人はこれほど簡単に人を殺せるものなのか。インターネットの闇サイトで知り合った3人組が、名古屋市で通りかかった女性を拉致し、惨殺した事件は、社会に大きな衝撃を広げた。金品を強奪するために徒党を組み、善良な被害者の命を奪う。これほど残忍冷酷な犯行もない。被害者はどんなに無念だったことか。理不尽極まる凶行を二度と許してはならない。
それにしても、素性も知れぬ者同士が無節操、無分別に共謀、強盗殺人に及んだことに驚く。冷血さに身の毛がよだち、こうした犯罪者がいると思うだけで空恐ろしい。同時に、殺人鬼まで生むインターネットの不気味な便利さに、恐怖を禁じ得ない。今回は1人が「死刑が怖い」と自首したために容疑者の検挙に至ったが、行きずりの犯行だけに未解決になりかねない事件だった。新たな犯行を計画中だったというから、危うく犠牲者が増えるところでもあった。
嘆かわしいことに“闇サイト”を通じて仲間を募り、罪を犯したケースは初めてではない。インターネットで殺し屋を依頼する事件は、4年ほど前から目立ち出した。一昨年12月には長野県で76歳の男性が、長男と孫に雇われた派遣社員の男に殺害されている。
匿名の情報があふれるインターネットは、犯罪を企てる者にも便利な道具となる。身元は割り出されにくく、証拠も残りにくい。地理的、時間的な制約を超え、短期間に不特定多数と連携することも可能だ。顔が見えないためやりとりに抵抗感が薄れ、虚実ない交ぜになって意見や主張はエスカレートする。抜き差しならなくなって、犯罪に手を染めてしまうこともあるという。相次ぐ集団自殺とも通底する現象かもしれない。
全国の警察はサイトの監視に力を入れ、わいせつ画像や薬物密売などの違法情報を見つけ次第、摘発に乗り出している。犯罪を誘発したり、公共の安全や秩序を脅かす有害情報については、サイト管理者やプロバイダーに削除を要請している。サイト管理者らによる自主規制や、発信者の特定が困難なフリースポットの運営のルール作りは進みつつあり、犯罪立証に必要なログと呼ぶ通信記録を一定期間保存する動きも出ている。だが、対策はサイトの洪水に押されて後手に回っているのが実情だ。
規制には表現の自由の観点から難しい面があり、配慮を欠かせないことは言うまでもないが、治安上、今回のような事件はぜがひでも防がなければならない。警察当局が違法情報の摘発をさらに強化し、犯罪に関係した者の刑事責任を徹底的に追及すべきは当然だ。有害情報については、警察の見地から削除を求めている現状には疑問もあり、第三者機関を設置して市民が監視するなど新しい自主規制のルール作りが求められる。
身元を隠せるとなると平気で犯罪に手を染める者が相次ぐ現状にかんがみれば、プライバシー保護のために進めてきた匿名化の流れを点検し、行き過ぎには歯止めを掛ける必要もありそうだ。
毎日新聞 2007年8月29日 1時00分
女性拉致殺害 凶悪犯罪招いた匿名性
2007年8月29日
犯罪は時代を映す鏡だという。凶悪な名古屋の女性拉致殺害事件が映し出したのは、暴走する闇サイトの匿名性だ。情報化社会のマイナス面を直視し、早急に対策を考える必要がある。
逮捕された三人の男は、通称「闇の職業安定所」と呼ばれる携帯電話の匿名サイトで犯行のわずか一週間前に知り合った。互いに本名を名乗らず、偽名で呼び合って犯行に及んでいたという。
「金を奪うなら弱い女性がいい」「誰でもよかった」。実際に、通りすがりの女性を拉致し二時間後に殺害して金を奪い、遺体を岐阜県内の山中に遺棄した。被害者や遺族の無念はいかばかりか。
ネットでは、匿名で誰もが書き込める掲示板が大流行だ。通常は趣味や生活情報の交換で、それ自体、犯罪性はない。
だが、匿名性は反社会的行為にも利用されやすい。犯罪の温床とされる出会い系サイトは代表例だ。今回の事件は容疑者の一人の通報で発覚したが、これがなければ匿名が壁になって捜査も難航しただろう。
「闇の職安」は、振り込め詐欺に利用する架空口座を作らせたり、携帯電話を契約させるため金に困った人を集めようとして始まった犯罪目的の掲示板の総称だ。就職氷河期と呼ばれたころから増え始めた。
容疑者らはいずれも、三十-四十代だ。この世代には、思うような就職先が見つからず、派遣など非正規雇用に流れ込んだ若者が少なくない。不安定な非正規雇用を転々として生活してきたが、中年になって非正規雇用からも締め出されようとしている現実もある。
容疑者らの犯行は、あまりに悪質かつ短絡的で、弁護の余地はない。しかし、背景に努力しても不利な待遇から抜け出せず格差が広がる日本の現状を指摘する識者もいる。生活基盤が崩れ、将来を絶望した世代の犯罪続発への懸念である。
犯罪を助長する「裏求人」「裏募集」などと呼ばれる類似のサイトは名前を変えつつ、目的を達すると短期間で閉鎖してしまう。警察もいたちごっこで追い切れないのが実情だ。
ネット犯罪を防ぐには業者に通信記録の保存を義務づけるなど法規制の強化が必要である。
しかし、法規制は言論の自由や個人のプライバシーを侵しかねない側面を持っている。監視社会を招かぬと同時に凶悪犯罪を防ぐには、どのような方法が可能なのか。司法、行政、有識者らでプロジェクトチームを作り、具体的な対策を練る時期にきているのではないか。
東京新聞
それにしても、素性も知れぬ者同士が無節操、無分別に共謀、強盗殺人に及んだことに驚く。冷血さに身の毛がよだち、こうした犯罪者がいると思うだけで空恐ろしい。同時に、殺人鬼まで生むインターネットの不気味な便利さに、恐怖を禁じ得ない。今回は1人が「死刑が怖い」と自首したために容疑者の検挙に至ったが、行きずりの犯行だけに未解決になりかねない事件だった。新たな犯行を計画中だったというから、危うく犠牲者が増えるところでもあった。
嘆かわしいことに“闇サイト”を通じて仲間を募り、罪を犯したケースは初めてではない。インターネットで殺し屋を依頼する事件は、4年ほど前から目立ち出した。一昨年12月には長野県で76歳の男性が、長男と孫に雇われた派遣社員の男に殺害されている。
匿名の情報があふれるインターネットは、犯罪を企てる者にも便利な道具となる。身元は割り出されにくく、証拠も残りにくい。地理的、時間的な制約を超え、短期間に不特定多数と連携することも可能だ。顔が見えないためやりとりに抵抗感が薄れ、虚実ない交ぜになって意見や主張はエスカレートする。抜き差しならなくなって、犯罪に手を染めてしまうこともあるという。相次ぐ集団自殺とも通底する現象かもしれない。
全国の警察はサイトの監視に力を入れ、わいせつ画像や薬物密売などの違法情報を見つけ次第、摘発に乗り出している。犯罪を誘発したり、公共の安全や秩序を脅かす有害情報については、サイト管理者やプロバイダーに削除を要請している。サイト管理者らによる自主規制や、発信者の特定が困難なフリースポットの運営のルール作りは進みつつあり、犯罪立証に必要なログと呼ぶ通信記録を一定期間保存する動きも出ている。だが、対策はサイトの洪水に押されて後手に回っているのが実情だ。
規制には表現の自由の観点から難しい面があり、配慮を欠かせないことは言うまでもないが、治安上、今回のような事件はぜがひでも防がなければならない。警察当局が違法情報の摘発をさらに強化し、犯罪に関係した者の刑事責任を徹底的に追及すべきは当然だ。有害情報については、警察の見地から削除を求めている現状には疑問もあり、第三者機関を設置して市民が監視するなど新しい自主規制のルール作りが求められる。
身元を隠せるとなると平気で犯罪に手を染める者が相次ぐ現状にかんがみれば、プライバシー保護のために進めてきた匿名化の流れを点検し、行き過ぎには歯止めを掛ける必要もありそうだ。
毎日新聞 2007年8月29日 1時00分
女性拉致殺害 凶悪犯罪招いた匿名性
2007年8月29日
犯罪は時代を映す鏡だという。凶悪な名古屋の女性拉致殺害事件が映し出したのは、暴走する闇サイトの匿名性だ。情報化社会のマイナス面を直視し、早急に対策を考える必要がある。
逮捕された三人の男は、通称「闇の職業安定所」と呼ばれる携帯電話の匿名サイトで犯行のわずか一週間前に知り合った。互いに本名を名乗らず、偽名で呼び合って犯行に及んでいたという。
「金を奪うなら弱い女性がいい」「誰でもよかった」。実際に、通りすがりの女性を拉致し二時間後に殺害して金を奪い、遺体を岐阜県内の山中に遺棄した。被害者や遺族の無念はいかばかりか。
ネットでは、匿名で誰もが書き込める掲示板が大流行だ。通常は趣味や生活情報の交換で、それ自体、犯罪性はない。
だが、匿名性は反社会的行為にも利用されやすい。犯罪の温床とされる出会い系サイトは代表例だ。今回の事件は容疑者の一人の通報で発覚したが、これがなければ匿名が壁になって捜査も難航しただろう。
「闇の職安」は、振り込め詐欺に利用する架空口座を作らせたり、携帯電話を契約させるため金に困った人を集めようとして始まった犯罪目的の掲示板の総称だ。就職氷河期と呼ばれたころから増え始めた。
容疑者らはいずれも、三十-四十代だ。この世代には、思うような就職先が見つからず、派遣など非正規雇用に流れ込んだ若者が少なくない。不安定な非正規雇用を転々として生活してきたが、中年になって非正規雇用からも締め出されようとしている現実もある。
容疑者らの犯行は、あまりに悪質かつ短絡的で、弁護の余地はない。しかし、背景に努力しても不利な待遇から抜け出せず格差が広がる日本の現状を指摘する識者もいる。生活基盤が崩れ、将来を絶望した世代の犯罪続発への懸念である。
犯罪を助長する「裏求人」「裏募集」などと呼ばれる類似のサイトは名前を変えつつ、目的を達すると短期間で閉鎖してしまう。警察もいたちごっこで追い切れないのが実情だ。
ネット犯罪を防ぐには業者に通信記録の保存を義務づけるなど法規制の強化が必要である。
しかし、法規制は言論の自由や個人のプライバシーを侵しかねない側面を持っている。監視社会を招かぬと同時に凶悪犯罪を防ぐには、どのような方法が可能なのか。司法、行政、有識者らでプロジェクトチームを作り、具体的な対策を練る時期にきているのではないか。
東京新聞
あの、たいへんに失礼なことをお伺いするのですが、
「新井泉」さんとはどういう方なのでしょうか。
yahooで検索をしてみたのですが、こんなサイトがありました。
http://gootari.hp.infoseek.co.jp/muenfile/hmarai.html
この方のおっしゃっていることがもうひとつよく分からないのです。えと、今はもう亡くなられているんでしょうか…。みたいですけれど。
これは1986年の参院選の政見放送での発言ですよね?
もう少しくわしく「事件」の内容をお知らせいただけますか?
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経歴紹介
37歳。早大物理学科卒業。昭和50年、京都大学大学院に入るも、某政党の迫害のため退学。以来、10年余、血みどろの戦いを続ける。
弁説内容
世の中が狂っていると言われ続けてだいぶ久しくなりますが、いったい何が間違っているのか、誰も本当のことを言いませんでした。今日、私はそのことについて、真実をお話しようと思います。ただ残念なことにみなさんは、きっと私の話を信じないでしょう。昔から、大きな嘘ほどばれにくいと言います。私の話は、まさにそういった種類の、巨大な謀略についてなのです。どうか、そのつもりで覚悟して聞いてください。さて、世の中が狂っていることの第一は、この長引く不況です。円高や貿易摩擦で今も騒いでいますが、このさい、目先の問題にこだわるのはやめます。というのは、この景気の生殺し状態というのは、決して昨日今日の問題ではないからです。政府の無策のせいだとか、財界の老害のせいだとか言われてきましたが、本当にそうでしょうか。今、大切なのは、これが誰かの無能や無策のため、やむを得ず起こっているのか、それとも誰かがわざとやっているのかを、見破ることです。例えば、春闘の賃金は押さえ込み、医療保険の自己負担は増やすなどにより、いわゆる可処分所得が増えないように、誰かが仕組んでいるのではないかということです。じつを言うと、それを操っているのが政界、財界にはびこる共産党のロボットなのです。何を証拠にそんなことを言うのかとお思いでしょう。まず第一に知るべきなのは、右翼左翼を問わず、どんなに偉い人でも、案外簡単に洗脳されてしまうをいうことです。共産党のおそろしい洗脳手口については、選挙広報に暴露しているので、ぜひそれを見て下さい。第二に重要なことは、こうして洗脳されたロボットは、言動や振る舞いを見ても絶対にわからないということです。彼等は人の目を欺くために、よりいっそう右翼的に振る舞うのが常だからです。ではまったく手がかりがないかと言うと、そうではありません。それは人間の顔です。口ではどんなにとぼけても、顔は人間の内容を全部さらけ出してしまうからです。洗脳された人間の第一の特徴は、目の輝きが消えて気迫がなくなることです。例えば、安部晋太郎さんがよい例です。第二の特徴は、個性がなくなり、優等生的な善人面になることです。例えば石原慎太郎さん。社会党の石橋さん。河野洋平さん。ある国の首相など、このテの顔は探せば幾らでも見つかります。つまりいまや自社公民各党の幹部をはじめ、財界、タレントから、警察、マスコミにいたるまで、共産党のスパイがうようよいるのです。そうして、こういう連中こそが、政治、社会、文化など、あらゆる面において、世の中を狂わす元凶なのです。例えば、男らしい男がいなくなったとか、無気力な若者が増えたとか言いますが、これは世の中の洗脳が進んだ事の、ひとつの結果に過ぎません。また、日航機の逆噴射機長とか、京王バスの放火犯人が、精神異常という理由で、結局、無罪になってしまうのはなぜでしょう。これは、洗脳する途中で悲惨な事件が起こっても、洗脳された当人を罰するわけにはいかないからです。このほか、国鉄分割を始め、みなさんが不安に感じている99パーセントが、じつは共産党の謀略で動いているのです。さて私は、約10年も前から真実を暴露しようと努力していました。しかし共産党も黙って見ていたわけではありません。じつは、私は前回の参議院選挙に出る準備をしていました。共産党のありとあらゆる迫害の中で、無一文の私が、100万円というお金をためるのが、どれほどたいへんなことであったか、みなさんには想像がつくでしょうか。それでも血のにじむ思いでそのお金をためました。ところがその時、あの参議院改革の問題が持ち上がり、供託金がなんと200万円につり上げられたのです。もちろんこれも、共産党がそのロボットに手をまわして仕組んだ結果です。そのため、私はさらに長いこと、共産党と血みどろの戦いを強いられました。ところで、みなさんの中には私の声が、あの江川に似ているということにお気付きの方があるでしょう。じつはこうして、声や顔が似た悪者をでっちあげるのも共産党のひとつの手口なのです。このほか、全国区や立ち会い演説会の廃止など、すべては悪事がばれるのをおそれて共産党がやったことなのです。それどころか共産党は、いまこの瞬間にも、すべてを闇に葬ろうと狂奔しているのです。どうかみなさん。私に力を貸してください。私はすべての真実を握っています。しかし私は金も力もありません。もし私が無視できないだけの票を集めれば、世の中は根底的に変わります。もしだめなら、このやりきれない世の中が続くでしょう。私にあなたの一票を与えてください。そうしたら、きっと私がなんとかします。それは私の怨念を晴らすためでもありますが、共産党という巨悪を裁くためでもあるのです。よろしくお願いします。新井泉です。
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引用終わり。