三重グスク ( 手前 ) から対岸の屋良座森グスクを望む
グスクは米軍によって破壊され面影を残していない
屋良座森グスクは、琉球王国の国際港である那覇港入り口を守る南側の砲台であった。
北側には対をなして三重グスクが構えてあり、現在もその痕跡を残している。
屋良座森グスクの造りは、長方形で、石垣の壁は厚く、
四方の壁にはそれぞれ二ヵ所ずつ砲台へ上がる石段があり、
東南の壁にはいくつかの狭間(矢窓)が設けられており、内部は平坦であったとされる。
また、屋良座森グスクは、戦後、那覇港拡張工事のため米軍によって破壊され、
現在は存在しない。
屋良座森グスクは琉球国王の防衛計画のため、
対岸の三重グスクとともに砲台を設置し、海からの外敵に備えた。
1609年に薩摩藩が那覇港から上陸しようとしたが、
二つの砲台の激しい攻撃にあって予定を変更し、
今帰仁間切から上陸して、首里城へ迫ったことからも、
防御価値のきわめて高い砲台であった思われる。
屋良座森グスクへのアクセス
屋良座森グスクへは、現在米軍の那覇軍港の敷地内になっているため、
グスクへは行けないが、対岸の三重グスク付近から見ることが出来る。
駐車は、三重グスクのついでにロワジールホテルの許可を得れば、可能である。