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~音楽好き(ニッチーくん改め)マロくんのCD日記や、あれこれ~

518 JOHN PAUL JONES 『ZOOMA』〈1999 イギリス〉

2023年02月25日 09時36分15秒 | CD日記 '90洋楽編


1)ZOOMA
2)GRIND
3)THE SMILE OF YOUR SHADOW
4) GOOSE
5)BASS ' N ' DRUMS
6)B. FINGERS
7)SNAKE EYES
8) NOSUMI BLUES
9) TIDAL

1999年は、公私の ‘ 公 ’ の面でちょっと苦労した年で、記憶に残る1年でした。
そんな中、音楽生活では3月にジェフ・ベックの『WHO ELSE』と、9月にジョン・ポール・ジョーンズのこの『ZOOMA』という、(私にとって)強力な作品が発表されました。
当時まだこのブログを始めていませんでしたが、1999年の〔 マロくん版 レコード大賞 〕では、この2作品が1位に輝いています。

元レッド・ツェッペリン(以下:ZEP)のベーシスト、ジョン・ポール・ジョーンズ(以下:ジョンジー)の2作目であり、純粋なソロ作品としては初作品(1作目は映画サントラ盤なので)。
全曲インストで、ヘヴィなプログレ・インストが並びます。何でも、彼はキング・クリムゾンと同じマネージメントだったそうで、ロバート・フリップが立ち上げたレーベルから発表されました。そんな事もあって、プログレ系なのかと思う節もあります。そのレーベルがアーティストの側に立ったレーベルなので制約が無く、自由に制作された作品にも感じます。
彼のベースがビンビンッ、ブンブンと鳴るヘヴィなサウンドが聴けます。アルバムスタートの1)からドゥビドゥビ、ドゥビドゥビと太いベースが鳴るのを聴くと「おっ!きたっ!」と思い、ワクワクしちゃいます。
私は7)が大好き。オーケストラ(ストリングス)との共演で、良いアレンジがされています。曲の中盤ではオルガンが鳴るのもまた魅力。そして終盤は緊張感漂うオーケストラのみ演奏となり、どことなくの映画のサウンドトラックのようにも聞こえます。この曲を聴き終えると「お見事!」と思えます。彼はZEP時代にオーケストラの指揮者になりたいという希望があり、脱退を考えていたこともあるとか。そのような彼のやってみたかったサウンドだったのでしょうか。

このアルバム、もちろんZEPサウンドの再来(再現)ではありません。しかしZEPサウンドの持っていた ‘ 危険さ ’ は含有していると思います。
反面、元メンバーのジミー・ペイジ & ロバート・プラントの作品には、この ‘ 危険さ ’ が薄く、むしろ空回りしているようにも感じました。
ペイジとプラントは1994年に、MTVに出演したものを収録した『NO QUARTER』を発表。アルバムタイトル曲はZEP時代のジョンジーが制作した曲にもかかわらず、彼には、このMTV出演には声が掛からなかった様子(?)。ジョンジーにしてみれば、「水臭いよなぁ~!」という気持ちで、不満だったことでしょう。
そのペイジとプラントの2人は1998年には『WALKING INTO CLARKSDALE』を発表しますが、先に記したように、この作品には ‘ 危険さ ’ が希薄。
後発となったこの『ZOOMA』で、ジョンジーは “ ボクには、この(危険な)サウンドが出来るぞ! ” といったような、穏やかなながらも勝ち誇った(?)気持ちで、ペイジとプラントの2人に提示しているような気がします。…まぁ、勝手な想像ですが。

[CD日記 '90洋楽編 # 31]

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