厚生労働省は30日、非正規雇用労働者の雇用状況などをまとめた。3月までの半年間の失職者数は、昨年11月調査では約3万人、12月は約8万5000人、そして今月は約12万5000人と膨らみ続ける。一方で、NECが2万人超の人員削減を発表するなど、業績悪化で大手企業の雇用カットも加速する。雇用状況は深刻化するばかりで、労組関係者からは国の早急な対策を求める声が高まっている。
「失業者が増えて、 . . . 本文を読む
非正規従業員を取り巻く雇用情勢の急激な悪化で、労働者派遣法の改正論議が再び熱を帯びてきた。焦点は失業者の多数を占める製造業派遣の是非だ。規制を訴える労働側に対し、経営側は慎重姿勢を崩さない。一方、民主党は14日、法施行後3年をめどとする禁止を盛り込んだ改正案の国会提出を決め、与野党の対立が鮮明になった。ただ総選挙向けの世論対策の思惑も絡み、議論は深まっていない。【東海林智、上野央絵】
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雇用・失業状況が急速に悪化し始めた。昨年12月の完全失業率は4.4%、前月と比べて過去最大の悪化幅となり、有効求人倍率も前月を下回った。また、今年3月末までの半年間に職を失ったか、失うことが決まっている派遣など非正規雇用労働者が昨年12月時点の調査から約4万人も増え、約12.5万人に上るとの調査結果を、厚生労働省が公表した。
「すべての雇用に関する数字が悪化している。今後、さらに厳しさが増 . . . 本文を読む
世界が熱狂する中、アメリカ大統領に就任したオバマ氏。
ふだんはエリートとはいえ気取ったところもなく、どこにでもいる“ナイスな40代”に見える。
それが大聴衆を前にすると表情も引き締まり、あれだけ力強い演説をするのだからすごい。
もちろん、オバマ氏にもいろいろな挫折はあっただろう。
父親の事故死、母親の再婚とハワイへの移住、人種の壁を感じたことも、あったはずだ。
かつて、クリ . . . 本文を読む
住民サービスの最前線を非正規の自治体職員が支える
自治体の財政難などに伴い職員数の削減が進むなか、非正規職員が増え、いまや職員全体の5割を超す自治体も現れている。しかし、正規職員(公務員)とほぼ同じ仕事をしながら、半年や1年など短期の契約を何度も繰り返し、年収は200万円に満たないケースも少なくない。「安定」が売り物の役所を、条件の厳しい非常勤職員が支える実態を見た。 . . . 本文を読む
小雨の中、力強くペダルをこぐメッセンジャー=東京都内で、石井諭撮影
■労組結成、請負契約の環境変えたい
まず第一に、俺達(おれたち)は力を合わせることだ。俺達は何があろうと、仲間を裏切らないことだ。=「蟹工船」から
「自転車でめしを食いたい」。上山(うえやま)大輔さん(31)は中学生の時、マウンテンバイクに夢中になって以来、そんなあこがれがあった。自転車やバイク . . . 本文を読む
■限界感じ脱出…畳で「大の字」に万感
てんでんばらばらのもの等(ら)を集めることが、雇うものにとって、この上なく都合のいゝことだった。=「蟹工船」から
「ネットカフェで暮らした10年、リラックスしたことは一度もない」。埼玉県の中島孝さん(45)=仮名=は日雇い派遣で食いつなぎながら、昨年7月まで続けた長い漂泊生活を振り返る。
きっかけは離婚だった。妻と2人の息子を . . . 本文を読む
深夜のコンビニエンスストア。24時間営業などで便利になる一方、働く人たちの負担は大きくなっている=長谷川直亮撮影
■店長昇進、残業代なしで月300時間労働
お前なんぞ、船長と言ってりゃ大きな顔してるが、糞場(くそば)の紙ぐれえのねうちもねえんだど=「蟹工船」から
「私はただ普通に働きたかっただけです。正社員になって自分で将来をひとつひとつ積み上げ、築き上げたか . . . 本文を読む
■「貧困の影」教室にも
4、5日続けて同じ服を着ている。シャツは薄汚れ、指先は黒ずむ。埼玉県の小学校に勤める女性教諭(58)は、5年生の女児が気になっていた。担任ではないので、口を出しづらい。女児は学校を休むようになり、学校が対応に乗り出した。
生活保護を受ける母子家庭で、母は病で入院。料金延滞で電気は止められていた。女児は兄妹2人とひっそり暮らし、担任が訪ねても鍵をあけなかった . . . 本文を読む
■暴力夫から子5人を連れて逃げ
……母親が、林檎(りんご)の皮をむいて、棚に腹ん這(ば)いになっている子供に食わしてやっていた。子供の食うのを見ながら、自分では剥(む)いだぐる〓の輪になった皮を食っている。=「蟹工船」から
朝5時。疲れ切った体をなんとか持ち上げ、ふとんからはい出る。食べ盛りの5人の子どものために1升の米を炊く。朝ごはん用にごま塩、おやつにみそ、夕食用は . . . 本文を読む
■「高給」「休み融通」信じ、故郷を出たが
彼等(かれら)は少しでも金を作って、故里(ふるさと)の村に帰ろう、そう思って、津軽海峡を渡って、雪の深い北海道へやってきたのだった。
=「蟹工船」から
「月収31万円以上可」「賞与30万円以上」「カップル大歓迎」--。有効求人倍率が全国最低の沖縄県。無料情報誌に躍る甘い誘い文句は、職を求める若者たちを闇夜に浮かぶ常夜灯のように強烈に引きつけ . . . 本文を読む
1 小刻みに殺される
■11年間で11社を転々…うつ病に
「9月いっぱいで辞めてください。正社員を入れるそうだから」。人材派遣会社のこの言葉、何度聞いただろう。契約は11月6日までのはずなのに。
昨年8月中旬、埼玉県に住む狗又(いぬまた)ユミカさん(34)は「首を切られた」。11年間で11社目。勤務先が変わる度に傷つき、自分には能力がないと落ち込む。
そんなとき、地元の漫画喫茶 . . . 本文を読む
■携帯に振り回され
「あとで職員室においで」
山口県下関市の県立高校。女性教諭(32)は、階段で携帯電話を見ていた女子生徒の携帯を取り上げた。学校に持ち込めば1週間の没収だ。放課後、生徒は女友達四、五人と共に現れた。
「携帯なかったら彼氏にふられてしまう。終わってしまう」。目に涙がにじんでいる。「没収されたって言えばいいじゃない」。そう説いても、「無理無理ー」と声を振り絞る。「 . . . 本文を読む
学習指導要領改定/上 加速する私立志向 公立校の焦り 意欲の低い子ども、多忙で余裕のない教員……。さまざまな不安や課題を抱えてきた教育現場は、学習指導要領改定によって、これまでの「ゆとり」から再び「学力」に重点を移す。本当の学力とは何か、「生きる力」は養えるのか。模索が続く学校から報告する。
■「5日制、誤りだった」 生徒減、対策は補習 進学情報誌をめくる指が止まった。ライバルと思っていなかっ . . . 本文を読む
不況で職を失う人が増えている。失業時に注意したいのが公的年金の加入先で、特に厚生年金の加入者は自営業者らと同じ国民年金に変更する必要がある。月額1万4410円(08年度)の保険料を納めないといけないが、経済的な余裕がなければ失業を理由に納付を免除される「退職特例免除」を使える場合がある。単身者は対象になる確率が高く、専門家は利用を勧めている。【遠藤和行】
■4分の1~全額、追納も可能
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