ゆめひこう 

日々の思いを

虚ろな十字架

2014-10-04 20:45:09 | カトリック
               

十字架というタイトルですが、キリスト教とは関係ありませんでした。

東野圭吾だから当然ですが・・・。

一気読みでした。

彼の本はいつも一気読みになります。

殺人者・被害者

それぞれの方向から、書かれていていました。

人間は誰でも罪を犯しながら生きている。

それが明るみに出ることが怖いと思いました。

他人事ではない・・・。

なんとかまっとうに生きようと努力しているのが、

弱い人間の精いっぱいの生き方ではないか。


「刑務所に入れられながら反省もしない人間など、いくらでもいます。

 そんな人間が背負う十字架なんか、虚ろなものかもしれません。
  
 でも、主人が背負ってきた十字架は決してそんなものじゃない。

 重い重い、とても重い十字架です。」

 
夫は、21年間、罪の意識を持ちながら、懸命に償う生き方をしてきたと、

妻が言います。



赦しを与えられるのは神。

人は人を裁くことはできない。

登場人物は律法のもとに罪を明るみに出して裁こうとしている。

傲慢に思える。

でも、殺人の被害者や、殺人を犯してしまったものの身内ンあっていないと、

発言する権利はないようにも思いました。