〈DISC1〉
1 WHITE ROOM
2 SITTING ON TOP OF THE WORLD
3 PASSING THE TIME
4 AS YOU SAID
5 PRESSED RAT AND WARTHOG
6 POLITICIAN
7 THOSE WERE THE DAYS
8 BORN UNDER A BAD SIGN
9 DESERTED CITIES OF THE HEART
〈DISC2〉
1 CROSSROADS
2 SPOONFUL
3 TRAINTIME
4 TOAD
エリック・クラプトン(ギター)、ジャック・ブルース(ベース)、ジンジャー・ベイカー(ドラム)によるトリオ・バンドの3作目。
2枚組構成となっており、DISE1はスタジオ録音、DISE2はライブ演奏が収録されています。
DISE1は何と言っても、彼らの名曲の1でしょう。荘厳性を含む、切れのあるブルース・ロック。以前、車のCMにも使用されていたこともあります。曲中のクラプトンのワウワウペダル・プレイは、どことなく肉声のようにも聞こえます。
他、ライブでもよくプレイされるヘヴィ・リフが印象的な6も収録。
DISE1は全体的に、クリームらしい重くどんよりした曲が聴けます。シルバーの単色、且つサイケデリックなジャケットから、なおのことDISE1のサウンドがそのように響くのだと思います。
DISE2のライブ演奏は、彼らのインプロヴィゼーション・プレイ(即興演奏)満載の熱い演奏が聴けます。
1は名演!これまでの(作品として残された)彼のギター・プレイで、この演奏が一番ハードで、熱いものではないかと思われます。クリームのライブにしては、4分ちょっとの短い曲。しかしその中に、“熱いもの”が凝縮されている、エキサイティングなプレイです。某音楽誌で、「(時間が短めなので)もうちょっと聴きたいと思わせる…」と述べられていたのも納得。しかし、だからこそ繰り返し聴かれ、絶賛されるのだと思います。
2は約16分に及ぶプレイ。クリームのライブはインプロヴィゼーション・プレイが売りなので、スタジオ盤の2~3倍の長さで演奏するのは当たり前。しかしこの2は、私はあまり面白いプレイだと思いません。
3はジャックのブルース・ハープ(ハーモニカ)のソロ、4はジンジャーのドラム・ソロ。このあたりを聴くと、クリームはただのバンドではなく、音楽職人の集まりであることを認識します。なので、短期間の活動で解散してしまったのでしょう。
名盤に挙げられるこの作品。私個人は、作品全体としては“それほどでも…”という感想です。しかし、名曲のDISE1の1、ライブ名演のDISE2の1が収録されているので、耳にしておきたい作品であることは間違いありません。
[CD日記 '60洋楽編 # 21]