1)COMING HOME
2)PHOTO SHOOTER
3)MIDNIGHT ROSE
4) LIVING IT UP
5)DANCE IN THE SUN
6)TAKE LOVE
7)HIGHWAY ROBBER
8) MELTING
昨年『2023 マロくん版レコード大賞』で1位に輝いた、ポール・ロジャースのアルバムをアップします。
ポール・ロジャースの23年ぶりとなるオリジナル・アルバム。
この23年の間、クィーンのゲストVoとして参加、またクィーンとのプロジェクト・アルバム(?)やソウル・R&Bのカバー・アルバムを出すなど、活動はしていました。
しかしオリジナルとなると、23年ぶりなんですねぇ。
純ソロ・アルバムとしては、4枚目となる本作。
ヘヴィなドラム・イントロから始まる1)。タイトルのサビで “ ♪カ~ミン、ホ~ム… ” とロジャース節を聴けると、「お、きたっ!」なんて思っちゃいます。
2)では、スライド・ギターが走っているし、4)はヘヴィなブルーズHR。5)のような、ちょっと朗らか系な曲も収録。
トータル・タイムが32分ちょっとで、現代の音楽事情からするとちょっと短い時間ですが、聴いていて短いとは思わないし、ちょうど良い時間の長さかと思います。
聴く前は、年を重ねたロジャースによる手堅い内容なのではと想像するも、ブルーズ・ロック・ヴォーカリストとしての “ 熱さ ” が伝わってくる作品でした。
もちろん、彼の過去の作品でもその “ 熱さ ” を感じられました。
前作『ELECTRIC』(1999)や前々作『NOW』(1997)は、どこか洗練された感がありましたが、今回は少々誇張して言うと、FREEやBAD COMPANY時代に “ 近づいた ” ブルーズ・ロック・サウンドのように感じます。
ソロ作品で言えば、1st 『CUT LOOSE』(1983)と “ 熱さ ” が近いかもしれません。もちろん、1stの頃の若さの勢いや荒削りさはありませんが…。
何でもこの数年、彼は大病をして、一時は上手く話すことも出来ない状態だったとか。
そのような困難を乗り越え、歌えるところまで回復し、このアルバムを完成させました。“ ザ・ヴォーカリスト ” の彼に敬意を表します。
アルバムの裏ジャケに、「自由のために、命を賭けて最前線に立つ勇敢な人達と、音楽ファンに、このアルバムを捧げる」と書かれています。
世界では争いが続いています。そういう状況を憂いているのでしょう。
また大病をして、回復に努めるロジャース。いろいろな人達のサポートを経たことでしょう。
そのような経験を通して、上記メッセージは広い意味で、「一線で頑張っている人達」へ捧げる気持ちも込められているのではないでしょうか。私はそのように感じました。
[CD日記 2000~ 洋楽編 # 12]