1. THE LOVELY LINDA
2. THAT WOULD BE SOMETHING
3. VALENTINE DAY
4. EVERY NIGHT
5. HOT AS SUN / GLASSES
6. JUNK
7. MAN WE WAS LONELY
8. Oo YOU
9. MAMMA MISS AMERICA
10. TEDDY BOY
11. SINGALONG JUNK
12. MAYBE I' M AMAZED
13. KREEN - AKRORE
ポール・マッカートニーの1stアルバム。
さて、このアルバム、とても良い作品です。
しかし、簡単に人に薦められる作品ではありません。それはなぜか…。
このアルバムの第1印象を言うならば、“中途半端な雰囲気”なのです。
短い曲があったり、中途半端に終わる曲があったり、また某音楽誌でのレビューの言葉を借りるならば、“デモテープ並みの音質”であったりと、初めて聴くと「ところで、何がやりたいの?」という印象を与えます。
しかし反面、とても手作りな感じで、温かい雰囲気のある作品です。そこがこのアルバムの魅力です。何でも、このアルバムの曲のほとんどは、ポールが自宅にトラックマシンを持ち込み、レコーディングされたものだとか。たぶん、それが“手作りな感じで、温かい雰囲気”を醸し出しているのかもしれません。
また名作も収録されています。
妻リンダへの想いを歌った12は、ピアノ基調の素敵なバラード。この曲は後にライブの曲目リストにも加わります。中途半端な雰囲気のアルバムの中で、一番引き締まった曲にも聞こえますが…。
アコースティック・ギター中心の4、6も素敵な曲です。特に6は、捨てられるガラクタを歌った内容で、シンプルで短い曲ですが、切なくも、美しい曲です。
10は、ポールがビートルズ時代に書いたという曲。
また個人的には、ジャズ・テイストのインスト、9もなかなか良い曲で、好きです。
このアルバム、ビートルズの『レット・イット・ビー』より先の発売となり、その上、ポールは発売と同時に、ビートルズ脱退を表明。それより先に脱退を決意していたジョン・レノンは、良い気持ちにはならなかったとも。
また当時、この作品は酷評されたそうです。確かに当時の観点で見れば、中途半端な印象の作風に、「ポールはソロになったら、ダメだな…」という声は、想像し難くありません。
しかしこの作品を、“とても気に入っている”と、ポールがインタビューで語っているのを聞いたことがあります。2001年の『ウイングスパン』というベスト盤には、4、6、12が収録されていることから、やはり、本人のお気に入りなのでしょう。
また1970年当時だったからそこ、このような温かい作品が出来たのだと思います。もし現在なら、同じようなものはできないでしょう。
私もポールのソロ作品の中で、この作品が一番好きです。時代が経っても色褪せず、長い付き合いの出来る作品だと思います。
ちなみに、このCDはかなり前ですが、ビートルズグッツ専門店「GET BACK」で、UKプレス盤、800円で購入したものを持っています。それにしても、安かったなぁ。(笑)
裏ジャケの写真、ポールに抱かれている赤ちゃんがカメラ目線になっているのが可愛いです。↓↓↓
赤ちゃん:「ん~、なんだ~、写真とるの~?」
[CD日記 '70洋楽編 # 8]
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