていう方法を紹介します。乞う! ご期待!





 

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熱化学方程式攻略 その4

2012-01-26 21:00:25 | 竜の研究室

 入門編 その4  熱化学方程式の立式  例題の解答

 ※ 下付き文字をテキスト画面で打ち込むの…面倒くさいから
   水素はH2 水はH2O みたいになっています。
   読みにくいだろうけど お許しくださいませ。
   

  A) 黒鉛の燃焼熱は394[kJ/mol]である。

    C(固) + O2(気) = CO2(気) + 394 kJ

    厳密には炭素の固体にはダイヤモンドもあるから
    C(固・黒鉛)と表記する方がいいですね。
    単位が[kJ/mol]から[kJ]に変わっていることに注意してください。
    燃焼熱ですから、当然…発熱反応です。


  B) 水の蒸発熱は44.0[kJ/mol]である。

    H2O(液) = H2O(気) - 44.0 kJ

    さきほども解説したように、蒸発熱が吸熱であることは【常識】ですから
    問題文には【-】の符号が書いてありません。
    自分で勝手に「吸熱反応だから、マイナスにしなくちゃ。」と
    判断しなければ駄目なんですよ。


  C) エタノールの生成熱は277[kJ/mol]である。

    2C(固) + 3H2(気) + 1/2 O2(気)

          = C2H5OH(液) + 277 kJ

    割とケアレスしやすい問題です。
    ★ 生成熱は 構成元素の【単体】が出発物質です。
      【H】(水素原子)や【O】(酸素原子)から
      スタートさせてはいけませんよ。
    ★ エタノールが液体であることにも注意しましょう。
      「どこにも書いていないじゃんか!」と文句を言っても駄目。
      常識的に「きっと液体だろうなぁ~」と判断できるセンスが必要です。
    ★ 生成熱は 発熱か吸熱か…判断しにくいのですけど、
      吸熱なら 「問題文に断ってあるはずだ。断ってないから発熱!」と
      結論を出せるように…訓練しましょうね。


  D) 塩化ナトリウムの溶解熱は3.88[kJ/mol]の吸熱反応である。

    NaCl(固) + aq = NaClaq - 3.88 kJ

    溶解熱は独特の書き方があります。
    左辺の【aq】は【多量の溶媒の水】を表す独特の記号です。
    右辺の【aq】(実際は小さく書くんだよ)は、【水溶液だよ】の記号です。
    個人的には右辺のaqにも 他の状態表記と同じように
    ( )をつけて(aq)としたいのですが
    どうやら…( )は、つけないことが多いようですね。


  E) 25[℃]における中和熱は56.5[kJ/mol]

    H(+)aq + OH(-)aq = H2O(液) + 56.5 kJ

    すいません。イオンの電荷(上付き文字)が、
    テキスト画面ではうまく表記できなかったので、( )をつけてみました。
    あたりまえですけど 実際は 元素記号の右上に小さく書きます。
    左辺の水の…(液)の記号は省略してもいいでしょう。


  F) H-Hの結合エネルギーは432[kJ/mol]である。

    H2 = 2H - 432 kJ

    注意点は2つ
    ★ 結合エネルギーは、もともと【気体状態の物質】の話ですから
      状態を明記する必要はありません。
    ★ 結合をぶっちぎるのには、エネルギーが【必要】になります。
      当然…吸熱反応であることは明らかです。


  G) エタノール 9.2[g]を完全燃焼させたら、273.4[kJ]の熱が発生した。
                       (H=1.0 C=12 O=16)
 
    そのままでは熱化学方程式は書けませんね。
    エタノール 1[mol]当たりの熱量を計算しましょう。

    M(分子量)= 12×2+1×6+16=46
    n(物質量)= 9.2/46 = 0.2[mol]

よって、エタノール1[mol]を燃焼させれば 273.4/0.2 = 1367[kJ]の発熱です。
     ∴ 燃焼熱=1367[kJ/mol]

    C2H5OH(液) + 7/2 O2(気)
  
           = 2CO2(気) + 3H2O + 1367 kJ 

注意点
    水の状態は、問題文だけからだと解りませんね。(不親切な問題だ。)
    液体かも知れませんし、気体かもしれません。
    判断できなかったの、記入しなかったのです。
    まともな大学は…こんな出題の仕方はしません。
    「生成された水は全て気体である。」のようにはっきりと明示するはずですから
    あんまり心配しないで下さい。



 あっちこっち 間違えても… あまり落ち込まないように。
 自分の弱点を明確にすれば、同じミスはしなくなりますから。

    


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熱化学方程式攻略 その3

2012-01-26 19:41:57 | 竜の研究室

【入門編】 その3  熱化学方程式の立式

 熱化学方程式を書かせる問題には、基本的に部分点は存在しない。
 一ヶ所でもケアレスミスをしたら、丸ごと吹き飛ぶと思いなさい。
 立式するときは熱化学方程式独特のルールを必ず守らなければならなない。
 自分勝手な判断で、ルールを破ってしまうと、点数にならないのだな。
  
  ★ 中心物質(注目する物質)の係数を【1】として立式せよ。

  ★ うっかり「→」を使ってしまう受験生は、
    熱化学方程式の本質的な意味がわかっていない。
    必ず左辺と右辺を「=」で連結せよ。

  ★ エネルギー項は必ず右辺に記入し
    符号は 発熱なら「+」、吸熱なら「-」とせよ。

  ★ エネルギー図を書く場合…
    発熱なら「下に下がる」、吸熱なら「上に上がる」のである。
    初心者は どんな問題でも、エネルギー図を書く癖をつけよ。

  ★ 可能な限り物質の状態(気・液・固など)を熱化学方程式に書き込め! 
    状態を書かせることで、君の【化学的一般常識】が試されているのだ。

  ★ 単位に敏感になれ! 
    熱化学方程式中のエネルギー項の単位は[kJ]である。
     ⇒ もともと、中心物質1[mol]について立式しているのだから
       [kJ/mol]にする必要はないのだな。これだと蛇足になってしまうよ。
  
  ★ エネルギー項の正負の判断
   A)必ず発熱 ⇒ 燃焼熱・中和熱・(凝縮熱)・(凝固熱)
   B)必ず吸熱 ⇒ 結合エネルギー・蒸発熱・融解熱 
      ※ これらの反応熱は【吸熱反応であることが常識】だから
        ほとんどの場合、問題文中で【マイナスの符号を省略】している。
        従って【知らない奴は大撃沈】する罠となる。
   C)判定不能  ⇒ 生成熱・溶解熱
      ※ 発熱、吸熱…どちらの可能性もある反応熱だ。
        正負は問題文中に明示(または暗示)されているはずです。

 
 例題) 次の記述を熱化学方程式で表現せよ。(答は次の記事で書き込みます。)

    A) 黒鉛の燃焼熱は394[kJ/mol]である。

    B) 水の蒸発熱は44.0[kJ/mol]である。

    C) エタノールの生成熱は277[kJ/mol]である。

    D) 塩化ナトリウムの溶解熱は3.88[kJ/mol]の吸熱反応である。

    E) 25[℃]における中和熱は56.5[kJ/mol]である。

    F) H-Hの結合エネルギーは432[kJ/mol]である。

    G) エタノール 9.2[g]を完全燃焼させたら、273.4[kJ]の熱が発生した。
                           (H=1.0 C=12 O=16)




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熱化学方程式攻略 その2

2012-01-25 22:10:18 | 竜の研究室

 
 今度は吸熱反応のイメージを 作っておこう。

 【入門編】
 その2 吸熱反応のイメージをしっかりと持っているか?

   例) A + B = C -40kJ

   これは 吸熱反応だよね。

   上の例をエネルギー図で表現すると こんな風になります。


              C  
           ↑       
          この差が 40kJ
       A、B ↓
      


   AとBが持っていたエネルギーに比べて、
   Cが持っているエネルギーは 40kJ だけ 高いのですな。
   
   勝手にヒョコヒョコと この差を 昇って行くことはできません。
   誰かが 外から 40kJのエネルギーを与えてあげなきゃ Cにはなれません。
   言い方を変えれば
    【A、Bは外界から 40kJ のエネルギーを吸い取って 】
         Cに変化するわけです。

   これが吸熱反応のイメージなんですよ。
   A、Bは チューチューと エネルギーを 吸い取っちゃうのです。

   さっきと同様に 熱化学方程式の【=】を意識して、無理やり日本語で説明すれば
   
   【AとBが持っているエネルギー】は
      【Cが持っているエネルギーから40kJ 引いたもの】に
          【等しい】ことになりますね。


   このように 吸熱反応のエネルギー図は
    「左辺よりも 右辺の方が 上にくる」ことを 頭の中に叩き込みましょう。


   入門編のまとめ

    発熱反応  
      右辺のエネルギー項の符号は【+】
      反応物は 外界へ熱を 放出する。
      エネルギー図では 右辺が左辺より【下になる】

    吸熱反応
      右辺のエネルギー項の符号は【-】
      反応物は 外界から熱を 吸収する。
      エネルギー図では 右辺が左辺より【上になる】


         本日は ここまで。
         早寝 早起き オジサンは 寝ます。
         続きは 明日に アップします。(たぶん)
            




   
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熱化学方程式攻略 その1

2012-01-25 21:13:46 | 竜の研究室

 いままで、このブログで熱化学ネタを真面目に書き込んだことは無かった。

 理由は極めて単純。
  エネルギー図をテキスト画面で作るの面倒だったから。(苦笑)
 もう1つの理由は
  「熱化学方程式なんて 根性があれば誰でも解ける。」と思っていたから。

 ところが 現実は そうでもないようだ。
 オジサンに泣きついてくる奴は どいつもこいつも 
 「熱化学方程式が解らぬ!」「時間が足りぬ!」と文句ばかりを言っている。


 だから、ちょっと 真面目に熱化学方程式攻略を
 ここの場で展開しようと 思ってみたわけ。


 【入門編】

 その1 発熱反応のイメージをしっかりと持っているか?

   例) A + B = C + 50kJ

   これは 発熱反応だよね。
   でも 発熱反応であることを どうやって 君は判断した?
   「50kJ の前の符号が+だから」では…失格です。
   それは 判断したのではなくて 丸暗記しているだけですよ。

   上の例をエネルギー図で表現すると こんな風になります。

       A、B
           ↑       
           | この差が 50kJ
           ↓
             C  

                あ~図を描くの面倒くさい。

   AとBが持っていたエネルギーに比べて、
   Cが持っていたエネルギーは 50kJ だけ 低いのですな。
   だから この反応で、A+BがCに変化すると、
   【余ったエネルギーが 外に出てきちゃう】ことになります。
   これが発熱反応なんです。

   もう1つのポイント
   熱化学方程式を【→】ではなく【=】で書くことに注目してください。
   これは 【左辺がもっているエネルギー】と【右辺が持っているエネルギー】は
   【等しいのだ】を意味しています。

   くどいようですが この熱化学方程式を 日本語で表現すれば
   【AとBが持っているエネルギー】と、
     【Cのエネルギーに50kJを足したもの】は 【等しいよ】 なのです。


   「そんなの当たり前じゃんか」と思って あなたへ。
   その「当たり前」が「絶対的確信」に変わるまで…
   この素朴な例を 繰り返して 練習しましょう。

   問題集などに出てくる熱化学方程式を
   とにかく エネルギー図にしてみてください。

   自分で書いたエネルギー図と 熱化学方程式を比較してみて
   エネルギー図の上下関係が 正しいのか? 間違っているのか?を
   とことん 追跡してくださいね。


   次の回で 吸熱反応を 説明します。

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センター化学 問題番号16を 再考する。

2012-01-16 20:04:40 | 竜の研究室

 昨日の段階で…
 「酸化鉛(Ⅳ)は希硫酸に溶解し、硫酸鉛(Ⅱ)に変化する。」という選択肢が
 正しいのか… 誤りなのか…を、明確に断言できませんでした。


 さっき 電撃的に 「×に決まってるじゃんか!」と 閃光が走ったので
 嬉しいから 書いておくことにしましょう。

 最初に 断っておきますが…
 カラクリに気がつかなかった私が馬鹿でした。(懺悔・笑)


 考えてみれば、実に単純でした。この選択肢…酸化還元反応ですよね。
 鉛の酸化数が +4⇒+2に減っているから 還元反応が進んでいるわけ。

 即ち 【誰かが電子をくれなきゃ 進むはずがない】のですな。
 言い換えれば【還元剤がどっかにいるのかよ?】なのですな。

 鉛蓄電池の場合なら
 負極で発生した電子が、正極に流れ込んでくるから…この反応は 進行します。
 でも、この選択肢の条件だと…

   どこの だれも 電子を 酸化鉛(Ⅳ)君に 恵んでくれない。

           のですから…進行するはずはないよね。



 ん~ どうして 昨日…
 こんな単純なカラクリに気がつかなかったのでしょう。(反省×10+笑)


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センター化学 問題番号27を 再考する。 

2012-01-16 18:36:09 | 竜の研究室

 今日一日 暇な時間をみつけては…
 【エチレンを空気酸化したら アルデヒドで止まるのだ!】の確証を得ようと
 ネット上をウロウロしていた。

 調べたら…(参考書にチラッとぐらい載っている程度に)メジャーな反応であった。
 【ワッカー酸化】とか言う反応なんだそうだが…
 相変わらず、私の脳内では「知らねぇ~よ。そんな反応!」である。

 一言で片付ければ「オジサン(筆者)が勉強不足なだけぇ~」なのであるが…
 さっき「どうして 俺は勉強不足になってしまったか?」をじっくり考えてみた。



 原因 その1
 「アルデヒドなんて 所詮…中間体じゃんか!」と、勝手に決め付けていた。

 高校化学での【アルデヒドのポジション】は、はっきり言って以下の3点だけである。
 ① 第一級アルコールを穏やかに酸化すると生成
 ② 第一級アルコールを豪快に酸化すると、
    アルデヒドはすぐカルボン酸になっちゃうよ。
 ② 還元性があるんだよ。銀鏡反応するんだよ。面白いでしょ~

 あとは構造決定問題のネタになるだけで、ほとんど出番はない。
 アルコールやカルボン酸と比較すると…非常に身分が軽いのだな。(苦笑)
 従って、無意識のうちに…細かい研究はサボっておった。(反省)
 まして、アセトアルデヒドの工業的製法なんて、まるっきり勉強していなかった。


 
 原因 その2
 「アルケンの酸化って いろんなパターンがあるからなぁ~」
 「センター試験じゃ あんまり出たことないし、大胆に削ってしまえ!」と…
     これまた 勝手に 思い込んでしまった。

 オゾン分解だの、水酸基×2の生成だの、
 酸素原子が割り込んで三角形型の構造を作ったりだの…
 真面目に授業で展開すると あれこれ…てんこ盛りになってしまって
 さっぱり 進まんのだな。あはは。だから【大胆にカァァァト!】してた。(反省)


 
 原因 その3
 高校の有機化学って ときどき…
 「細かい理屈は 考えずに とにかく 覚えなさい!」的な反応が出てくる。
 その典型が フェノールの製法で出てくる【アルカリ融解】ですな。
 
 ベンゼンスルホン酸ナトリウム(固体)に水酸化ナトリウム(固体)を混ぜます。
 ガンガンと加熱します。固体は融解します。
 あら 不思議… ナトリウムフェノキシドができましたぁ~

 高校時代に習ったときから…「硫黄原子はどこに行ったのだ?」と悩んだ。
 恩師に質問した。「うるさい! とにかくできるんだ! 覚えろ!」で片付けられた。
 大学で有機化学の専門書(モリソン・ボイドだったかな?)を読んでみた。
 「上記のような反応が【進行することが知られている。】」と書いてあった。
 ますます…「なんでやねん?」と思う。
 自分が教える立場になった。ある程度は知識が増えたが…
 全部を説明するとなると、やっぱり面倒である。(笑)
 そして 結局… 「細かいことは気にしないで 覚えろぉ~」となる。(苦笑)

 結局、この問題(27番)も… 同じような【丸暗記反応】だったのか?
 「文句を言わずに覚えろ!」と叫んで、授業で触れておくべきだったのかしら?
 ん~ 高校化学の限界を感じるなぁ~ (ため息) 

 
 原因 その4
 【第一級アルコールの酸化】の問題を出すときには…
    無言の【お約束】があるのだ。  と…勝手に決め付けていた。

 前述のように、
 「アルデヒドで停まるのか? それともカルボン酸まで進むのか?」を
 受験生に出題するときは… 無言の【お約束】(仁義)みたいなものがある。

 例-1 【穏やかに】酸化した。
      (アルデヒドで停まるのだと、訴えている。)
 例-2 得られた化合物の液性は【中性】であった。
      (アルデヒドで停まったのだと、はっきり言っている。) 
 例-3 得られた化合物は、【銀鏡反応が陽性】であった。
      (アルデヒドで停まった可能性が大きい。
       でも、ギ酸かもよ? と…出題者はこっそり叫んでいる。)
 例-4 得られた化合物に、【炭酸水素ナトリウム水溶液を加えると発泡した。】
      (弱酸遊離だよね。カルボン酸になってるよ。と明言している。)
      
 少なくとも受験生の半数以上が…
 「あ~アルデヒドで停まったんだな~」とか
 「カルボン酸まで行っちゃったのねぇ~」とか
 判断できるような【手がかりを与える】のが【出題者としてのモラル】だと…
 勝手に思っていたのだ。
 逆に…自分が出題するときは、この仁義を厳格に守っていたのです。

 その意味で、センター試験出題者は 「大胆な掟破りの犯罪者」なのです。(笑)
 
 私  
   「どっちだか わかんねぇ~じゃんか!」
 出題者
   「あら? アセトアルデヒドの代表的な製法でしょ? 知らないわけ?」
 私  
   「知るわけねぇ~よ! そんなマイナーな反応!」
 出題者
   「あら…失礼ね。メジャーな反応ですよ。ちゃんと参考書にも載ってるわよ。」
 私  
   「もっと ヒントを~  それが出題者の仁義というもんじゃ!」
 出題者
   「そんな仁義… 誰が決めたの?
    指導要領に そんなこと…書いてないよん! ざまぁ~みろっ! ケケケ」


       ん~ 残念ながら 喧嘩を売っても 私に勝ち目はないな。
       実に 無念じゃぁぁぁぁぁぁ~  不覚! 迂闊!

 
 それでも(負けることを承知の上で) 敢えて 最後に書くぞ!
       
 「こりゃ! 問題を作ったのが どこの誰だか知らぬが…
  少しは 受験生の心理に 寄り添った問題を 作れや! ぼけっ!」

         あぁ~ ちょっと すっきり!(笑)





 

 
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2012 センター化学 大問4

2012-01-15 22:23:20 | 竜の研究室

 問題の番号は箱番号を標記しています。
 レベルについては 純粋に個人的な感想です。
 A:間違えちゃ駄目レベル
 B:結構…差がつく問題
 C:そりゃ~ ねぇ~だろ? 解くのが辛いねぇ~の問題。
 TT:タイム・トラップ問題
    中身は大したことはないけど、人によっては時間がかかってしまう問題。
    とりあえず【飛ばして、先に進むのが賢い選択】の問題です。    


 
 22:正解① レベルB
 ①を一発で×と見抜かないと、大変なことになる。
 特に選択肢の⑤なんぞは、チェックする気にならない。(私はしてません。笑)


 23:正解④ レベルB
 これも、演習量の差がきっちりでちゃう問題。
 異性体をいテキトーに誤魔化していた受験生には辛かったかもね。
 

 24:正解③ レベルB
 構造決定問題だけど、比較的単純でした。
 ヨードホルム反応を引き起こす構造を知っていれば、②・③以外は切れます。
 さらに、付加反応するんだから②も切れます。
 難関大を狙う受験生なら5秒で突破できるでしょう。

 
 25:正解② レベルA
 これも秒殺ですな。オジサンは いきなり②を選んで おしまいでした。
 塩素はベンゼンに対して置換も付加もするけど…【光】が鍵です。


 26:正解② レベルB(難易度としてCかもね。)
 有機化合物の分離だけど、出題形式が陰険。
 通常は「何が分離されたか?」を質問するのに、「何を加えたか?」を質問している。
 まぁ~ 最近…流行の出題形式ですけど、可愛くないねぇ~
 中和・弱酸遊離・弱塩基遊離・酸強度・塩基強度 なんぞを総動員しないと
 正解にはたどり着かないでしょう。苦戦した受験生が多かったかもねぇ~


 27:正解⑥ レベルC(個人的に)
 これ…今回の問題の中で 一番…悩んだ。しかも一番…気に喰わない。
 化合物Aがエタノールであることはすぐに判る。
 エタノールを酸化すれば、アセトアルデヒドまたは酢酸になる。
 さて? どっちだろう…?
 一方、エチレンの空気酸化なんて、あんまり授業でも教えた記憶が無い。
 これまたアルデヒドで止まるのか、はたまたカルボン酸まで行ってしまうのか?
 真面目に勉強したのは20年以上…前なので記憶が曖昧である。
 触媒特性なんぞ 覚えているはずもなし。
 しかも、⑤・⑥と…ビミョ~な選択肢が連続して並んでるし。
 私の脳内→「きっとアルデヒドで止まるんだべぇ~ そっちに賭けた!」
 早い話が【まぐれで当たった一問(唯一)】なのである。
 この微妙な判断を要求するのって、【指導要領の逸脱】でねぇ~のかい?(苦笑)
 この問題に関しては、有機の専門家のご指摘を待ちたい。


 28:正解⑤ レベルB(27を解いた直後だと、レベルA)
 これまた…がっかりするほど素直な元素分析でした。
 本来なら分子式を決定したあとに【もう1問追加】したくなるような問題ですな。
  (きっと、草案では…この後にゴチャゴチャくっついていたに違いない。笑)
  (んで、土壇場で「難しすぎるからカット!」になったに違いない。笑)
  (んで、メインの担当者だったA氏は、文句タラタラだったに違いない。笑)
 

 やっと 終わった。
 とりあえず…校正もしないままでアップします。
 細かなタイプミスは ひらにご容赦を。
 正解に間違いがあった場合は お知らせくだされば幸いです。


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2012 センター化学 大問3

2012-01-15 21:57:03 | 竜の研究室

 問題の番号は箱番号を標記しています。
 レベルについては 純粋に個人的な感想です。
 A:間違えちゃ駄目レベル
 B:結構…差がつく問題
 C:そりゃ~ ねぇ~だろ? 解くのが辛いねぇ~の問題。
 TT:タイム・トラップ問題
    中身は大したことはないけど、人によっては時間がかかってしまう問題。
    とりあえず【飛ばして、先に進むのが賢い選択】の問題です。    



 15:正解③ レベルA
 いやぁ~ 保存方法も 久しぶりに出題されたね。
 一発で③を見抜かなきゃ駄目ね。
 ナトリウムをエタノールの中に入れたら反応しますがな。水素が出ますがな。


 16:正解⑤ レベルB
 ちょっと「ん?」と悩んだ問題でした。たぶん⑤だろうと…直感的に思ったのだが
 「どっかに見落としがあるかも?」と、もう一度①~④を再点検してしまった。
 正直なところ、「絶対⑤だ!」と確信があったわけではない。
 「どう考えても①~④は正しいじゃんか。」で、⑤を選んだだけです。

 ちょっと この問題は 私の宿題とさせていただきます。
 鉛蓄電池の放電では、この反応が進みますが…
 「自発的には進まない」と…確信を持って断言できなかったので。


 17:正解② レベルB
 オストワルトを大々的に質問してきたのも久しぶりですな。
 ④あたりを検討するのに、時間がかかった受験生もいるかもね。
 ②を一発で×と見抜けたら… 君の実力は かなり高いでしょう。


 18:正解② レベルB
 嫌なところを突いてきますな。%濃度が嫌いな受験生が多いというのに。
 普段から%濃度と、正しいお付き合い(笑)をしている受験生には楽勝問題でした。

 
 19:正解① レベルB
 「褐色」なんて、曖昧な色を…わざわざ出題するかねぇ~ 普通…
 まぁ~ 知識を持ってる受験生にとっては 瞬殺問題ですな。
 ちなみに 正解の沈殿は Ag2O だよ。水酸化物じゃないからご注意を。


 20:正解③ レベルC
 個人的に…大嫌いな問題!
 マグネシウムをアルカリ土類金属に分類できない理由…そのものなんですけど。
 個人的には「カルシウムとマグネシウムな差なんて、どうだっていいじゃん!」と思っているので
 敢えて 禁断のレベルCに分類してみました。

 
 21:正解⑤ レベルC
 うわぁぁぁ~ アンモニアソーダー法を そのまま出してきやがった!(何年ぶりだ?)
 問題の題材としては 悪くないんですけど…
 選択肢④が何度読んでも、何を言いたいのか…さっぱり 私には理解できなかったので
 連続して 禁断のレベルCにしてしまった。(笑) (現代文の能力の老化が著しい。)

 ⑤が×であることを突き止めるためには…アンモニア・ソーダー法の本質を1つの反応式で
 表現したことが あるか? ないか? に、かかっていますな。
 ⇒ 2NaCl + CaCO3 → CaCl2 + Na2CO3 です。
 これを 授業で取り上げてくれた学校の受験生はラッキー
 「そんなの知らねぇ~よ。」の学校の受験生は、化学教員に文句を言っておきましょう。
 また、この式を知っていれば④が〇であることも判断できるでしょう。
 結局、アンモニア君はウロウロしているけど、本質的には一定なのですな。
        (上の反応式に出てきていないでしょ?)
 


     疲れてきた。あとは大問4だけ。がんばります。
     正解にミスがあったら お知らせ下さい。



 
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2012 センター化学 大問2

2012-01-15 21:37:19 | 竜の研究室

 問題の番号は箱番号を標記しています。
 レベルについては 純粋に個人的な感想です。
 A:間違えちゃ駄目レベル
 B:結構…差がつく問題
 C:そりゃ~ ねぇ~だろ? 解くのが辛いねぇ~の問題。
 TT:タイム・トラップ問題
    中身は大したことはないけど、人によっては時間がかかってしまう問題。
    とりあえず【飛ばして、先に進むのが賢い選択】の問題です。    



 8:正解④ レベルB TT
 今年の熱化学は生成熱できましか。つらいなぁ~
 単体(Fe・3C・3O2)を出発物質として、
 左辺と右辺を、それぞれエネルギー図で表現すれば2分でお釣りがくるんですけど。
 攻め方を知らない受験生にとっては、典型的なタイム・トラップだな~

 9:正解② レベルB TT
 中身はアホみたいな計算問題です。これ…熱化学方程式の問題じゃないよ。(苦笑)
 連立方程式と化学反応式が書ければどうにかなっちゃうのですけど…
 緊張して…時間に追われる受験生には辛いねぇ~
 これも迷わず…【とりあえず飛ばして、先の問題をやっつける】べきでしたね。

 10:正解② レベルB
 ブレンステッドの酸塩基定義をストレートに質問してきました。懐かしいね。
 レベル的にはAなんですけど、ちゃんと習っていない人もいるだろうから、レベルBに格上げです。
 
 11:正解④ レベルB(個人的にはC)
 わざわざ【見慣れたグラフと逆】を出題することの必要性が…小生には理解できん。(笑)
 結構、いろんなことを知らないと…いろんなことをチェックしないと…
 正解にはたどり着かないでしょうね。受験生を苛めているとしか思えぬ。
 性格が悪いぞ! この問題を作った奴は。(笑)

 12:正解⑤ レベルA
 実にシンプルな問題。出題形式にも懐かしさを覚えますな。
 酸化還元判定では【単体に注目】の鉄則で、①と③はすぐに消せます。

 13:正解① レベルB
 どうでもいいけど…問題13と14だと、順番が逆じゃないかね?
 定性論を聞いてから定量問題になるのが…普通だと思うんだけど。(個人的には可愛くない!)
 電解の基礎がテキトーだと、苦戦する問題でした。結構、差がつくと思うよ。

 14:正解③ レベルB
 電極融解がからんできているから、混乱するかもしれないね。
 なんてことないように見える問題ですけど、出題者の性格は…相当に暗いよ。(笑)
 
    あれ? 大問2には 【受験生が大好きな 選択肢③】が 1つしかない!
    ははは。やっぱ…この問題の担当者の性格… かなり陰湿だわ。(爆笑)

 
    解答にミスがあったら お知らせ下さいませ。


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2012 センター化学 大問1

2012-01-15 21:19:37 | 竜の研究室


 問題の番号は箱番号を標記しています。
 レベルについては 純粋に個人的な感想です。
 A:間違えちゃ駄目レベル
 B:結構…差がつく問題
 C:そりゃ~ ねぇ~だろ? 解くのが辛いねぇ~の問題。
 TT:タイム・トラップ問題
    中身は大したことはないけど、人によっては時間がかかってしまう問題。
    とりあえず【飛ばして、先に進むのが賢い選択】の問題です。    

 1:正解① レベルA
 まぁ~ 出だしとしては 無難な問題。

 2:正解⑥ レベルA
 瞬間的に見切っちゃいましょう。
 選択肢にある有機化合物を いちいち書いていると 時間的に辛くなるね。

 3:正解③ レベルA
 ここまで素直な問題が3問続くと、かえって不安になりますな。
 同位体の定義をストレートに質問してきたのって…なんか懐かしい。

 4:正解⑤ レベルB TT
 いやぁ~ 懐かしい! という感想を持った問題です。
 ずいぶん前にも 似たような問題が出されてましたね。
 攻め方を知っている人にとっては 1分問題です。
 でも、初めて見た人にとっては 案外…てこずる問題なんでしょうね。意外と差のつく問題です。

 5:正解④ レベルB
 密度アレルギーの人には辛い問題だったかな?
 ドライアイス(固体)1[mol]の体積を密度から求めることができれば楽勝なんですけど。

 6:正解④ レベルA
 どう考えたって④しかないですな。ひっかけ選択肢も見当たらない…素直なな問題です。

 7:正解⑤ レベルA
 これも「懐かしい」と思った問題です。久しぶりかな? 日常生活との関連って…
 昔のカリキュラムだと、凝固点降下や蒸気圧降下なんかも選択肢に入ってきてましたね。
 化学Ⅱ分野が抜けた分だけ、レベル的には楽勝になってしまった。 


    解答にミスがあったら お知らせ下さい。

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2012 センター試験 化学 問題分析 序章

2012-01-15 21:05:50 | 竜の研究室

 受験生の皆様 お疲れ様です。
 今年の問題を 先ほど 解き終わりましたので…
 簡単なコメントを 載せておきます。

 【コンディション】

 夕食摂取後に コーヒーをのみつつ (酒は飲まないで真面目に解いた。)
 計算問題を 全部 すっとばして 15分
 その後 計算問題を 【電卓あり】で 15分  合計30分
  (手で計算を実行するほど 若くないのよ。オジサンだから…)

 自分の解答点検は する気が しなかったので やらず。
 いきなり採点してみる。 結果⇒ 100/100
   (まぁ~ 化学で飯を食わせてもらってんだから、当然といえば当然ですな。) 
 ただし、最後まで【どっちかなぁ~?】と悩んだ問題が1問有り。(苦笑)


 【全体のレベル・所感】

 「まぁ~ こんなもんじゃねぇ~の。」
 「あらま。ずいぶんと 懐かしい問題が あるねぇ~」
 「出題者も 新しい問題のネタがつきたか? 過去問をリサイクルしてるねぇ~ 笑」
 「全体的には 去年よりは 解きやすいかったかな。計算問題はだるいのが多いけど。」
 「でも、相変わらず…【ネクラ】な選択肢も チラホラ ありますなぁ~」


 以下、大問ごとに アップしていきます。
 
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どうも引っかかる表現⇒【したいです】

2011-12-27 22:08:22 | 竜の研究室

 志望理由書だとか小論文を添削していると…
 「ん?」と引っかかる表現に出くわす。

 例1)
 将来、私は ほにゃららの研究を【したいです】

 例2)
 少しでも早く職場に慣れ、貴社の戦力として活躍【したいです】


 この【したいです】という表現に、違和感を覚えてしまう。
 例1なら 【研究していきたい】とか【研究に携わりたい】と書き直したくなる。
 例2なら 【活躍したい】で充分なような気がする。

 書いた本人は【丁寧な表現】だと思って 書いたのだろうけど…
 【丁寧】かどうかの前に、【正しい表現】なのかどうかで 
 私は「ん?」と引っかかってしまうのでした。


 小生は国語の教師ではない。現代の日本語文法なんか真面目に学んだこともない。
 だから 「どうして 駄目なんですか?」と言われると、反論できないのだが
 なんとなく いやなの!(笑) なんとなく 気持ち悪いの!(笑)

 不安でしかたがないので 何年か前に 国語の大先生に お伺いしたことがある。
 師曰く⇒「です」は動詞の終止形には付かぬ! よって不可!

 なんだか ちょっと 安心したのですが
 今度は 「終止形ってなんだ?」 「そもそも【です】って何?」と…
 かえって 疑問点が 増えちゃったのです。ははは。

 さっきまで 「教えてgoo」で 【したいです】を検索していたのでが、
 全然 違う内容ばかりがヒットして 笑い転げてしまった。
   (とても ここには書けない内容です。爆
    気になる方は 勝手に検索してください。爆)

 いくつか 私が求めている答に近い内容もあったのだが…
 中には「多用するべき表現」と お薦めしているアンサーもあって
 ますます 判らなくなったのでした。


 んで 私的結論
 ⇒ やっぱり この表現は 好きになれない。
   日本語的に正しいかどうかは 知ったこっちゃないが
   この表現を多用する小論文は… 嫌いじゃ!

 ⇒ この手の書き込み(日本語ネタ)を載せると すぐに…
   「日本語は生きているのです。」「多様な表現を寛容するべきです。」みたいな 
   コメントを頂戴することがあるのですが…
   それらを踏まえた上でも 【やっぱりキモチワルイ表現】だと
   勝手に思ってますのでご容赦くださいませ。

 
   
       あぁぁぁ~ 日本語 難しい。
        
 
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