おりおん日記

電車に揺られて、会社への往き帰りの読書日記 & ミーハー文楽鑑賞記

「人生激場」 三浦しをん

2008年05月11日 | ま行の作家
「人生激場」 三浦しをん著 新潮文庫 (08/05/11読了)

 うすうすそんな気はしていたが…やっぱり三浦しをんはおかしな人でした。でも、嫌いじゃないです。
 
 週刊新潮に連載されていたエッセイ集だそうです。タイトルには「激場」とあるが、全然、激しくない、ぬる~い生活ぶりに感銘を受けました。めんどうくさがりやで、気ままで、だらしなく(申し訳ないが、そうとしか見えない)、嫁入り前の若い娘とは思えないほど人生達観しているかと思えば、乙女チック妄想で気も狂わんばかりになっている。どう考えても、ヘンな人。しかし、その、「とことんわが道を行く」っぷりからこそ、「風が強く吹いていた」とか「仏果を得ず」という小説が生まれてくるのでしょうね。フェロモンムンムンの川上見映子さんより、断然、三浦しをん作品の方に好奇心がわきますね。(すみません、「乳と卵」は読んでません)

 ただ、週刊誌に連載されていたエッセイを、書籍になってからまとめ読みするというのは、やっぱり、ちょっとイマイチかも。週一回だから、バカバカしい話の面白さがしみじみとわかるのだと思うのです。そればかりを読んでいると、バカバカしさに脳が慣れてしまい、感動が薄まるような気がします。