■与野党、「処罰範囲」対立 インターネットの急速な普及で深刻化する児童ポルノ被害。画像を販売・提供するだけでなく、購入・入手した者も処罰するための児童買春・児童ポルノ禁止法改正審議が26日、衆院法務委員会で始まった。国際社会で日本の規制の甘さが指摘される中、与党と民主党がそれぞれの改正案を提出したが、処罰範囲をめぐる双方の隔たりは大きい。【丹野恒一、千代崎聖史、隅俊之、モスクワ大 . . . 本文を読む
■元ハンドボール日本代表チーム総監督・蒲生晴明さん
高校時代(中央大付属高校)が一番印象に残っています。入学時に183センチあった身長を生かしたスポーツをしようと、いろいろなクラブを見学しました。最初に誘ってくれたのは、体力測定で私のハンドボール投げを見たハンドボール部顧問の川上整司先生(現・日本ハンドボール協会特任副会長)でした。
数日後、通学のため満員電車に乗り込むと目の前に川上先 . . . 本文を読む
2009年6月25日 2時30分 更新:6月25日 2時30分
刑務所で満期を迎える前に仮釈放される受刑者の割合が08年、戦後最低の50.1%となったことが法務省の調べで分かった。満期出所者が仮釈放者を上回る勢いで、出所を待たずに死亡した受刑者を加えると、仮釈放の許可数を初めて上回った。仮釈放は、被害者感情を背景とした厳罰化の高まりを受け数年前から激減傾向で、厳罰化が仮釈放審理へ与える影響を鮮 . . . 本文を読む
◇弱さを力に変えたい 日本海に浮かぶ島根県の離島・隠岐の海士(あま)町にある県立隠岐島前(どうぜん)高校(石田和也校長、91人)に、親元を離れ、学び直しに取り組む少年がいる。和歌山出身の畑中晨吾さん(18)。大阪の有名進学校に通っていたが不登校になり、自宅に引きこもっていた。今は、ゆっくりと流れる島の時間と人のぬくもりに抱かれ、「家以外で初めて自分の居場所ができた」と語る。畑中さんの高校生活を追 . . . 本文を読む
■「専門」のあいまいさ悪用 派遣期限(3年)のない専門業務を就業条件にしながら、一般事務につかせる違法な派遣労働の実態が明らかになりつつある。このような専門業務を装う「業務偽装」は企業にとって、正社員にする義務はなく、低賃金のまま長期間雇え、いつでも解雇できる都合のよさがある。不況の中、切り捨てられた派遣労働者は私の取材に対し、「企業は身勝手すぎる」と重い口を開き始めた。
■無知につけこむ
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「経済財政改革の基本方針2009」(「骨太の方針09」)が23日決まった。最終段階まで持ち越された社会保障費の自然増の2200億円圧縮は、自民党のみならず野党内にも見直しを求める要求が強いことに配慮し、政府は撤回した。
社会保障費の自然増圧縮は「骨太の方針06」に盛り込まれた歳出・歳入一体改革において、象徴的な歳出削減策である。それが崩れたことは、経済財政改革が新段階に入ったことを意味し . . . 本文を読む
2009年6月24日 21時8分 更新:6月24日 21時58分
インターネットアンケートの主な回答
毎日新聞が裁判員制度開始から1カ月間、インターネットでアンケートを実施したところ、裁判員として「義務でも参加したくない」と答えた人が64%に上った。実際に裁判員候補者通知が届いた人でも6割が辞退希望を示した。導入で「刑事裁判が良くなる」と回答した人も3割にとどまり、制度に否定的な意 . . . 本文を読む
きょう23日は「慰霊の日」。一般住民を巻き込み、20万余の尊い命と県民の財産、文化財、自然が奪われた沖縄戦から64年が経過した。激戦地の一つ、糸満市摩文仁の平和祈念公園では午前11時50分から県・県議会主催の「沖縄全戦没者追悼式」が行われ、戦没者のみ霊を慰めるとともに世界の恒久平和を願う沖縄の心を発信する。
追悼式には麻生太郎首相、佐藤勉沖縄担当相が参列する。
正午の黙とうの後、仲井 . . . 本文を読む
「北朝鮮」と聞いて、我々は核兵器開発の軍拡路線、日本人拉致などの国家犯罪を思い浮かべる。憶測が飛び交う中、国営放送が攻撃的な調子で日本をののしる。人々は「不気味な独裁国家の暴走」に強い不安と嫌悪を抱く。最後は「ならず者国家にカネを払い国交を結んで何が国益か」との結論に傾く。
原因の大半は、危機感を高めて隣国を揺さぶる北朝鮮側にある。だが我々の側も、憶測に引きずられ、過剰な警戒心を抱いてい . . . 本文を読む
足利事件の再審請求の即時抗告審で、東京高裁がDNA再鑑定を新証拠と認め、再審開始を決定した。検察側は争わない方針なので、再審裁判で菅家利和さんの冤罪(えんざい)が晴らされる見通しとなった。
刑事司法にとって許すべからざる失態だったことが、いよいよ決定的となった。事態の深刻さを関係者は厳粛に受け止めねばならない。死刑か無期懲役刑の確定事件で再審が開かれるのは、89年に再審無罪が確定した島田 . . . 本文を読む
弁当などの値引きを加盟店に認めなかったコンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンが、公正取引委員会から独占禁止法違反(不公正な取引方法)で排除措置命令を受けた。取引上の優越的な地位を乱用し、消費期限が近づいた弁当やおにぎりを値引きする「見切り販売」を不当に制限したとの判断だ。
公取委は02年に「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について」という指針で、値引きの制限を禁じ . . . 本文を読む
今の日本には英語のvulnerableという形容がぴったりするだろうか。軍事報告などに頻出するこの言葉は、カニが甲羅を脱いだような無防備な感覚を意味する。北朝鮮が核実験やミサイル発射を繰り返す中、日本人が甲羅をなくしたような不安を覚えるのも当然だ。
01年の同時多発テロ後の米国社会にも、今の日本に通じる不安感があった。未曽有の惨事が先行き不安を呼び起こし、全米に愛国心と同時に翼賛的な空気 . . . 本文を読む
新型インフルエンザの感染確認者は世界で約4万人に達した。これは氷山の一角であり、実際の感染者ははるかに多いと考えられる。
国内でも、各地で学校での集団感染が起き、感染経路のわからない患者が出ている。感染は国内でくすぶり、秋冬には流行の第2波が襲うと予想される。
こうした状況に対応し、厚生労働省は医療や検疫、学校の休校などについての指針を改定した。
感染拡大防止策の限界を認め、重症 . . . 本文を読む
金融の本来の役目とは何か。暴走を防ぐにはどうしたらよいか--。昨秋以降、世界経済を襲った米国発の“金融津波”は、根源的な問いを突きつけた。主要国のリーダーや金融当局者は、危機を再び起こしてはならないと歴史的大改革に取り組む決意をしたはずだった。しかし、金融不安が次第に和らぎ、景気に明るさが見え始めるにつれ、その熱も冷めつつあるのだろうか。
オバマ米大統領が「大恐慌以来のスケール」と胸を張 . . . 本文を読む
科学捜査の最先端を行くDNA鑑定によって投獄され、同じDNA鑑定でえん罪が晴らされる、という数奇で皮肉な経過をたどることになりそうだ。19年前、栃木県足利市で4歳の女児を殺害したとして、無期懲役刑が確定して服役していた菅家利和さんのことだ。
東京高検は再審裁判を待たずに刑の執行を停止し、異例の釈放に踏み切った。犯人とは別人とするDNA鑑定が出た以上、妥当な判断だが、有罪が確定する前にも救済の . . . 本文を読む