音楽が好きなんです

~音楽好き(ニッチーくん改め)マロくんのCD日記や、あれこれ~

042 THE ROLLING STONES 『STEEL WHEELS』〈'89 イギリス〉

2008年01月29日 20時10分10秒 | CD日記 '80洋楽編


 1. SAD SAD SAD
 2. MIXED EMOTIONS
 3. TERRIFYING
 4. HOLD ON TO YOUR HAT
 5. HEARTS FOR SALE
 6. BLINDED BY LOVE
 7. ROCK AND A HARD PLACE
 8. CAN'T BE SEEN
 9. ALMOST HEAR YOU SIGH
10. CONTINETAL DRIFT
11. BREAK THE SPELL
12. SLIPPING AWAY

私が初めて、リアルタイムで“新作”として触れた、ストーンズの作品。

この作品、ちょっと誤解のある表現ですが、とてもハードロック的な作品に思えます。
特に、1、2、4、7あたりは、ヘヴィで、ハードロックな感触があります。
もちろん、ロックだけではなく、9、12のようなバラードも収録。キースがリードVoの12は、優しく、温かいものがあり、アルバムのラストに相応しい曲です。
8も、キースがリードVoを。彼のVoはあまり上手い方ではありませんが、この曲が作品の中で、ある意味アクセントになっています。
また10は、エスニックな雰囲気のある、面白い曲。
全体として、とてもバランスの取れた、良い作品だと思います。

このアルバムは、とても気合いが入った作品でもあります。
この作品が出る以前に、ある音楽誌で“ストーンズはどこに行ってしまったのか?”といったような記事を読んだ記憶があります。なので、私の中で勝手に、“少し消えかかっているバンド”というイメージがありました。
また詳細は確かではありませんが、前作『ダーティー・ワーク』('86)の頃、ミック・ジャガーとキース・リチャーズの不仲説が流れたりもしたとか。
ストーンズ自体が上手くいかない時期を乗り越え、またメンバー達も何か吹っ切れたのでしょうか。このアルバムには“気合い”を感じるのです。
事実、このアルバムが出る時、会見を開いたストーンズ。私も当時見ましたが、メンバー全員が、とても嬉しそうだったし、張り切っている様子でした。そして、“メンバー達が顔を会わせるのを懐かしむというものではなく、このアルバムは(発売当時の)1989年のストーンズなんだ”と、ミックが言ったのを記憶しています。

私が思うに、'60、'70年代から活躍するミュージシャン達は、キラキラした'80年代という時代の中では、彼らの作る曲が“オールド・スタイル”と見なされ、活動しにくい時代だったのでは、と思います。
ストーンズにとっても、'80年代は大なり小なりそのような時代だったのかもしません。そして、何か吹っ切れ、「彼たちは帰ってきたぜ!」とばかり、この作品を作り上げたのではないでしょうか。
同じ'89年には、ポール・マッカートニーが、『フラワーズ・イン・ザ・ダート』を発売し、やはりポールも何か吹っ切れたかのように、活き活きと歌い上げていました。そして世界ツアーも始め、その中で、ビートルズの曲を惜しみなく、楽しそうに歌いました。
1989年という年は、ベテラン・ミュージシャンが冬の時代を乗り越え、復活した年なのかもしれません。
そしてリスナーも、ベテラン・ミュージシャンの音楽の良さを、再認識したのかもしれません。
〔CD日記 '80洋楽編 # 17〕
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041 TEARS FOR FEARS 『THE SEEDS OF LOVE』〈'89 イギリス〉

2008年01月25日 23時19分34秒 | CD日記 '80洋楽編


1. WOMAN IN CHAINS
2. BADMAN'S SONG
3. SOWING THE SEEDS OF LOVE
4. ADVICE FOR THE YOUNG AT HEART
5. STANDING ON THE CORNER OF THE THIRD WORLD
6. SWORDS AND KNIVES
7. YEAR OF THE KNIFE
8. FAMOUS LAST WORDS

高校時代、すでにティアーズ・フォー・フィアーズ(以下:TFF)の1st〔CD日記 '80洋楽編 # 7参照〕2nd〔CD日記 '80洋楽編 # 12参照〕を聴いていた私は、新作を期待していました。そう思っていたところ、嬉しいことに、新作が発売されました。

この作品は、3rd。
女性ヴォーカリストをゲストに迎えた曲や、女性コーラスが導入されていたりと、雰囲気はそれまでの作品と違っています。それまでは、ズンと重い感じや、荘厳な雰囲気がありましたが、この作品は“明るく、爽やか”という印象があります。
それでも、完成度は高いかと思います。
このアルバムの中心となる、3。力強いロック的な部分もありますが、サビの繰り返し部分は、“ビートルズっぽい”と言われています。うん、確かに、ビートルズ的な乗りのサビです。
1は、オリタ・アダムズという女性ヴォーカリストをゲストに迎えた、バラード。とても綺麗な曲ですが、この1曲目から、“それまでのTFFとは違うな”ということも、同時に感じさせられます。
個人的には、6も大好き。ちょっと幻想的な雰囲気のバラードですが、女性Voとのハモリに透明感があり、とても美しいです。

後に、カート・スミスが脱退。(2004年、復帰)ローランド・オーザバルがTFFの名の下で活動していきます。

それまでのTFFと違った作風なので、1つのターニングポイントとなった作品かもしれません。
〔CD日記 '80洋楽編 # 16〕
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040 KISS 『CHIKARA』〈'88 アメリカ〉

2008年01月22日 23時29分40秒 | CD日記 '80洋楽編


 1. ROCK AND ROLL ALL NITE
 2. DETROIT ROCK CITY
 3. LOVE GUN
 4. I WAS MADE FOR LOVIN' YOU
 5. CREATURES OF THE NIGHT
 6. I LOVE IT LOUD
 7. WAR MACHINE
 8. LICK IT UP
 9. ALL HELL'S BREAKIN' LOOSE
10. HEAVEN'S ON FIRE
11. THRILLS IN THE NIGHT
12. WHO WANTS TO BE LONELY
13. UH ! ALL RIGHT
14. TEARS ARE FALLING

KISS というと、やはりあの奇抜なメイクをしたメンバー達を思い浮かべる人が、多いのではないでしょうか。
私もそんな彼らに興味を持ち、曲を聴いてみたいと思っていました。
このアルバム、レンタルにて借りて、初めて聴いた作品です。

このアルバム、1988年の来日時に、日本だけの来日記念盤として発売された、ベストアルバムです(現在は廃盤)。タイトルの “ 力 ” (ちから)から、まさに日本向けという感じがします。
1~4がメイク時代、5~14はメイクをやめてからの時代の曲です。

実は私自身、このアルバムは1~4までしか聴き込んでいません。
このCDを聴く以前に、ある音楽番組で、4を少し聴いていました。今聴くと古めかしいリズムですが、ジャガジャガジャガジャガジャガ♪ の刻みが印象的で、「いいなぁ」と思っていました。この4は、オリジナルアルバム『DYNASTY』(邦題:地獄からの脱出)('79)の収録のものと違い、ロングバージョンとなっています。
またオリジナルアルバム『DESTROYER』(邦題:地獄の軍団)('76)に収録の、ヘヴィな2も、彼らの代表曲です。

彼らの奇抜なメイク姿から、“ものすごくヘヴィで、速い曲が多いのでは?”と、勝手に想像していました。ですが実際に聴いてみると、明るく、ポップス的な要素があるHRに思えました。ましてや当時、このCDを聴く1ヶ月ほど前に、ツェッペリンの『Ⅳ』〔CD日記 '70洋楽編 # 7 参照〕を聴いていたので、よりそう思えたのかもしれません。
後に、KISSと同時代に登場したエアロスミスも聴いていますが、エアロスミスはワイルドであるのに対し、KISSは明るめなHRに聞こえてしまいます。
結局のところ、私の中でKISSはベスト盤止まりになっています。

ちなみに、このCDは後年、中古盤で見つけ懐かしく思い、買いました。
〔CD日記 '80洋楽編 # 15〕
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039 LED ZEPPELIN『Ⅳ』〈'71 イギリス〉

2008年01月20日 20時50分15秒 | CD日記 '70洋楽編


1. BLACK DOG
2. ROCK AND ROLL
3. THE BATTLE OF EVERMORE
4. STAIRWAY TO HEAVEN
5. MISTY MOUNTAIN HOP
6. FOUR STICKS
7. GOING TO CALIFORNIA
8. WHEN THE LEVEE BREAKS

前回[音楽コラム # 9 参照]、私のレッド・ツェッペリン(以下:ZEP)との出会いについて話をしました。そして、私が初めに聴いたアルバムが、この作品です。

タイトルにある通り、彼らの4枚目のアルバム。
やはり、名曲の4でしょう。アコースティック調の静かで、物悲しい雰囲気から、少しずつ盛り上がり、最後はハードロックに転調して締める…。この曲は永遠の名曲です。ちょっと乱暴な言い方ですが、例えZEPに興味がない人でも、この曲を聴いて感動しない人はいないのではないか、と思います。
また、ライブでも必ず登場する、1と2。2は、本当に“ロックン・ロール!”で、何度聴いてもカッコイイです。
6はタイトル通り、4本のスティックを使って、ドラムを叩き出した、ヘヴィな曲。
ラストの8も、ドシン!とくるドラムが聴ける曲。当時の録音技術では、迫力のドラムサウンドを録るには限界があったそうですが、この曲で聴けるドラムサウンドは、録り方から、仕上げまで創意工夫がいろいろなされたとか。そういう観点で聴くのも、面白いです。
また3は、ブリティッシュ・フォーク系シンガー、サンディー・デニーをゲストに迎えた曲。アコースティックで、幻想的な曲です。このように、Voにゲストを迎えたレコーディングは、これが最初で最後では。

この作品、1、2、4といった名曲が入っていますが、ZEPの他の作品を聴いてしまうと、スタンダートな作品に思えてしまい、少々浮いてしまっているように思えるのは、私だけでしょうか。
「ZEPを聴くなら何がいい?」と聞かれたら、ベスト盤はもちろんですか、オリジナルなら、4を聴くためにも、このアルバムをお薦めます。

初めてZEPを聴いた時の私ですが、4に感動したのはもちろんですが、ちょっとギターなどの音が古いと思いながらも、けっこう気に入ったのです。
「メンバーはどんな人達かな?」と思い、ある本で、メンバーの写真を見ました。みんな長髪で、しかも髭を伸ばしている…。HR系バンドというと、ヴァン・ヘイレンや、ボン・ジョヴィを想起する、当時の私です。それらバンドのメンバーと違って、“髭を伸ばしている”姿に、「ん?」と思ってしまいました。(笑)
〔CD日記 '70洋楽編 # 7〕
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038 私とレッド・ツェッペリン

2008年01月18日 18時33分09秒 | 音楽コラム
                 

このブログを読んでいただいてる、みなさんの中にそれぞれ、“最大のバンド、もしくはミュージシャン”がいるのではないでしょうか。
私も現在に至るまで、たくさんのミュージシャンの曲を聴いてきましたが、その中で、私にとっての“最大のバンド”は?と聞かれたら、“レッド・ツェッペリン”と答えます。

私が“レッド・ツェッペリン”(以下:ZEP)というバンド名を知ったのは、小学生の時。親戚がくれたテープのレーベルの裏側に“レッド・ツェッペリン”という名が記されていました。それ以前に、親戚がZEPをテープに録った際に書いたものなのでしょう。もらったテープ自体には、ZEPの曲は入っていなかったのですが、小学生の私には“ツェッペリン”という言葉の響きが印象的でした。 
それから、ZEPの名を耳にすることは時々ありましたが、「そういうバンドがいたんだね…」というくらいの程度で、知識としても、“ハードロックの先駆者”といった感じでした。

しかし、何と、私は小学生時代に、あの名曲“天国への階段”の一部を耳にしていたことが判明しました。
それは、親戚がくれた別のオムニバスのテープのB面のラストに、“天国への階段”が後半HRに転調して、Voが入るパートから突然始まる形で収録されていました。曲が終わると、DJが「ツェッペリンの曲を…」いう解説も少し収録されていました。それは、親戚が意図的に収録したものではなく、それ以前にFM放送を録音したテープを、いわゆる“使い回し”で、新たにオムニバステープとして作ってくれたのだと、私は推測します。要するに、前の録音が完全に消去できていなかったのでしょう。
それまで、その部分を「何だか、古臭くて、うるさい曲」と思って耳にしてしましたが、高校生になった私がそのテープを聴いた際、DJの“ツェッペリン”という言葉にピクンときて、「あれ、これが“ツェッペリン”の曲なの?」と思った訳です。
まもなくして、私の弟が親戚の家に遊びに行った際、例の部分を確認したのです。それから、「お兄ちゃん、やっぱり“レッド・ツェッペリン”で、“天国への階段”という曲なんだって。聴かせてもらったけど、静かな曲が最後、激しい曲になるんだ」と、弟が話してくれました。当時小学生の弟でしたが、すでに洋楽好きになっていたこともあってか、“天国への階段”を聴いて、感動した様子でした。
「それは、聴きたい!」と思った私は、早速レンタルCDで『Ⅳ』を借りた…というのが私の
ZEPとの本格的な出会いとなります。

それで気に入った私は、ZEPを聴き進めることとなります。そして、ハマりました。(笑)
彼らの魅力は、HRだけではなく、いろいろな音楽を自分たちの中でモノにできる懐の深さなのでは、と思います。
それぞれ個々のメンバーの持ち味がありますが、やっぱり、ジョン・ボーナムのドラムが一番だと思います。'03年に発売されたライブ盤『HOW THE WEST WAS WON』に収録のドラム・ソロ曲『モビー・ディック』は20分近くありますが、パワフルながらも、心地良く聴けるのは、私だけでしょうか。

いろいろ書くと長くなるので、あとは作品紹介の時にでも。
そういう訳で、これからたびたびZEPの作品も登場してきます。
[音楽コラム # 9]
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