音楽が好きなんです

~音楽好き(ニッチーくん改め)マロくんのCD日記や、あれこれ~

204 美しいギター・アルバム

2011年02月27日 08時17分05秒 | CD日記 '70洋楽編
JEFF BECK 『BLOW BY BLOW』〈'75 イギリス〉



1. YOU KNOW WHAT I MEAN
2. SHE' A WOMAN
3. CONSTIPATED DUCK
4. AIR BLOWER
5. SCATTERBRAIN
6. CAUSE WE'VE ENDED AS LOVERS
7. THELONIUS
8. FREEWAY JAM
9. DIAMONND DUST                     

ジェフ・ベックの通算6作目。彼のインスト路線アルバムとしては最初のアルバム。
プロデュースに、ビートルズのプロデューサーとして有名なジョージ・マーティンを迎えて制作された作品です。

見事にバランスのとれた仕上がりのきれいな作品です。ある音楽誌で“ロック史上最も美しいギター・アルバム”という表現で紹介されていたのを読んだことがありますが、同感だと思います。
後年、ジェフのギターが前面に出ている仕上げの作品がほとんどですが(←彼が主役なので当たり前ですが・笑)、このアルバムではギターの個性はあまり強くなく、むしろ楽曲の一部に収まっている感じ。
またレコーディングメンバーのマックス・ミドルトン(←彼は“第2期”ジェフ・ベック・グループの元メンバー)のキーボードや、ジョージ・マーティンのオーケストラ(ストリングス)の起用によるアレンジが、このアルバムを美しいものとしています。

2はビートルズのカバー。スローなレゲエ調にアレンジされています。
5は名曲。タイトルの“スキャッターブレイン”とは“そわそわした人”という意味。確かに、その“そわそわ感”をイメージしている曲ですが、ここでは過激に熱くなることはなく、クールに徐々に熱を帯びていく展開の曲。曲中、バックを流れるマーティンのストリング・アレンジがとてもエレガントで綺麗です。何度聴いても飽きない曲だと思います。
そして、このアルバムのハイライト、スティービー・ワンダーのペンによるバラードの6。5分40秒近くの曲ですが、よく聴くと同じフレーズでも弾き方や音色が異なっていたりする、とても深い曲。個人的には、曲の終盤5分23秒あたりの少しトーンの掛かったフレーズが大好きで、感動に鳥肌が立ちます。

アナログ盤では1~5がA面、6~9がB面という構成。それぞれの面で1曲1曲の曲間が無いという仕上がりも聴き手を惹きつけます。
ただ私は、CDで最初から聴いた場合、6が終わったときには満腹感を得てしまい、それ以降はサラッと聴いてしまう感があります。あ、ファンキーな7、8、バラードの9もいい曲なんですよ。

このアルバムの現行輸入デジリマ盤は旧CDと比べると、けっこう音が良くなっていました。ちなみに国内盤のリマスター盤は何でも“日本独自で行ったリマスター”だそうで、そちらはチェックしていません。
現在私は、現行輸入デジリマCD、国内紙ジャケリマスターCD、アナログ盤2枚を持っています。
その紙ジャケ盤は、1995年、まだ紙ジャケ仕様が一般的(?)でない頃、ソニー・レコードがロック名盤のいくつかをSBMリマスターして、紙ジャケで限定盤として発売したもの。
当時は紙ジャケットのというのが珍しかったです。しかもSBMリマスターだったので、当時買いました。しかし今見ると、紙ジャケもけっこう厚紙で作られているのに気づかされます。↓↓↓

                     
                     紙ジャケリマスター盤(1995年盤)

[CD日記 '70洋楽編 # 39]
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203 お買い物 ('11 1月)

2011年02月20日 08時38分57秒 | 音楽コラム
2011年新年1月購入の、CDお買い物報告です。

 1 SPOOKY TOOTH / SPOOKY TWO ※
 2 THE NEW MASTERSOUNDS / THIS IS WHAT WE DO
 3 JOSS STONE / MIND BODY & SOUL
 4 DEEP PURPLE / SCANDINAVIAN NIGHTS
 5 RITA COOLIDGE / IT'S ONLY LOVE (LP)
 6 BIG BROTHER & THE HOLDING COMPANY / CHEAP THRILLS (LP) ※
 7 MILES DAVIS / BITCHES BREW (LP) ※
 8 MILES DAVIS / GET UP WITH IT (LP) ※
 9 SOULIVE / SOULIVE
10 VELVET REVOLVER / CONTRABAND
11 CHER / BELIEVE
12 THE ROLLING STONES / BRIDGES TO BABYLON
13 THE ROLLING STONES / BIGGERBANG ※
14 ENYA / THE BEST OF ENYA ※
15 井上陽水 / RE-VIEW ※
16 MILES DAVIS / MY FUNNY VALENTINE (LP) ※
17 MILES DAVIS / IN A SILENT WAY (LP) ※
18 JACO PASTORIUS / JACO PASTORIUS ※
19 RITA COOLIDGE / DANCING WITH AN ANGEL
20 ALL ABOUT EVE / SCARLET AND OTHER STORIES
21 THE SUPREMES / I HEAR A SYMPHONY
22 ROYAL HUNT / CLOWN IN THE MIRROR
23 RITA COOLIDGE / FALL INTO SPRING (LP)※
24 WISHBONE ASH / ARGUS
25 THE ROLLING STONES / BIG HITS[HIGH TIDE AND GREEN GRASS]
26 THE BEATLES / SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS LUB BAND (LP) ※
27 JIMMY SMITH / CRAZY ! BABY
28 LAURA FYGI / TURN OUT THE LAMPLIGHT
29 THE ROLLING STONES / JUMP JACK ※
30 ERIC CRAPTON / TIME PIECES THE BEST OF ERIC CLAPTON※
※印以外は、新規(初めて買った、もしくは初めて聴く)の作品。

「コラコラッ!何でそんなにたくさんの買っているの!」ですよね。(笑)
言い訳をさせてもらいます。(笑)
新年で気持ちが大きくなっていたせいか、正月早々からディスク・ユニオンやブックオフのセールに足を運び、年明け1週間の間に1~17まで買っていました。
また他の日でも、用事があって出かけた際、ついでにユニオンやブックオフへ…といったことが重なり、以上のようになりました。


先月は新品は一切なく、すべて中古盤の買い物でした。

最近、コレクションの意味も含め、マイルス・デイビスのLP盤も買っています。まあ、お手頃価格のものしか買えませんけど。(笑)

久しぶりにストーンズのCDも買いました。25のビッグヒッツはイギリス仕様曲目のもの。アメリカ仕様は聴いていましたが、何だかイギリス仕様のものを持っていたくて、今回安価で手に入れました。CD自体は旧規格、国内盤です。ブライアン在籍時のストーンズってやっぱりいいなぁ、と改めて感じました。↓↓↓

                      
                      25 THE ROLLING STONES / BIG HITS[HIGH TIDE AND GREEN GRASS]

20もよかったです。プログレ系のバンドであることは知っていました。1989年の作品でだいぶクリアな録音の時代のアルバムですが、繰り返し聴くことで良さの出る作品です。この作品、ブックオフにて500円でゲット。↓↓↓

                      
                      20 ALL ABOUT EVE / SCARLET AND OTHER STORIES

以前、弟が所有していた30。その時はあまり良さがわからず弟も手放してしまいましたが、今回ブックオフで250円だったので再挑戦(?)してみました。ちょっとレゲエ傾向の選曲が多いですが、なかなかよかったです。「“WonderfulTonight”って、いいなぁ」なんて思えたりもしました。あと、“Let It Grow”にも感動。クラプトンって、年を重ねた時に良さがわかるのかなぁ」と、30代半ば過ぎのニッチーくんは思いました。(笑)↓↓↓

                      
                      30 ERIC CRAPTON / TIME PIECES THE BEST OF ERIC CLAPTON

実はこれだけ買うと、(自分とって)ハズレCDもあるもの。ちょうど私のCDライブラリーの整理もしたかったので、上記リストの中にはすでに手放した作品もあります。
今回50枚近くのCDを整理しました。少々の金額になったので、春の中古CD大漁祭りの資金に回したいと思っています。

[音楽コラム # 76]
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202 追悼 ゲイリー・ムーア

2011年02月12日 08時57分18秒 | 音楽コラム
               
                     Gary Moore (1952~2011)

去る2月6日、ギタリストのゲイリー・ムーアが逝去されました。享年58歳。

彼を初めて知ったのは、ある音楽誌で、彼の作品のCD化の広告記事を見た時でした。歯を食いしばり、厳つい表情でギターを弾いている写真を見て、「この人のギターを聴いてみたいなぁ」と思ったのを記憶しています。

初めて彼のギタープレイを聴いたのは、元クリームのジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカーとの組んだトリオバンド、BBM('94)でした。彼の鋭いギターの音色が印象的した。
彼が17歳でデビューを飾ることとなったバンド、スキッド・ロウ('70)(←アメリカの同名バンドとは別物)も聴きました。“プログレ・ブルース・ロックバンド”と表現し方がいいかもしれません。すでに曲中で、高速なギタープレイを聴くことが出来ます。

私の好きな曲を挙げてみましょう。
それまでHRサウンドを展開していた彼が、ブルースを中心に吹き込んだアルバム『STILL GOT THE BLUES』('90)。2曲目収録の“OH PRETTY WOMAN”では、粘りのある尖ったギターが聴けます。
そしてタイトル曲の“STILL GOT THE BLUES”は、泣きのスロー・ブルース。ゲイリーの切ない泣きのギターは文句なし。その泣きのギターに「(プレイのよさに)もぉ、ずるいよぉ~」と思えてしまいます。同じフレーズでも少し弾き方を変えている所など、微妙な違いを聴くこともでき、またそこに感動するものがあります。↓↓↓

                 
                 『STILL GOT THE BLUES』('90)

あと彼は今は亡きドラマー、コージー・パウエルのソロ作品にも参加しています。
コージーの1981年の作品『TILT』。この作品収録のバラード・インスト、“SUNSET”もいい曲です。日が沈む海岸などを想像してみてください。切なくもあり、美しくもある日没の光景をギター・プレイで表現しているように思える名曲だと思います。↓↓↓

                 
                 『THE BEST OF COZY POWELL』('97)
                  “ SUNSET ”以外にもゲイリーの参加曲が聴ける、お手頃なベスト盤です。

正直なところ、彼の作品をたくさん聴いている訳ではありません。鋭く尖ったギターを聴かせたかと思えば、とことん泣きのギターを聴かせるギター・プレイが大好きでした。
彼の名曲“パリの散歩道”収録の『BACK ON THE STREETS』('78)や、コロシアムⅡの作品はまだ未聴なので、是非聴いてみたいと思っています。

7日に彼の訃報を聞き、上記の“STILL GOT THE BLUES”を聴いていました。彼がステージ上で、上半身を横に倒し、「あぁぁぁぁ~」と叫んでいるかのような苦悶(?)の表情をしながら渾身のギターを弾いている姿が思い浮かび、「いいギタリストが一人いなくなったなぁ…」感じ、また“STILL GOT …”のギターが身にしみ、胸が熱くなりました。

享年58歳。まだまだ頑張ってほしかったですね。
しかし、彼の残した熱いギター・プレイは永遠に残っていくことでしょう。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

[音楽コラム # 75]
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