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あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

秘境日暮れの滝

2007-09-06 23:54:37 | プチドライブ・地域の事
本来の目的地へと、観音沼からしばらく車を走らせる事約15分程度のものなのだが
舗装された道は走るごとに狭くなっていき、ちょっと心細くなる…。
本当にこの道で間違いないんだろうか…不安だった。


遠くに山々が連なり一面の蕎麦畑にススキが揺らいでいた。

途中 地区の老人に出くわして本来の目的地の所在を聞く事にした。
秘境日暮れの滝、それならこの道で間違いはないと
ただ、何人も訪ねられて場所を教えたが、なかったって帰って来る人が多いらしく
ベンチがあるから、そこまで行けば必ずに見られるからな…。
頑張って見て来いよ~と、ある意味激励だろうか(笑)


こんな民家が何軒かあり、昔の生活が偲ばれるなか石油タンクの青が現代的だった。

舗装はされていたが道は益々狭くなり、車一台が何とか通れるくらいで
とても景色を楽しむ余裕はなかった…それこそ谷底へ落ちたら
朽ちてなくなってしまっても見つけてもらえることはない。


こんな景色の道をゆっくりと車は走っていった。

その道は大峠と呼ばれ、下郷町から大峠を越えて三斗小屋宿を抜け日光北街道へ出る道は
会津中街道(あるいは会津東街道)と呼ばれて、昔はこの道を何日もかけて通ったのだろうか。
やっぱり山賊とかの巣窟などもあったのか…今はないよな!と、変な心配までして
山また山のど真ん中で、とても車がなかったら行く事はなかった場所だと思った。

心細さを感じながら、狭い山道をのろのろと登って行くと、待避所と見まごう広場を見つけた。
例のベンチと小高い場所へと見渡せるように、段々と鎖のついた階段が…。
すでに遠くに滝の流れ落ちる音が聞こえ
その階段を登りきった場所にもベンチとテーブルが設置されていた。


これが見たかった、目的の日暮れの滝。

谷をひとつ越えた向かい側の山の中腹から流れ落ちる滝。
近くまで行きたかったのだが、山ひとつ越える勇気は持ち合わせてはいなかった。
見たかった滝が見れただけで満足して、しばらくベンチで流れ落ちる様と音を満喫した。

そして、来た道をゆっくりと下って、ひとつの出会いがあった。

それは行く時に道を聞いた老人が待っていた?とは思えないが
道の端に腰を下ろして、私が下りてくる山の方を見ていた。
車を停めて、滝を見る事が出来たとお礼を言うと
そのおじいさんは、自慢げにいろんな野草を見せてくれた。
と言っても、ホンの道路沿いに当たり前のように咲いている野草の花なのだが
ヤマボウシやトリカブト、オニアザミなどなどいろんな話を聞かせてくれた。

日暮れの滝を、もっと近くで見たかった事を話すと
地区民は反対だったらしいが、昔は吊り橋?のようなものがあったらく
しかし危惧されたとおり土砂崩れにあってしまった…と話してくれた。

かえって近くでは見ない方が良いのかも知れない。

 
聞いた話では三色あるのだと言う、釣り鐘のように下がっていて珍しいと思った。
二色しか見つからなかった、そのうえ名前を聞いたが忘れてしまった…。

 
紫の花はオニアザミだと思うのだが、なんせこういう野草には疎い私。

 
この青い花は、なんとトリカブトの花で、その辺りに自然に咲いている…ちょっと怖い気がした。


名も知らぬ黒い蝶

こんな山奥まで来て、普段見ることもない景色や草花など
ちょっと前の私だったら、とても考えられない事だった。
また来いよ~ の声を背に一路若松市を目指してアクセルを踏んだ。



今日の一枚 日暮れの滝



家にこもったような生活から飛び出せるようになったのは
こうしてパソコンを使えるようになってからと、ブログを始めるようになってからの事で
意識改革というか、自分の為の自分だけの時間を使えるようになってからだと思う。

私の行った下郷町から近い町で起こった悲しい事件。
老々介護に疲れて、自分の母親を殺めてしまった60半ばの老婦人の事件。
一歩間違えば、誰にでも起こりうるかもしれない事件だった。
そうなりたくない! そんなふうにならない為にも自分の時間を大切にしよう、と思った。