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昨日はP協会関係の方々との会食があった。そこでW氏から面白いことをいくつか紹介していただいた。少なくとも今の私の興味に対象にぴったりとくるものであった。一つは総合人間学なる領域を推し進めようというグループがあるということ。一言で言うのは難しいが、人文・社会科学と自然科学という横断的な領域の科学者の参加を求め、その対話と成果をもとに人間の本性を理解しようとするものらしい。このような動きは以前からあったのではないかと思わせるが、どの程度の成果が上がったのはわからない。この類の研究はハードコアの自然科学の分野から見ると "soft" と判断されかねないため、現実的にキャリアがこの領域では成り立たないのではないだろうか。そのためか、あるいは忙しさのためか、今までは特に目をやることもなかった。しかし、自然科学者の中にはこれらの視点からものを見てみたいという欲求を持っている人はかなり多いのではないかと想像している。先の理由から、実際に参加するのは現役を終えたか、終えかかっている人が中心になるのではないだろうか。このような動きはこれからいろいろなところから出てきてもおかしくないような印象を持っている。その方法論を新しいものにしなければ、単なる寄せ集めになりかねない危険性はありそうだが、、。自分でも少し考えて行きたい領域である。
もう一つは、「芸術と脳科学の対話―バルテュスとゼキによる本質的なものの探求」 という本を紹介された。ゼキという人は初めてだったが、他にも著書があるようだ。実際に実験によって何かを示さなければならないプレッシャーが減少してくると、こういう興味の持ち方に移行していくのだろうか。早速読みたくなっている。