お茶くみをやっていた新入社員のころ、イヤな上司は「ちょっと、そこのカノジョ、お茶」、と私に命令した。名前くらい覚えろい! もっとイヤな上司は、顔も見ないで「お茶」。ワタシは空気か? ステキな上司は、「小林くん、お茶もらえる?」と、すまなさそうな笑顔で。(もちろん)最優先でお持ちすると、「ありがとう。助かるよ」、のお言葉。
人は誰でも、人に認められたいのだ。だから、どんなに . . . 本文を読む
ビジネスの判断をするときに、一番ほしいのは、判断材料となる情報である。まずは、現場で何が起こっているかを把握したい。問題となる事実、その分析、そして自分の意見を簡潔に述べてくれる部下はありがたい。困るのは、事実と意見や願望とを混ぜて報告される場合である。
たとえば、「この地域におけるA商品の販売は、ライバル社の攻めが厳しいものの、わが部隊はがんばっています」。気合はわかる . . . 本文を読む
今年の抱負は、「一日一善」とした。ありきたりだと家族からは言われたが、そんなこともできなかった昨年の自分を省みての決意である。
通勤時にできること。道端のごみを拾う、駅の手洗いの洗面台をきれいにする、お年寄りに積極的に席を譲る。……「積極的に」というのが、なかなかむずかしい。
譲られた方が気まずくならないように、笑顔でさりげなく「どうぞ」と告げる。その声が小さすぎると . . . 本文を読む
■首相の有事駐留論、着手を 平和主導、覚悟あるなら
日米安全保障条約は1960年1月19日の改定調印から50年を迎え、新たな時を刻み始めた。日米両政府は日米同盟深化の協議をスタートさせ、同盟堅持を前提とした検討がなされている。私も現状では同盟堅持が最も日本の国益にかなうと考えるが、あえて問題提起したい。鳩山由紀夫首相が理想とする東アジア共同体構想と、その先にある在日米軍の有事駐留論について . . . 本文を読む
■柔軟な奨学金制度を望む 不況と人材育成を見据え
約20万人、2253億円。大学生らに奨学金を貸与する独立行政法人「日本学生支援機構」(旧日本育英会)が07年度末で抱える滞納3カ月以上の「未回収金」(延滞債権)の総額だ。危機感を抱く機構は回収強化に乗り出したが、取り立てに偏るあまり、失業や就職難などで返済が困難な人たちが置き去りにされている。深刻な不況にある今、救済策の拡充も欠かせない。
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■歴史清算し手厚い教育を 生活向上が突破口に
北海道に赴任して1年。先住民であるアイヌ民族への取材を通して、彼らが受けてきた差別を初めて目の当たりにした。1月には政府のアイヌ政策推進会議(座長・平野博文官房長官)が発足し、アイヌを取り巻く環境は歴史的転換期を迎えようとしている。これを機に、アイヌ差別について改めて考えてみたい。
アイヌ差別の深刻さは、私自身も経験した。アイヌの男性から「 . . . 本文を読む
栃木県足利市で90年、4歳女児が殺害された足利事件の再審公判で1月21、22の両日、菅家(すがや)利和さん(63)の取り調べを録音したテープが再生された。自分が取調官だったら無実を見抜けただろうか。宇都宮地裁の法廷で、8時間にわたる検事と菅家さんのやり取りを聞きながら考えた。確かにDNA鑑定という菅家さんを犯人視してしまう大きな要素があった。それでも、菅家さんの告白にもう少し耳を傾け、自白に . . . 本文を読む