ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2015J1リーグ第3節ヴィッセル神戸vsFC東京@ノエスタ20150322

2015-03-23 16:33:57 | サッカー

春休み最初の週末は天気に恵まれました。

BKのマッサンのイベントを観て、甲子園で岡山理大附属をちょっとだけ応援してから神戸にやってまいりました。

一年ぶりのノエスタです。神戸戦は毎年春のイメージがあります。千真との再開が楽しみなマッチでもあります。

本日のYou'll Never Walk Alone♪

神戸の出足に戸惑いましたけど、落ち着いて対処して、完全にオーガナイズした快勝です。今年リーグ戦初勝利!。

カップ戦でのテストを受け、東京は布陣を変えて臨みます。シフトはいつも通り。GKは権田。CBはモリゲとカニーニ。SBは徳永と宏介。3CHは右から羽生、梶山、ヨネ。トップ下は河野。2トップは今日のよっちの相棒は好調慶悟。

神戸はドローとなった前節の布陣をベースとします。シフトは4-2-3-1。GKは海人。CBは今日はブエノと祥平。SBは右に奥井左にミチ。ボランチはチョン・ウヨンとフェフージン。WGは右に慶次郎左にペドロ・ジュニオール。トップ下は森岡。1トップはカズマ。

試合は神戸のいきなりのラッシュではじまります。ネルシーニョ神戸は、まずは攻撃加重なチームのようです。ネルシーニョさん自身が望んだことではない気がしますけど、攻撃のタレントが豊富です。ネルシーニョさんはまず、そこを活かそうとしている気がします。

神戸の攻撃は決まりごとが明確です。ただタレントが豊かですから、型にはめているわけではなく、要所に適したキャラクターがいるので、そのタレントを組み合わせる選択をした結果のような気がします。攻撃はウヨンからはじまります。広島や浦和に似た起点の考え方ですけど、ポジティブトランジションの際、ブエノと祥平が開いてウヨンが最終ラインに下がります。カズや勇樹との違いは、ウヨンは可動範囲がちょっと広く、言い換えるとウヨンのポジショニングで神戸の攻撃ルートが決まります。奪ったボールは、必ずと言っていいほどウヨンに戻します。

ウヨンにボールが入る時、攻撃陣が一斉に動き出します。その動きかたに決まりごとがあります。千真は中央を動かず、細かいポジション調整でマークをはがします。サイドでは高く位置取ったSBとWGが絡みながら突破を図ります。森岡は千真の近くでフォロー。神戸の攻撃の最大の特徴はフェフージンの動きにあります。フェフージンはサイドアタックをフォローします。フェフージンが基点となり、サイドで三角形を作ります。神戸の攻撃パターンは、なのでサイドでのショートパスからのビルドアップです。フェフージンがダイナミックに動くことが、序盤の神戸の連動性を生み出す原動力となっていました。東京はこれに圧迫され、守勢に回ります。

神戸のフィニッシュパターンは、アタッキングサードでSBをフリーにしてからのクロスと、ペドロと慶次郎がペナルティエリアにカットインしてからのシュート。それから前線に人数をかけ、ペドロと慶次郎のクロスオーバーを織り交ぜながら守備網にギャップを作り、千真に回すパターンです。

神戸のラッシュは20分ほど続きますけど、次第に東京が慣れます。所以は、ですから神戸の決まりごとです。神戸の攻撃は、必ずウヨンを経由する上、サイドに偏ります。まず東京は、リトリートして守備網をかためます。梶山と河野がたびたび言葉を交わしていましたけど、おそらくウヨンのカバーとフェフージンのマークの受け渡しを微調整していたんだと思います。これで、ウヨンと攻撃陣の距離を開くことができました。ウヨンは次第にポジションを低くしはじめます。東京のプレッシャーをかわすためだと思いますけど、同時に攻撃の選択肢を狭めることになります。このあたりが神戸の攻撃面の課題でしょう。

もう一つの課題は森岡の扱いです。去年の森岡はバイタルエリアで攻撃の基点を担っていましたけど、今年はボールに触れる機会が少なくなっている気がします。攻撃がサイドに偏るのですけど、ビルドアップで機動力のあるフェフージンが基点になれるので、森岡の存在が中途半端になります。

とは言え攻撃では可能性のある形が見えてきているので、むしろ神戸の問題は守備です。ネルシーニョさんのチームは堅固な守備をベースにする印象がありますから、今の編成はそういう意味で本意ではない気がします。柏ではSBにもサイズのある選手を置いていました。今年はある程度の失点はやむなしとしているかもしれません。神戸の守備はゾーンが不安定です。守備時は4+4のラインを引くことは引きますけど、連動性ができていないのでスペースメイクの動きにチームとして対応できません。今日の東京は、河野が活きていました。今日は明確なポスト役を置かない、意味は違いますけどゼロトップでした。よっちと慶悟がスペースメイクを繰り返します。河野はそこに絡み、神戸の守備網をかき回します。バイタルエリアで基点ができるので攻撃陣に信頼感ができ、連動性が生まれます。

東京が神戸を”見切り”、攻撃でも志向するハイテンポなショートパス連携からの崩しができ、イニシアチブを握ります。ただシュートには至らず、試合が膠着しかけたところで、優勢を決定付けるゴールが生まれます。

33分。宏介の左CK。神戸はゾーンです。横に一列に並ぶ東京に並列する単横陣を敷きます。ニアからフェフージン、ウヨン、千真、ブエノ、祥平がゴールエリアの手前に並びます。その後ろにペドロがカバーで控えます。対する東京は、ニアからよっち、カニーニ、モリゲ、慶悟。まずよっちがニアに飛び込み、神戸のラインにニアを意識させます。やや遅れ気味にカニーニがゆるゆると前進します。これにウヨンとブエノがひきつけられます。カニーニをスクリーンで使って隠れます。宏介の狙いはモリゲでした。ゾーンのウィークポイントで、神戸は突然現れたモリゲのマークを整理できません。モリゲはどフリーでクロスにヒットさせました。神戸0-1東京。

今年リーグ戦初の先制点です。去年の好調時は先行逃げ切りの印象がありましたから、神戸の攻撃の単調さもあって、勝利への期待感がわくゴールでした。それをさらに後押ししてくれたのが、開幕以来神モードが状態化している感のある権田です。千真の足に手をかけた判定で与えたPKでしたけど、ペドロのシュートを自らブロックしてピンチを防ぎました。

前半のこの二つのビッグプレーが、今日の勝利を決定付けたと思います。前半はこのまま終了。

後半に入り、神戸が少し攻撃をアジャストします。千真がポストの時に下がり目に構え、中央からの攻めを混ぜはじめます。森岡がこれに絡みます。これでふたたびサイドアタックが活きてきます。

これに対処するため、55分ころに東京がシフトを変えます。慶悟を左メイヤに下げ、4-4-2にします。ナビスコ新潟戦でも見せたサイドの安定を意図したアジャストです。これが機能して神戸が沈黙します。

そこでネルシーニョさんが動きます。奥井に代えて峻希を投入します。より積極的なオーバーラップが魅力の峻希を入れることで、右サイドを活性化しようという狙いでしょう。今日も宏介は本調子ではなく、峻希に宏介の背後を狙わせることで東京の左サイドアタックを消そうとしたのかもしれません。

ネルシーニョさんの作戦の有効性を測る間も無くアクシデントが起こります。4-4-2に変えてから、東京はよっちを裏に走らせるロングカウンターを頻繁に見せはじめます。神戸が攻撃過重になるのを見越し、背後の脅威を意識させる意図でしょう。これが思わむ結果を生みます。よっちが言わば負荷を与え続けたブエノが悲鳴をあげます。よっちのカウンターを追っていたブエノがおそらく筋肉系のトラブルで負傷し、下がります。神戸はスクランブルの4-4-1。ウヨンを一枚下げ、ボランチに慶次郎を置きます。

続いてネルシーニョさんは、英雄を投入しボランチに入れます。慶次郎をWGに戻します。神戸の守備の不安定さは、本職の本格派CBが出場していないことにあります。柏でのドゥや大輔のような存在が、ネルシーニョさんのチームでは不可欠かもしれませんね。

皮肉にも、今日のネルシーニョさんは、策を施した直後に予期せぬ事態が起こってしまいます。いや、これから起こるよっち劇場は、前述のようにシフト変更からジャブを仕掛けていたことなのでインシデントかもしれません。

68分。自陣右サイドでボールを持った羽生が梶山に戻します。梶山は前線でポストを受けに右に流れてきたよっちにダイレクトで縦パスを入れます。ウヨンが不用意に寄せてきます。この時左サイドが攻撃過重になっていて守備が手薄だったので、たぶん危険を感じてよっちがスピードに乗ったドリブルをはじめる前に止めておきたかったのでしょう。ただこれがよっちにとって絶好のタイミングになりました。よっちは右足トラップでボールを前に出しつつ合わせてウヨンを抜き去ります。さらに寄せてきた祥平を左足のトゥトラップであっさり振り切ります。これで勝負あり。最後は海人の動きを見定め、落ち着いて右足でゴール左隅に流し込みました。ゴラッソ。神戸0-2東京。

試合翌日の月曜日に慶應義塾大学の卒業式を控えるよっちが、自らの門出を祝いました。しかもこれぞよっちというゴラッソで。まったくこの男はもってるとしか言いようがありません。

直後、ミステルが動きます。羽生に代えて秀人を、そのままボランチに投入します。流れを維持し、守備を補強する作戦です。

さらにミステルが動きます。河野に代えてナオを投入。前線に新旧スピードスターを並べる豪華なジェットコースターセットの出現です。よっちとナオの二人で攻めきる安定思考と、ウヨンが下がったのでオーガナイザーを失った神戸の前後を分断する意図でしょう。

そこでネルシーニョさんが動きます。ペドロに代えて石津を投入。ドリブラーアタッカーの石津にボールを集め、強引な仕掛けから状況を打開しようとしたのでしょう。ウヨンに代わって森岡が中盤に下がって攻撃をオーガナイズします。石津が積極性を見せますけど、堅固な守備網を崩すまでには至りません。

アディショナルタイムに入ってミステルが最後の逃げ切り策を打ちます。梶山に代えてたまを投入します。ヨネをボランチに戻し、たまは右メイヤに入ります。

神戸の攻撃をしのぎきり、このまま試合終了。神戸0-2東京。

試合後に千真が挨拶に来てくれました。神戸でもがんばれ千真!。

よっち卒業おめでとう!。

とても安定感のある内容でした。加えてモリゲ、よっち、権田、宏介という東京の看板が活躍して、非の打ち所がない完勝です。惜しむらくは、これがホームマッチだったら(^^;;。次節、期待感を抱いたお客さんが味スタにいっぱい来てくれることを願います。

次は、J1初登場の山雅とアルウィンでまみえるカップ戦です。アクセスは改善されてるかな?。おそらくクラブ史のピークを迎えている熱い山雅サポを体感したいと思います。


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