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【英総選挙】メイ首相「辞任意向なし」 「宙吊り議会」見通しで (BBC)

2017年06月09日 | EU離脱と世界経済
【英総選挙】メイ首相「辞任意向なし」 「宙吊り議会」見通しで
(BBC)

8日に投開票された英下院(定数650)の総選挙で、与党・保守党が議席を減らし、過半数議席を握る政党がない「宙吊り議会(hung parliament)」になる見通しとなった。総選挙の実施を決めたテリーザ・メイ首相にとっては屈辱的な結果で、去就をめぐり圧力が高まっているが、本人に辞任の意向はないという。

保守党の獲得議席は318(13減)、労働党は261議席(29増)、スコットランド国民党(SNP)は35議席(22減)となる見通し。投票率は68.7%。

労働党のジェレミー・コービン党首はメイ首相の辞任を求めた。一方のメイ首相は、英国には安定が必要で保守党がそれを「保証する」ことができると述べた。またBBCの取材で、首相に現時点で辞任する意向はまったくなく、組閣に取り組む方針だと分かった。

BBCのローラ・クンスバーク政治担当編集委員によると、最多議席と最多得票の第一党として、首相は保守党政権を率いるつもりだという。

SNPは現職の議席を保守党や労働党、自由民主党の候補に奪われ、ニコラ・スタージョン党首にとっては悲惨な夜となった。

各党の得票率では、保守党が42%、労働党が40%、自由民主党が7%、英国独立党(UKIP)が2%、緑の党が2%となる見通し。


ロンドン北部のイズリントン・ノース選挙区で再選を決めたコービン氏は、メイ首相が「この国の人全員を本当に代表する政権に道を譲るべきだ」と語った。

コービン氏は選挙結果を「非常に誇らしく思う」と述べ、人々が「未来の希望」のために投票し、「緊縮政策に背を向けた」と語った。


保守党関係者は「宙吊り議会」となった場合には、メイ首相に政権づくりを進める優先権があると指摘する。

しかし、保守党と自民党の連立政権下で成立し、2011年に施行された議会任期固定法の下、今夏に再び総選挙が実施される可能性がある。
今月中に始まる予定の欧州連合(EU)との離脱交渉やメイ首相自身の去就について疑問が浮上している。


クンスバーグ政治担当編集委員によると、閣僚の一人は「このような結果が出た後で、彼女(メイ首相)が職にとどまるとは考えにくい」と語ったという。

単独過半数には326議席が必要だが、318議席でも北アイルランドの保守政党、民主統一党(DUP)の10議員から支持が得られれば、政権を維持できる。

英国のEU離脱に反対するアナ・ソウブリー議員(保守党)今回の選挙について、「散々な選挙運動」だったとし、メイ首相は「いまや立場を考える」べきだと語った。

一方でEU離脱を支持するスティーブ・ベイカー議員(保守党)は、「できる限りの安定を(国民に)提供する」ために、党がメイ首相を支持することが不可欠だと述べた。

メイ首相は自らの選挙区の英南部メイデンヘッドで、全体状況はまだ不明だとした上で、「現時点でこの国は何よりも安定の期間を必要としている」と語った。

「そしてもしこれまでの兆候が正確ならば、つまり保守党が最多議席を獲得し、おそらく最多の票を得ているならば、安定の期間を確保するのが我々の債務で、我々はまさにそのようにする」

メイ首相によって昨年解任されたジョージ・オズボーン前財務相はITVテレビとのインタビューで、「テリーザ・メイは我が国史上最も在任期間の短い首相になるだろう」と語った。同氏はさらに、「ハード・ブレグジット(英国のEU強硬離脱)は今夜、ごみ箱行きになった」と述べた。

DUPのサイモン・ハミルトン議員は、同党の票が新議会で「信じられないほど重要になる」とし、「EUから離脱するなかで北アイルランドにとって良い条件が得られるよう」主張していくと語った。

(英語記事 Election results: Theresa May under pressure after losses)


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