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アジア・オセアニア地域の通信社が配信する記事から『中国の領土紛争問題』を伝え日本の安全保障などのニュースブログ。

南シナ海問題で米中応酬 「孤立化」警告に中国反発 アジア安保会議2日目 (時事通信)

2016年06月05日 | 安全保障と南シナ海紛争
南シナ海問題で米中応酬 「孤立化」警告に中国反発 アジア安保会議2日目
時事通信 2016/06/04-18:25)

【シンガポール時事】

 シンガポールで開催されているアジア安全保障会議は2日目の4日、カーター米国防長官による演説が行われた。中国による南シナ海での軍事化の動きに「孤立化を招く」と警告した演説内容に対し、中国側は早速「誤っている」と反発。中国は積極的な2国間会談も繰り広げて各国の取り込みを図っており、米中が応酬する構図となっている。
 
 演説でカーター長官は、南シナ海での中国の動きを「自ら孤立を招く万里の長城を築きかねない」と批判。ただ、この文言は5月下旬に海軍士官学校で行った訓示内容と同じ。近く判断が示される見通しの国際仲裁手続きについても、結果に従うよう直接中国には求めず、間近に控えた米中戦略・経済対話をにらみ、むしろ批判のトーンを抑制する姿勢が目立った。

 しかし、演説後の質疑応答では対応は一転。フィリピン・ルソン島に近いスカボロー礁で中国が拠点を構築した場合の対応について問われると「米国や各国は行動を起こすことになる」と強く警告。仲裁手続きについても「中国は判断に従う必要がある」と強調した。
 
 これに対し中国側出席者は、カーター氏への質疑応答で「人工島は他国にもあるのになぜ中国だけ標的にされるのか」と不満を表明。中央軍事委国際軍事協力弁公室の関友飛主任(海軍少将)も中国メディアに対し、「孤立化」発言を「中国を孤立させ、地域国家にもそう仕向けようとする目的がある。こうした視点は誤っている」と批判した。


中谷防衛相、中国軍の副参謀長に訪中を打診 (ロイター)

2016年06月05日 | 安全保障と南シナ海紛争
中谷防衛相、中国軍の副参謀長に訪中を打診
ロイター2016年 06月 4日 20:18 JST

[シンガポール 4日 ロイター]

  中谷元防衛相は4日、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で中国軍の孫建国・連合参謀部副参謀長と言葉を交わし、訪中の用意があることを伝えた。

同防衛相は記者団に対し、「形式や時期は相手が判断することだが、とにかく話し合いをする用意があるということを伝えた」ことを明らかにした。副参謀長は「近くの国において話し合いをしていくということは大事、という認識を持っている」と答えたという。

防衛省の三村亨審議官と孫副参謀長も会談した。孫副参謀長は三村審議官に対し、南シナ海問題に日本が介入しないよう求めた。三村審議官は記者団に「機会をみつけて対話の機会を継続していきたい」と述べるにとどめた。

日本からの武器輸入が容易に、米国が規制撤廃 (ロイター)

2016年06月05日 | 日米同盟と日本の安全保障
日本からの武器輸入が容易に、米国が規制撤廃
ロイター 2016年 06月 4日 20:53 JST

(久保信博 編集:田巻一彦)

[東京 4日 ロイター]

  米政府は4日、武器を輸入する際に設けている規制について、日本からの装備品や部品に対しては撤廃することで日本側と合意した。1年前に外国への武器移転を解禁した日本の企業にとって、米国防省への装備輸出が容易になる。

シンガポールで開催中のアジア安全保障会議(シャングリラ対話)に出席中の米カーター国防長官と日本の中谷元防衛相が同日、覚書に署名した。

日米は相互に規制を撤廃するが、実際には米側だけが規制を設けていた。米国は国外で溶かしたチタンなどの特殊金属を使った武器の調達を禁じるとともに、一定の価格差なら米国製品を選ぶことを義務付けている。

これまで日本が米国に防衛装備を輸出するには、こうした規制の免除を毎回得る必要があった。昨年4月に武器の禁輸を緩和し、米国への輸出増が見込まれることから、規制を撤廃することにした。

日本企業にとっては、年間予算6000億ドルの米国防省の武器調達に参加しやすくなる。一方、ロッキード・マーチン(LMT.N)など米国の防衛産業にとっても、日本企業を自社の部品供給網に取り込みやすくなる。

米国は北大西洋条約機構(NATO)加盟国を中心に、23カ国と覚書を交わしている。アジアでは日本が初めて。



韓米日 北朝鮮核・ミサイル情報の共有強化へ (聯合ニュース)

2016年06月05日 | 東アジアニュース
韓米日 北朝鮮核・ミサイル情報の共有強化へ
聯合ニュース 2016/06/04 19:01

【シンガポール聯合ニュース】韓国の韓民求(ハン・ミング)国防部長官と米国のカーター国防長官、日本の中谷元・防衛相は4日、アジア安全保障会議が開かれたシンガポールで1年ぶりに会談し、北朝鮮の核・ミサイルに関する情報の共有を強化することで一致した。

 3カ国は2014年末に、北朝鮮の核・ミサイル関連情報を共有する覚書を交わしているが、北朝鮮の軍事的脅威が高まっていることを踏まえ、情報共有強化の必要性を認めた。

 韓米日は今月28日、ハワイで初めて北朝鮮弾道ミサイルの探知・追跡演習を実施する。演習は3カ国のイージス艦が探知したミサイルの軌跡を共有する。会談では演習の準備状況の点検も行われた。

 3氏は北朝鮮の4回目核実験と長距離弾道ミサイル発射を受け、国連安全保障理事会が3月に採択した北朝鮮制裁決議を徹底して履行するため国際社会と緊密に連携していくことについても一致。北朝鮮に対し、新たな軍事挑発をやめ、国際的な義務と公約を守るよう促した。

 また韓米日は3カ国防衛実務者協議(DTT)の枠組みを活用することによって、人道支援や災害時の救援など非伝統的な安保分野の協力を議論するほか、国防医療や文化についての協力強化を模索していく。

 3氏は3カ国協力が自国だけでなく、域内安保にも貢献しているとの認識も共有した。

 航行と飛行の自由を保障し、紛争は平和的に解決されるべきということも確認した。これは南シナ海で膨張主義戦略を取り、フィリピンやベトナムと対立する中国を念頭に置いたものとみられる。

 中谷氏は熊本大地震に対する迅速な支援に対する謝意を韓米国民に示した。