先日、北浪さんの歌で武満徹の歌曲を聞き、余りにも素直に中に入ってきたことに驚き、感激したことを書いた。実はその日のリハーサルから聞いていた 「Small sky」 は私の持っているCDの最初の曲であることが判明した。すぐにピンと来なかったのは、CDがギター演奏なので歌詞の印象がなかったためかもしれない。どこかで会ったというぼんやりとした記憶が、懐かしさを呼びさましてくれることになった。
「どですかでん」 Dodes'kaden
武満については、このブログでも一度だけ触れている (14 avril 2005)。以前に彼の言葉をいくつか読んでいるが、今調べたところ 「音楽を呼びさますもの」 (新潮社、1985年) 1冊しか見つからなった。今回はネットで見つけた以下のサイトで彼のお話を聞いて午後を過ごす。
作曲家とは曲を書く人ではなく、この世にある聞こえる音だけではなく、聞こえない音をも引き出してそれを最初に聞く人だと考えていたようである。他の領域にも通じるものがあるような気がする。心が洗われて蘇るようだ。
Toru Takemitsu, his music and philosophy