ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2013J1リーグ第4節横浜F・マリノスvsFC東京@日スタ20130330

2013-03-31 19:39:56 | サッカー

桜が満開になってから花冷えが続いてまして、かれこれ一週間近く桜を楽しめてます。
とはいえ、寒いのはそろそろご勘弁ですw。

Dsc_2223

開幕から公式戦負けなしの5連勝、リーグ戦3連勝中のマリノスを止めるのが、今日の東京の目標です。

024_2

展開が二転三転する楽しい試合でしたけど、見事な大人のサッカーで返り討ちにあいました。

449

東京はヨネがまだ様子をみてオプション。アーリアがボランチに入りました。復帰後公式戦初ゴールを決めた忠成がトップ下でスターターです。慶悟は右のハーフ。秀人と権田が代表から復帰。好調マリノスを相手にメンバーはベストと遜色ありません。

109

マリノスは右サイドをいじってきました。祐三に代わり天野をSBで起用。ハーフは端戸ではなく佐藤です。サスペンションでエース、マルキーニョスを失っていますけど、藤田がすでにフィットしてますから心配はないでしょう。

182_2

マリノスはサイドアタックが身上のチームです。ガテン系ではありませんから、ターンオーバーの位置はけして高くないです。しっかりと守備陣形を作り、網にかけます。マリノスの攻撃はご存知俊輔システムです。俊輔のポジションで攻撃パターンが決まります。俊輔の位置取りは主に3つのエリアを使い分けます。中盤の低い位置を左右に分けたエリアと、本職相手のバイタルエリア、つまりトップ下です。右にいる場合は、右で作っている間にドゥトラを押し上げ、俊輔がサイドチェンジのフィードを送ります。左にいる場合は兵藤と絡みながらタメを作り、やっぱりドゥトラを押し上げます。俊輔の位置が高い場合は、ボールを散らす役を中町と冨澤が担いますけど、いずれにしろドゥトラと兵藤を使う左からのサイドアタックが基調であることに変わりはありません。俊輔の位置が高いほどマリノスの攻撃が機能してると言えるので、バロメーターになります。最終局面はドゥトラからのクロスか兵藤のドリブルイン。フィニッシュは真ん中の藤田かダイアゴナルに飛び込んでくる佐藤です。メンバーが代わってもこの基本的なやり方は変わりません。祐三が入ると右からのアタックが加わり、バランスが良くなる印象があります。

217_3

試合前は、がっぷり組める相手ですから、秀人と俊輔、両コンダクターの出来次第で偏った内容になると思っていました。ところが互いに主導権を取ろうとするつばぜり合いが10分以上も続く、緊張感溢れる序盤になりました。両チームとも球際が激しく、攻撃でも長短のパスを織り交ぜ、あの手この手を尽くします。好ゲームの香りが漂います。両チームとも試合の進め方が上手ですから、先制がポイントになるという意識があったんでしょうね。

166_2

15分を経過する頃に、ようやく主導権が決まります。東京は天野をターゲットにしました。ルーカスと天野はフィジカルもテクニックもミスマッチです。もともとルーカスが攻撃の基点ですから、普通にやっても天野が狙いになるのは必定です。おそらくマーカーとしての能力をかって天野は起用されたのだと思います。だけど、丸裸になってルーカスとのガチ勝負にさらされるとやっぱり苦しいですね。

270_2

イニシアチブを取った東京が先制します。前半27分。相手陣深い位置の宏介のスローインから。千真が受け、中町と佐藤を引き付けてから後方のアーリアに戻します。アーリアはワンタッチで前線のルーカスへ。ルーカスは難なく天野の前に周りパスを受けます。ドリブルで中央に切れ込みながら天野を連れていき、バイタルエリアにスペースを作ります。ここに後方から俊輔を振り切ったアーリアがあがってきます。ルーカスはヒールでアーリアにパス。アーリアはまたもワンタッチで左に残っていた宏介に。宏介はこれまたダイレクトでクロス。これは中央の栗原にクリアされますけど、そのボールがファアにいた忠成の正面に。忠成が得意のダイレクトボレーで決めました。ワンタッチで繋ぐ東京らしいゴールです。マリノス0-1東京。

281

まさに理想的な展開です。ベテランが多く試合巧者のマリノス相手にガチで主導権争いを征し、その勢いをそのままに先制。しかも好調忠成のゴール。ひょっとしたら一気にイケイケモードに入って試合を決めに行けたんじゃないかと思います。しかし東京はいつものオーガナイズを変えませんでした。いったんペースを落とし、相手にボールを持たせつつのカウンターモードに入ります。これが裏目に出たとは思いません。前半は見事にマリノスの攻撃をいなしてましたから。

289_4

後半頭からマリノスが動きます。佐藤に代えて端戸を投入。佐藤はいいプレーセンスを持った選手ですね。いいタイミングでいやらしい場所に顔を出します。アタック面より、守備での天野とのバランスを考慮した交替かなと思いました。けしてチーム全体のリズムが悪いわけではないので、守備をいじるリスクを取らなかったのは樋口さんの英断だと思います。

188

マリノスは守りかたを少しアジャストしました。フォアチェックに切り替えます。狙いは秀人。つまり、ルーカスを止めるより、攻撃の始点を崩そうという意図だと思います。秀人は代表帰りの疲れを見せるどころか、膠着状態でミドルショットを撃ちチームにリズムを作ろうとするなど、むしろ身心ともいいコンディションだったのかもしれません。でもさすがに疲れがあるのか、マリノスのフォアチェックが有効でした。始点が乱れた東京はパス回しのリズムを失い、前への推進力を維持できなくなります。結果、マリノスが意図通りイニシアチブを握ることに成功しました。この時間を凌ぐことができれば、東京はこの試合をものにしたかもしれません。

349

この攻防を征したのは、マリノスでした。後半16分。藤田を倒したモリゲのプレーがファールをとられ、ゴール正面のFK。俊輔が蹴ったボールは壁の慶悟に当たり、これが権田の逆をつくかたちになってしまいました。マリノス1-1東京。

305

マリノス最大のストロングポイントはもちろん俊輔です。なかでも劣勢でも得点を狙えるFKを持っているチームはホントに強いです。絵に描いたような同点劇に、思わず笑えちゃいました。

398

これで流れはマリノスに傾きました。ハーフタイムに戦いかたを整理できたマリノスとイニシアチブを握られている東京では、同点後のスタートラインが違います。マリノスが勢いを保つなか、逆転を許します。

134_2

後半23分。東京陣内のスローインから。天野が端戸につけます。端戸は宏介とアーリアを引き付けキープ。その間、アーリアの背後を天野が回り込みます。抜けたところで端戸が天野にパス。天野はワントラップしてからクロス。中央待っていた藤田がダイビングヘッドで決めました。マリノス2-1東京。

381

ポポさんも動きます。忠成に代えてヨネを投入します。ベストシフトにします。意図は、秀人をフリーにすること。そのためのフォアチェックです。フォアチェックによってリスクが高くなる中盤をスウィープしてもらうために、ヨネです。これが見事に奏功しました。東京はリズムを取り戻します。フォアチェックによってチーム全体が押し上がります。マリノス守備陣を包み込むような状況を作ることに成功しました。東京ゴール裏も、今シーズン初めて追い上げのために一体感が生まれてました。

428_2

そして同点ゴールが生まれます。後半37分。東京陣内で兵藤からパスを受けた端戸がバックパス。これをアーリアがカットします。マリノス守備陣は一気に戻ることを強いられます。この間隙で一気に東京が攻めます。アーリアはターンしてドリブルしながらルックアップ。右サイドでフリーになっている慶悟に出します。慶悟はトラップしてルックアップ。パス&ゴーで駆け上がるアーリアに合わせます。アーリアは栗原の注意を引きつけながらスルー。その後ろに待ち構えていた千真にぴったり合いました。千真はダイレクトで叩き込みます。マリノス2-2東京。

457

思えば、この勢いにチームもゴール裏も乗りきれなかったのかもしれません。東京といえばエル・チクロン。ワケわかんない展開になると、J1に上がった当初からどんな相手でも最強です。それが、チームが洗練されるとともに、エル・チクロンの勢いが失われているような気がします。自分の周りで、同点になってから「落ち着け」なんて声が上がってました。違うでしょう。ここはイケイケですよw。

354

マリノスが強かったのか、東京に威力が足りなかったのか、攻勢のまま、マリノスを押しきれません。その間隙をつくようにマリノスに突き放されます。

375

後半44分。センターサークル付近の俊輔のビルドアップから。千真を引きつけた俊輔が栗原に出します。東京はリトリートしているので栗原は空いている中央をドリブルで進みます。ルーカスと宏介の間に兵藤が浮遊。その外に天野、内に端戸がいます。栗原は兵藤に送ります。兵藤はルーカスを背負いながらターン。力強いプレーです。これで攻撃スイッチが入ります。兵藤は大外の天野にパス。天野はルーカスが寄せてくる前にアーリー。中央で構えていた藤田が加賀を振り切りシュートしますけど、これは加賀にあたりこぼれを加賀がクリア。このボールがふたたび天野に渡ります。天野は頭で前方の端戸にパス。端戸のトラップは流れますけど、近くにいた兵藤にポストするかたちになります。このプレーが東京最終ラインのギャップを作ります。端戸にヨネと秀人が寄せてましたので、兵藤はフリー。モリゲが寄せます。モリゲがあけたスペースには藤田がいました。兵藤はこれを見逃さず藤田にスルー。藤田は左足で流し込みました。マリノス3-2東京。

403

負けず嫌いなポポさんは、諦めません。秀人と加賀を下げ、相太とたまを投入します。時間が時間なので意図もなにもないですけど、いちおう相太のパワープレーと、こぼれ球を狙ったのでしょう。でも時間が無さすぎました。このまま試合終了。マリノス3-2東京。

434

両チームがリズムを作る意図を出し合う試合で、内容も雰囲気も濃い好ゲームでした。勝てたら最高だったのですけど、ゴール裏も一体感があって楽しかったです。

454

千真と忠成が並びたつ場合、忠成がトップ下に入ります。慶悟が外に出ることになるのですけど、これが流動性を損なわせているような気もします。慶悟はトップ下から左右のスペースを執拗に突くプレーが特長であり、魅力です。サイドに出ると、ダイアゴナルランからゴール前に飛び出すプレーを見せますから違う魅力を発揮するのですけど、今の東京では、やっぱりトップ下にいてくれたほうがチームの連動性が高まるような気がします。もちろん千真と忠成という有能なフィニッシャーが二人ゴール前にいる魅力も大きくて、悩ましいところです。

280

贅沢な望みかもしれませんけど、リミッターを外してくれるようなシーンもたまには見てみたいです。今シーズンは90分間を考えた進め方ができるようになりました。そのぶんワケわかんない展開が少なくなりました。懐古趣味にはなりたくないですから仕方ないなぁと思うのですけど、意図的にリミッターを外せるようになったら嬉しいです。ゴール裏も盛上りますから。

208

序盤の主導権争いを征しましたけど、トータルでみたらマリノスにオーガナイズされた試合でした。経験の差なのかな。シーズン中に差を埋められたらと思います。

Dsc_2191

残念ながらリーグ戦連敗です。サッカーの内容は変わらず良いので心配ないと思います。

006

アウェイにも行っていたのでご無沙汰感がないのですけど、次節はひさしぶりに味スタです。好調大宮です。慶悟のために勝ちたいですね。

Dsc_2199


最新の画像もっと見る

コメントを投稿