デュオを聞く。
北浪良佳 Yoshika Kitanami (vo)
海野雅威 Tadataka Unno (pf)
海野さんは初めて。poétique な心が迸り出るようであり、またそれをわれわれの中
に呼び起こしてくれるような素晴らしい演奏であった。特にソロの曲には泣けてきた。
北浪さんは再び。その日は少し早めに着いたせいか、リハーサル中であった。幸運にも30分ほどリハーサルを聞かせていただいた。それがなかなかよいのである。打ち合わせの緊張はあるものの、本番よりはリラックスしているようで、自分の部屋で歌ってもらっているような贅沢な気分に浸っていた。
ジャズのスタンダードを聴いていると、なぜかアメリカ時代の記憶が蘇ってくる。今回も日本の歌が歌われていた。最後も日本の曲で、武満徹作詞・作曲の 「小さな空 Small sky」、アンコールはフランス語の歌詞が付いている 「雪 La neige」。
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「小さな空 Small sky」 (その日歌われたバージョン)
青空見たら 綿のような雲が
悲しみをのせて とんでいった
いたずらがすぎて 叱られて泣いた
子供の頃を思い出した
夕空見たら 教会の窓の
ステンドグラスが 真っ赫に燃えてた
いたずらがすぎて 叱られて泣いた
子供の頃を思い出した
夜空を見たら 小さな私みたいに小さな星が
涙のように 光っていた
ああ小さな星だ
いたずらがすぎて 叱られて泣いて泣いていた
子供の頃をちょっとだけ思い出して
戻ってみたくなった
いたずらがすぎて 叱られて泣いた
子供の頃を思い出した
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この曲は一度聞くとすぐに入ってくる。しかもしっとりと染み入るように。そのせいか、帰り歩きながら自然にその曲が口から出ていた。いずれ武満の曲をCDに入れてほしいものである。次回の演奏会の予定を教えていただいた。
「JAZZと武満徹の歌と北浪良佳」
2006年11月26日 (日)
16:00-18:00
兵庫県立美術館・ミュージアムホール
このコンサートは21世紀の美しいひょうごづくりを担う女性の活動を讃え、応援するために創設された縹 (はなだ) 賞の受賞記念コンサートとして行われるという。
(version française)
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9 octobre 2006 武満徹の声を聞く ECOUTER LA VOIX DE TORU TAKEMITSU