勝ち上がれ！（C大阪戦）

life / 2013-07-01 22:19:28

「あ、１８時だ…」
キックオフ時間を１時間間違え、慌てて家を飛び出す。
浦和駅からシャトルバス、空いている。
「どうしてナビスコ杯はこうなるんだろう」
リーグ戦と何が違うのか、不思議なんだ。

ＧＫ加藤
ＤＦ森脇・那須・槙野
ＭＦ平川・阿部勇樹・啓太・梅崎・原口・柏木
ＦＷマルシオ
リザーブ山岸・坪井・暢久・宇賀神・関口・矢島・阪野
興梠が欠場、大原居残りの原口がスタメン復帰。
去年苦しんだ布陣と似た、ＦＷ不在のメンバー。
それでも今のウチなら何とかなるはず。
淡い期待を胸に試合を迎える。

「飯田淳平かよ…」
あの松本以来、相性の悪い審判。
「ここで当たったか…」
まさかはないと思う、そう信じたい。

「違うな、先週と」
両サイドが高い位置に張る。
「シンプリシオが前だな」
前半終わって２－０、先制すれば試合が決まる。
「ちっ、前で収まらないのか」
マルシオの１トップが機能しない。
「ひとり違うだけでこんなに合わないのか」
パスが通らない、リズムが噛み合わない。
クロスボールからボールを収められる。
「やられた、か…」
６分、Ｃ大阪先制０－１。

２戦通算２－１。
「まだ勝ってる、落ち着こう」
ざわつくスタンド。
「いいから、落ち着けよ」
勝つことよりも、勝ち進むことが大事なんだ。

縦にパスが通らない。
両サイドが抑えられる。
「良くないな…」
相手の術中に嵌っている。
「暫くは我慢かな」
追い付かれるかもしれない。
やはりＣ大阪との対戦は荒れてしまうのか。

マルシオのＣＫ。
「どうして浮き球なんだろう？」
陽介のＣＫ。
「那須に合えば…」
追い付けばいけるはず。
原口がミドルを狙う。
「シュートってこれが１本目！？」
突破口が開けない浦和。

「いいぞ原口！」
中央から左にパスが抜ける。
「ウメ！ウメ！」
カットインからのシュート。
「決まった！！」
３４分、浦和同点１－１。
「やっぱり左からか」
先週と同じような展開からの得点。
「仕掛ければ決められるんだよね」
２戦合計３－１。

梅崎のドリブル。
「いいぞ、ウメ！」
シュートは枠を捉えきれず。
「打つのか？」
中央からのシュートは勢いを失う。
「啓太だったのか…」

前半終了、浦和１－１Ｃ大阪。

「出て来なくなったな」
自陣に籠るＣ大阪。
「ちょっと勿体なかったかな」
５０分、阿部勇樹に警告。
原口がドリブル突破。
「どうする？打てるか！？」
ラストパスはＤＦがクリア。
「エジノの裏だよな」
Ｃ大阪の右と浦和の左。
「負けんなよ、槙野」

那須が持ち上がる、阿部勇樹がハーフラインを超える。
「無理するなよ、取られるなよ」
カウンターが怖い、失点が怖い。
「やっぱり相性良くないのかな」
倒される、流される、ボールを失う。
「行け！」
柏木のロングパスに原口が反応。
「ＧＫかぁ」
マルシオから柏木へ。
「決まらないか…」
１点取れば決まる、もう１点奪って楽になりたい。

６８分、平川ｏｕｔ宇賀神ｉｎ。
攻め倦むＣ大阪、危険なエリアへの侵入を許さない浦和。
「向こう、代えようがないよね」
阪野が呼ばれる。
「誰と代えるんだろう、マルシオかな」
「あ、阪野は下がったね」
７５分、啓太ｏｕｔ暢久ｉｎ。
「このままでもＯＫってことか」
２失点しなければ次に進める。

「危な…」
エジノのシュートはノブヒロが弾き出す。
「まだ時間あるんだよな」
８０分、マルシオｏｕｔ関口ｉｎ。
「インサイドでドリブルってことね」
準決勝まであと１５分。
「もうこのままでいいんだ」
勝って決めなくたっていい、攻め急ぐ必要なんてないんだ。

アディショナルタイム３分。
時計に目を落とさない主審。
「まだか？」
ノブヒロを促す。
「蹴ったら終わりだろ？」
笛が鳴る、試合が終わる。