作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

歴史・エッセイ・小説・時事ニュース・・・なんでもござれのブログです。どうぞよろしく。

【 透析生活10年目 (11) 】

2006-12-12 18:12:36 | 09 透析生活15年目


血圧の上が130代、下が80代といえば、
健全者なら申し分ない状態ですが、透析患者が
こんな数値で行くと、ナースの顔色が曇ります。

透析から透析までの48時間乃至72時間の間
に溜め込んだ水分量を、血液を洗う方式で除水
するのが透析ですから、透析の時間経過と共に
総血液量が減っていく。

心臓にしてみれば、より大きな力でポンプの力
を発揮していたものが、大きな力を必要としな
くなり、それじゃと血圧が下がる道理。

ボクの場合、終了1時間前で、だいたい120
を下廻って116とか118となります。

ボク自身は何も感じないから、特段の手当ては
必要ないと思うんですが、ナースが心配するか
ら、コンクライトという薬剤を注射する。なに
注射たって、透析のチューブに針を刺すから、
こっちは痛くもなんともない。このクスリの
実態はナトリウムで、これを打つと血圧が上昇
します。塩分取りすぎが血圧上昇の原因とよく
言われるが、あれは塩分の中のナトリウムが、
血圧を上げる。

このナトリウムは30分ぐらいで体外に出て
しまうから、30分以内なら有効な措置。

30分を経過して、血圧が下がると、生理食塩
水を入れるしかない。せっかく除水したのに、
わざわざ水を入れるのは嫌なもんです。

血圧が急激に下がって60代まで落ちたら、
失神寸前となります。透析って結構怖い治療
なんです。




                                       パパゲーノ


≪前へ                目次へ             次へ≫



最新の画像もっと見る

コメントを投稿