675年(天武4年)4月、天武天皇は「肉食禁止令の詔」を出しました。これは「牛、羊、鶏、豚、犬など」を、食べちゃだめというもの。
徳川幕府は「牛馬屠畜禁止令」や「肉食禁止令」を出しています。
そんな詔やら、禁止令にひるまないのが庶民。「馬肉は桜」「猪肉は牡丹」「鹿肉は紅葉」「鶏肉は柏」と、隠語を付けた。
「馬肉なんか食べてませんよ。桜肉を食べているんですぅ」
と、いうわけ。
徳川幕府は「牛馬屠畜禁止令」や「肉食禁止令」を出しています。
そんな詔やら、禁止令にひるまないのが庶民。「馬肉は桜」「猪肉は牡丹」「鹿肉は紅葉」「鶏肉は柏」と、隠語を付けた。
「馬肉なんか食べてませんよ。桜肉を食べているんですぅ」
と、いうわけ。
で、これから自慢させていただきます。なぬ?いつも自慢ばかりだって?そう思っていただくと、大変嬉しいです。「自慢出来ることがある人生」これが、素晴らしいわけで。もっとも、私の自慢など、ハナクソみたいなものなのですがね。
私は、大昔(1967年)、「動物心理学研究室」で、日夜研究に没頭しておりました。
なぬ?「ろくな研究をしていなかっただろう!」って?
ど、どうして分かったのかなあ?
「動物心理学研究室」に入った理由は、研究室がキャンパス内の、「独立した建物」を、占有していたからです。研究室の部屋に私物を置けるし、講義をサボッた時ぃ…じゃなくて、講義がないときの休憩にも使える。ミニキッチン、トイレもあるので、場合によっては宿泊も出来る。バスタブはないけど、シャワー室はある。素晴らしいでしょ。
なぜ、そんなに優遇されているか?
ラット、マウス、ウサギ、モルモットなどの実験用動物の飼育もしていたからです。
ある日、第二次世界大戦前からあったと思われる、物品庫の戸棚の奥で、「缶詰」を発見。
色あせた紙のラベルは、全て英語で書かれ、動物のイラストが。輸出用の肉の缶詰の一部が、研究室の倉庫で長年保管されていた。
イラストから、何の肉かはすぐに分かりました。肉の名前は、「STAR」。桜でも牡丹でもありません。
「食べてみましょう」と、私が提案。缶切りで缶詰を開けたのも私。缶の中には、「ウインナーソーセージ状のもの」が入っておりました。
「さあ、どうぞ!」…みんなに勧めたのですがぁ、だ、だぁれも食べない。お坊ちゃま育ちの学生ばかり。30年前の缶詰を食べるはずがない。
ならば、私が!でも、チョッピリ恐る恐るでしたがね。…食べました。
なぜ恐る恐るか?…食べても死ぬ事はないでしょうけど、第二次世界大戦の前に作られたもの。30年以上も常温で保管されていた「ある動物の肉」の缶詰なので、気の弱い人は食べない。
臭いは…少なくても腐ったような臭いはありませんでした。味は…缶詰って、どれも似たような味ですが、STARも味の特徴は感じられませんでした。
さて、STARは、何の肉でしょうか?現存している日本人でSTARを食べたことがある人は…私だけじゃないかなあ。だから、勝手に自慢にしているのですがね。
STAR肉は、「ネズミの肉」でした!
ネーミングの由来ですか?外国向け商品ですから「ネズミ肉」と表示したのでは、読めないだろう。「RATS(ラッツ:ネズミ)」と表示すると、気味悪がられて売れそうもない。そこでRATSを逆にして、「STAR」とした。「ネズミ」が「星」になっちゃった。
「RATSの逆がSTAR」このことに気づいた人も、すばらしいですよねぇ。
ただ、STAR肉を食べた自慢は日本限定。世界各地で「ネズミ」は食べられています。タイの屋台では、タレをつけて焼いたネズミが山盛りでした。