作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 梅の里 】

2008-04-06 17:54:00 | 02 華麗な生活

ヨシオさんはニュータウンの中にある高島屋
に出店している京ゆば料理を予約しておいて
下さった。
ヨシオさんは運転をされない。
エイコさんの専用車だったクルマが、玄関脇
に停めてあった。それをカンちゃんが乗って、
道路へ出し、ボクのクルマにヒーちゃんが
乗って、二台で泉が丘の高島屋に向かった。

ゆば料理は美味しかった。「梅の里」という
店名だが、ここでボクの悪いクセが出た。
が、その場では黙っていた。
この地名はカンちゃんの縄張りである、嵐山
の奥にある、清和天皇のゆかりの地「水尾」
の別称である。
水尾といえば、徳川幕府創世記の後水尾天皇
の名を思い出す。
この天皇は秀吉が贔屓で、家康も秀忠も
嫌われた。
秀忠の娘である和子に一女をなしたが、男の子
が産まれることを避けるべく、早々に出家されて
東山で上皇生活を楽しまれた。
そういえば修学館御苑に、カンちゃん、ヒーちゃん、
エイコさんとボクの四人組で見学に行ったことが
あった。

ともかく英気の後水尾天皇は、徳川が意図した
天皇外戚の野望を打ち砕いた。痛快である。
水尾天皇という存在は日本史に無い。
清和源氏を強調したい徳川が、水尾の地を好み
出家生活を送られた清和天皇を仮の水尾天皇
に見たて、あえて前例の無い「後水尾」と贈り名
したのであろうと、司馬さんが書いておられる。



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