「港町食堂」 奥田英朗著 新潮社 (08/05/02読了)
新潮社の「旅」という雑誌の連載をまとめたもの。舟で旅して寄港した町で旨いものを食するという企画だったらしい。“舟で寄港した町で”というのがポイントらしく、わざわざ新幹線で名古屋まで行って、そこから仙台行きのフェリーに乗船するなど、バカらしいことをマジメに突き詰めているところが好印象。しかも、よく食い、よく飲み、清清しい。
そもそも、私は、奥田英朗ファンなのです。そして、このエッセイも大変、面白かったのです。軽妙な文章で、自虐的に自分に突っ込みを入れている奥田さん、ステキです!シャイで、ちょっと偏屈で、でも寂しがりやだったりして…。冷めているようで、妙にマジメでピュア。しかし、やっぱり、読まなきゃよかったかなぁ-とそこはかとない後悔。そこにいる人は、小説を読んで勝手に想像していた“ステキな奥田さん”のイメージを壊すものではありませんでした。でも、私は“ステキな奥田さん”を勝手に想像しているだけでも満足だったかも。しつこいですが、ツマラナかったわけではありません。大変、面白いエッセイです。でも、ちょっとミステリアスでステキな人に違いない-と思っていたかったのです。実際、その通りなんですが…その通りだったと解ってしまうのももったいない。ファン心理というのは、ビミョウなものです。
新潮社の「旅」という雑誌の連載をまとめたもの。舟で旅して寄港した町で旨いものを食するという企画だったらしい。“舟で寄港した町で”というのがポイントらしく、わざわざ新幹線で名古屋まで行って、そこから仙台行きのフェリーに乗船するなど、バカらしいことをマジメに突き詰めているところが好印象。しかも、よく食い、よく飲み、清清しい。
そもそも、私は、奥田英朗ファンなのです。そして、このエッセイも大変、面白かったのです。軽妙な文章で、自虐的に自分に突っ込みを入れている奥田さん、ステキです!シャイで、ちょっと偏屈で、でも寂しがりやだったりして…。冷めているようで、妙にマジメでピュア。しかし、やっぱり、読まなきゃよかったかなぁ-とそこはかとない後悔。そこにいる人は、小説を読んで勝手に想像していた“ステキな奥田さん”のイメージを壊すものではありませんでした。でも、私は“ステキな奥田さん”を勝手に想像しているだけでも満足だったかも。しつこいですが、ツマラナかったわけではありません。大変、面白いエッセイです。でも、ちょっとミステリアスでステキな人に違いない-と思っていたかったのです。実際、その通りなんですが…その通りだったと解ってしまうのももったいない。ファン心理というのは、ビミョウなものです。