フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

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「谷間のゆり」 あるいは "LE LYS DANS LA VALLEE" OU ...

2007-03-29 23:03:57 | 出会い

今回フランスに来て花粉症の目の症状は2-3日で治まったが、鼻の詰まりは1週間ほどかかってやっととれた。今回の訪問の目的の一つは達成できた。他にもいくつかあったが、そちらは未だ形は見えていない。そしていつものように思いもかけない出会いから多くのものを学ぶことができた。帰る日に向けて、これまでは感じていた別れの感情は今回は生まれてこず、淡々とした心の動きしか観察されなかった。ホテルのコンシエージュと一言二言別れの言葉を交わす。日本ではなかなかできない、彼らの軽快な心から出てくる言葉とのやり取りはいつも体をも軽やかにしてくれる。

帰りの飛行機では、非常に稀なことに女子大生と隣り合わせる。こういうことは2年ほど前に一度あったきりである。つい最近までは半分などとショックを受けていたが、もはや大学に入りたての場合、年齢は私の三分の一にもなる人たちである。早速話してみると、フランス文学の専攻で、プルーストを勉強することに決めたという。今回はパリでの語学研修の帰りとのこと。彼女は私が話をすると私の目を覗き込むようにしている。丁寧に聞いてくれていることがわかると、つい話に熱が入る。

彼女は最近バルザックを読んだというので、彼の昼夜を逆転させてとにかく書きまくった仕事振りや女性遍歴などについて話していると、・・夫人とのエピソードは自伝的要素が強いと言われる 「谷間のゆり」 の話とそっくりですね、という返答が帰ってきた。その小説の中味は何も知らない私は逆に、「谷間のゆり」 とはそういう作品だったのかとお勉強をする。もし将来読む機会が訪れれば、このエピソードを思い出すだろう。

"Le Lys dans la vallée"

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