韓国と北朝鮮の国境を訪問したいと夫が言い、何とキョンちゃんの父上が翌日国境まで運転して下さることになった。キョンちゃんのお宅と母上の職場を訪問、キョンちゃんの父上の車でオドゥサン(烏頭山)へ。北鮮側の板門店は団体なら外国人を受け入れるが個人は烏頭山が国境地点だ。烏頭山統一展望台から高倍率望遠鏡で臨津江の向こうに北朝鮮側の山村や建物が見える。眼下には望郷の碑があるが、お参りしているのは無事出国出来た人々か。境界ぎりぎりまで歩いているのは観光客だ。フォークルがかつて歌い発売禁止になった歌、松山猛訳詞、今は亡き加藤和彦採譜の「イムジン河」(臨津江)を口ずさめば北の人々や拉致家族の心情が察せられ胸が詰まる。
イムジン河水清くとうとうと流る 水鳥自由に群がり飛び交うよ……
誰が祖国を二つに分けてしまったの……イムジン河水清くとうとうと流る
帰路も父上にイムジン河沿いから漢江へと運転して空港まで送って頂いたが、一定間隔で監視小屋があり、軍人さんの姿も見え、川沿いにぐるぐる巻いた鉄条網が悲しく心に突き刺さった。南北分断の悲しい現実、鉄条網と裏腹に、キョンちゃん一家を始め、人々の親切で身体と心の芯まで温められた韓国の休日だった。皆さん、また来るね、カムサハミダ!(彩の渦輪)
イムジン河にかかる鉄橋。臨津江の韓国側にもある監視小屋と鉄条網。