作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 透析生活10年目 (25) 】

2007-05-03 15:34:21 | 09 透析生活15年目


今通っている透析クリニックには、新設と同時に
それまでの総合病院から移ったのだが、早いもの
で明日で丸4年目となります。

総合病院時代に腹膜炎で世話になった主治医の
先生の実質上の独立だったから、せめてもの応援の
心算があった。

婦長さん以下、ナースがみんな親切だし、可愛い子
が集まっているし、技師たちも信頼できる人たち
ばかりでいうことなし。

強いて注文するなら、あまりの評判に新患がどんどん
増えて、それも糖尿病からくる合併症の持ち主とか
車椅子・介護人付きといった、スタッフの手を余計に
煩わすのが多くて、患者の目から見てもスタッフの
手不足は明らか。GWにも休暇も取れず誠にお気の毒。

それでも「仕事ですから」と笑顔が帰ってくる。
ティタイムがあり、コーヒーを飲ませてもらえる。

ここに比べて、今思い出すと、導入した総合病院は、
あれは透析科なんてものじゃなく、獣医科だった。
医師は獣医で、患者は牛か馬だ。

血液透析を始めるに当たり、どちらかの腕にシャント
という血液の流れを作る。動脈の早い流れを静脈に
流すべく手術を行うわけ。

一般には導入の前にシャントを作り、それが育つのを
待って、透析開始となるらしい。

ボクの場合は違った。入院当日に手術。そして翌日
午前早くも初回の透析だった。
そんな無茶をしたから、シャントの静脈が悲鳴を上げ
続けたし、寿命も3カ月しかなかった。
作り直したのが正月の、病院にとっても初の手術だった。

その作り直しが、今度は9年半経っても、まだ元気に
躍動しています。

前の総合病院では、医師がわざわざ新しい箇所に
穿刺をする。皮膚が破られるから、それは痛い。穿刺
をミスすれば、内出血で腕が青黒くなる。そんなこと
が度々あった。医師は「ふん」といった顔をするだけ
で、謝罪なんかない。なにしろ獣医だから。

ナースたちの中にも意地悪が多くいた。もちろん良い
人もいたんだが。

いきなり、セイショク入れますか?なんて訊くけど、
こっちは何のことか分からない。足上げますか?
なんのために足を上げるのかの説明がない。

会社のトナリにその総合病院があるから、便利この
上ないが、二度と獣医に扱われるのは御免だ。

透析病棟にもいろいろあるってこと。

                パパゲーノ

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