(2007年8月30日朝刊)
安倍改造内閣の発足に伴い実施された共同通信社の全国緊急電話調査で、内閣支持率が40%台を回復した。三カ月以上にわたって下落が続き、調査の度に最低記録を更新していた支持率がここにきて上昇に転じたことは、新内閣に対する国民の期待の表れ―とみていいのだろうか。
清新さには欠けるが、派閥の領袖や大臣経験者を並べた布陣には「重厚」「安定」という評価もあった。国民の関心 . . . 本文を読む
2007年8月30日
アフガニスタンの旧政権タリバンによる韓国人拉致・殺害事件はようやく人質解放の運びとなった。一日も早く全員の無事な姿を確認したい。だが、これまでのタリバンの残虐な行為は許せない。
韓国大統領府は、アフガン駐留の韓国軍の年内撤退とアフガン内でのキリスト教宣教活動中止を条件として、十九人の人質全員を解放することでタリバン側と合意した、と発表した。現地からの情報によると、全 . . . 本文を読む
奈良県橿原市の妊婦(38)の胎児が救急搬送中に死亡した問題で、橿原消防署(中和広域消防組合)から最初に妊婦の受け入れを要請された県立医科大学付属病院(同市四条町)が、要請から約2時間のうちに、他の2人の妊婦を救急搬送で受け入れていたことが県の調べで分かった。病院に受け入れの余力がありながら、消防とのコミュニケーションの不備などで結果的にこの妊婦の受け入れが出来なかった。
一方、大阪府警高槻署 . . . 本文を読む
安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会であいさつする安倍晋三首相(中央)。右は柳井俊二座長、左は与謝野馨官房長官=首相官邸で30日午前10時31分、藤井太郎撮影
憲法9条解釈の見直しを検討する安倍晋三首相の私的懇談会「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(座長・柳井俊二前駐米大使)の第5回会合が30日午前、首相官邸で開かれた。 . . . 本文を読む
2007年8月30日(木) 夕刊 5面
【沖縄】米軍F15戦闘機など計五機が未明に嘉手納基地を離陸した問題で、沖縄市議会の基地に関する調査特別委員会(与那嶺克枝委員長)は三十日午前、抗議決議と意見書の両案を九月六日に開会する九月定例会本会議に提案することを決めた。全会一致で可決する見通し。
抗議決議では「早朝の時間帯の離陸を回避した本国帰還は可能だ」として騒音防止協定の . . . 本文を読む
2007年8月30日(木) 夕刊 5面
「私たちは認め合い、許し合い、助け合って生きていく」。那覇市の首里公民館大ホールに、力強い声が響いた。舞台の上では中学生や高校生、大学生が手を取り合って、「共に生きよう」とのメッセージを叫ぶ。
HIV人権ネットワーク沖縄(比嘉正央代表理事)の中学から大学生までのメンバー四十人は、九月二十二日に東京都小平市で開かれる「人権フォーラム . . . 本文を読む
2007年8月30日(木) 朝刊 27面
高校歴史教科書の検定で沖縄戦「集団自決」(強制集団死)の日本軍関与の記述が削除・修正された問題をめぐり、県市議会議長会(会長・安慶田光男那覇市議会議長)は二十九日、那覇市内で開いた総会で、検定意見の撤回を求める決議案を全会一致で可決した。また、構成十一市議会がそれぞれの姉妹都市の議会に同様の決議を呼び掛けることを申し合わせた。
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2007年8月30日(木) 朝刊 27面
沖縄戦の様子を伝える戦時中の新聞を集めた「新聞展 戦中の記事でふりかえる沖縄戦」(沖縄歴史教育研究会主催)が二十九日、那覇市寄宮の県立図書館で始まった。文部科学省の教科書検定が問題になる中、「権力により、沖縄戦の事実が歪めて伝えられたことを知ってほしい」と企画した。九月三日まで。
新聞展では、同研究会メンバーの仲村顕さん(34)が . . . 本文を読む
2007年8月30日(木) 朝刊 26面
沖縄戦時に慶良間諸島で相次いだ住民の「集団自決(強制集団死)」をめぐり、旧日本軍の戦隊長らが岩波書店などに出版の差し止めなどを求めて大阪地裁で争われている訴訟で、司法記者会の加盟社など、那覇市に拠点を置く報道全十九社が、九月十日に那覇市で行われる所在尋問(出張法廷)を公開するよう要請していた件で、大阪地裁総務課は二十九日までに、法廷 . . . 本文を読む
人はこれほど簡単に人を殺せるものなのか。インターネットの闇サイトで知り合った3人組が、名古屋市で通りかかった女性を拉致し、惨殺した事件は、社会に大きな衝撃を広げた。金品を強奪するために徒党を組み、善良な被害者の命を奪う。これほど残忍冷酷な犯行もない。被害者はどんなに無念だったことか。理不尽極まる凶行を二度と許してはならない。
それにしても、素性も知れぬ者同士が無節操、無分別に共謀、強盗殺人に . . . 本文を読む
首相の反省は受け止められたが、信頼回復にはほど遠い--。内閣改造を受けて実施した毎日新聞の世論調査では、こんな結果が出た。
内閣支持率は、参院選後に実施した前回調査よりも11ポイント上昇し30%台に回復した。また民主党に比較して半分だった自民党の支持率も戻り民主党と同率となった。
内閣支持率の上昇は、国民が今回の人事で安倍晋三首相の反省を感じとったからだろう。首相は「お友達を集めた」とい . . . 本文を読む
2007年8月27日
社会民主党
党首 福島みずほ
本日、安倍改造内閣が発足した。
ほとんど新しいものが見られない内閣である。
小泉前総理は、「自民党をぶっこわす」と言ったが、昔の自民党に完全に戻っており、新しい政策がこの内閣から登場するとは到底思えない。「元の自民党内閣」であり、政治とカネ、政・官・業の癒着などにメスを入れることはできないと考える。
自民党の三役 . . . 本文を読む
2007年8月27日
北海道の菓子「白い恋人」の賞味期限改ざん問題で当初、内部告発のメールを会社側は黙殺した。消費者の健康被害が起こってからでは遅い。企業は告発者の良心や正義感を無駄にしてはならない。
よくもこれほど不正が、ぼろぼろと明るみに出てくるものだ。北海道はつい先日、製造元の石屋製菓(札幌市)に、日本農林規格(JAS)法に基づいた行政処分をした。
賞味期限の改ざん発覚は、「白い . . . 本文を読む
2007年8月28日
高揚感というよりも後のないがけっぷち感が先に立つ。安倍改造内閣が発足した。要所をキャリア豊富な人で固める。が、悪循環は断ち切れるか。そこが問題だ。
いずれのメディアの世論調査も、「内閣支持せず」が優に60%を超えていた。参院選の与党の惨敗からもう、ひと月近くたっている。
その間に、政権の求心力の陰りをうかがわす防衛省人事の内輪もめ、そして主要閣僚の事務所費問題 . . . 本文を読む
(2007年8月28日朝刊)
派閥会長そろって起用
安倍改造内閣が発足した。論功行賞と側近重用が目立った第一次安倍内閣と比べると、派閥均衡・安定重視の印象が強い顔ぶれだ。
キーワードは「お友達内閣からの脱皮」「挙党一致態勢」「地域格差是正」である。
何よりも目を引くのは派閥の領袖や党内実力者を要所に配置したことだ。内閣の重厚さを演出する人事だが、見方を変えれば、実力者を閣内に取り込 . . . 本文を読む