温泉クンの旅日記

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東本願寺別邸、渉成園(2)

2024-01-14 | 京都点描
  <東本願寺別邸、渉成園(2)>

(ちょっと面白い、個性的な建築物だな・・・)

 

 園林堂の前にある「傍花閣(ぼうかかく)」だ。「花の傍にある館」という意味で、園では“要”の位置を占めている。
 門のようでもあり、高見台のようでもあり、禅宗の三門と呼ぶ楼門に似ている。
 左右側面に階段がある、ユニークな形の建物で、階上には四畳半の部屋がある。その部屋の窓を開けて、園内の桜の木を愛でながら茶を愉しめる。

「閬風亭(ろうふうてい)」は南端にある大書院。

 

 印月池を臨み、東山の丘陵地帯を背景にした景色を眺めることができる南端の広間がある、渉成園の中で最も大きな客殿だ。
 ゆるやかな屋根の、寄棟造桟瓦葺で銅板葺の軒を深く出して、実に穏やかで悠然たる外観だ。なお、閬風亭は江戸時代後期の「安政の大火(1864年)」で焼失し、翌年に再建された。

「さてと、そろそろ自慢の池を拝見するとしようか・・・」
 水を用いず、石の組合せや地形の高低などによって山水の趣を表した庭園を「枯山水」というが、朴念仁のわたしは解りやすい水を用いた庭園のほうが実は好みである。

 

「印月池(いんげつち」」は渉成園の6分の1を占める大きな池で、東山から上る月影が水面に美しく映ることからこの名が付けられた。
 なお、池名の「池」を「ち」と読むのは、金閣の鏡湖池(きょうこち)、龍安寺の鏡容池(きょうようち)をはじめ、京都の庭園池では散見されることである。
 正面に見える南大島にはかつて臥竜堂が建てられていた。

 

「侵雪橋(しんせつきょう)」は、印月池に浮かぶ島にある茶室「縮遠亭しゅくえんてい」」とつながる橋だ。
 渉成園のほぼ中央に位置して、全体を一望することができる。趣きのあるアーチ状の木造の橋で、舟が通れるようになっている。

 

 なおも池の端を進むと、「回棹廊(かいとうろう)」が向こうにチラリと見えた。

 

 よし、侵雪橋を渡る前に、あの廊橋を渡ってみるとするか。


   ― 続く ―


   →「東本願寺別邸、渉成園(1)」の記事はこちら


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