いろいろな思い出が甦るこの作品。今回は、〈思い出編〉です。
〈思い出編〉
浪人生活を経て臨んだ、受験シーズンの真っ最中の1993年2月。 この月に発売された、HR/HM誌BURRN!〈1993年4月号〉でカバーデイル・ペイジ(以下:CP)の作品が発売される情報を読んだ事は、前回お話ししました。
さて、翌月3月の発売月。音楽誌は色めきだっていました。それは何と言っても“大物2人”のユニットだから。過去に、“ホワイトスネイクにペイジが加入?”という噂があったようですが、意外な(?)組み合わせに、音楽誌は盛り上がっていました。また“ZEPサウンドの再来”を期待していたのかもしれません。
私もそれぞれの音楽誌を読んでは、気持ちをワクワクさせたものです。ちなみに、CP関連で3、4冊は音楽誌を買ったかもしれません。中でも、HR/HM誌BURRN!が一番良かったですね。今でも、持っています。↓↓↓
HR/HM誌BURRN!1993年4月号
さて、発売日。ワクワクしながら、当時ご贔屓にしていたレコ屋へ行きました。「目立つように、特設しているかな?」と思いきや、何もなく、普通に棚に並んでいたのをえています。
さぁ、家に帰り聴くことに。最初の感想は「こんなものかな」でした。ZEPサウンドの再来ではなく、シャープなHRというイメージ。ZEPサウンド特有の“毒気”は無く、快活(?)なサウンド。
しかし、ペイジがZEP解散以来、イキイキとプレイしてしるような気がして、それは嬉しかったです。
この作品を聴くと、思い出される光景(風景)があります。
4月に入り、大学生活がスタート。4月いっぱいは授業のガイダンスのみで、通常90分講義のところが、先生の講義内容紹介で30分程で終わってしまう。時間つぶしに構内の書店に行ってみれば、4月いっぱいは休業。また私のように1年浪人した人間にとって、大学内では知った顔は全く無し。また控えめな私は、すぐに人と気さくに話せる方ではない…。だけど、まだガイダンスがあるので帰宅する訳にもいかない…。いや~、ホントに、やることが無くて困りました。(笑)
そして考えたのは、CPをカセットテープに録り、ヘッドフォンステレオで聴くこと。空き時間はキャンパス内でこの作品を聴いていました。今でもこの作品を聴くと、春の暖かい青空の下のキャンパス内や、その時の自分が、ふと思い出されることがあります。
その年の12月。彼らは来日公演を果たしました。それにはファンは熱くなりました。
私が行ったのは、東京代々木体育館。かなりステージから離れた席でした。
曲目はCPの曲はもちろん、ホワイトスネイク、ZEPの曲もプレイされました。やはり、ZEPの曲だと、盛り上がりました。
それとペイジがZEP時代にも使っていた、ギブソンのダブルネック・ギターを持って、“ただ、ステージ上に現われた”だけで、大歓声が上がったのが印象的でした。確かに、感激しましたが、ある意味、面白い光景ですよね。
では、ステージの内容はというと、「こんなものかな…」という感想。どうしてもZEP好きにしてみると、“擬似ZEP体験”を求めてしまう感があった為か、少々冷めた感想を抱きました。
大学でZEP好きの人がいましたが、やはりCPのライブの感想を語った時は、同じようなことを言っていました。
正直、現在でも、ライブの印象はあまり大きく残っていません。
フタを開けてみれば、彼らは来日公演のみを行っただけだったとか。しかし結果的に、このユニットはこれで活動が終わってしまったため、ライブに行けたことは幸せだったと思っています。
結局は、CPはこの作品1枚で、ユニットは消滅。
音楽界が、そして私も色めきだち、また盛り上がった反面、何か冷めて見ていた部分もあったように思われます。
時間はまた作品の評価を変えていきます。この作品も、現在では「そんな作品もあったね」的な部分もあるような…。ブックオフにて、中古CDで250円(もしくは500円)で売られているのを見ると、「そんな作品なのかぁ…」と思います。
しかし私の中で、好きな作品ではありますし、またここに記したように、いろいろな思い出がある大きな作品です。
[CD日記 '90洋楽編 # 7]
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