スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

ウロフ、ブリッジの講義

2006-11-16 23:20:00 | 授業 楽器
いつものストレッチの後、学校も始まって2ヶ月少したったということで再び弓の持ち方をチェック。
弓を持つ親指と中指が卵型になっているときれい。

それから、一通り弓を使った指のストレッチをした後、以前(/)にも紹介したボーイングの練習。
すると、クラスメイトが一人、皆で弾いている最中に泣き出して部屋を出て行ってしまった。ウロフはちょっと驚いた風だけどキリのいいところまで弾き続けワルツを練習するように言い残して、探しに出て行ってしまった。
ボーイングが上手くできなくてはがゆい思いをしていたところに何度も注意を受けたのがショックだったみたい。
とっても繊細なんだと思う。後からでも声をかけたいけど、デリケートな話題を外国人(私)と英語でするのはもっと苦痛だろうとな思うし、こういう時って何をしてあげたらいいでしょう?

結局、見つけられなかったようで、おそらく自分の部屋に戻ったのだろう。あきらめてレッスンを続けることに。
ともかく、その子はFikaのティーブレイクの頃には平静を取り戻したようで戻ってきてくれたので良かった、良かった

今日はウロフ作曲のBisonという曲を中心に練習。とってもかっこいい曲。
午後からは、無印のCDにも入っている(もちろんウロフの演奏で。8/25紹介のCD)Polska efter Schedinというキレイな曲を3パートで。
今日は私はHolger(オクターブハルパ)でベースにトライ。
チェロ弦とコントラバス弦もある楽器なので、もっと強くそして弓の動きはもっとゆっくり弾くようアドバイスを受ける。
うーん、この低音の響き、いいねー。くせになりそう。

さらにその後は歴史の授業へと続き、今日は1700年以前の話とニッケルハルパの種類について。相変わらず長身のウロフは字が小っちゃくて、皆で「Vad? Vad? (=What? 何?)」を連発。まぁ、おっきく書いてくれたところでどうせ私は読めないんだけどね!
そして、歴史や種類についての本を何冊か授業中に紹介してくれたので、どれがおススメか聞くたら「全部」だって言われてしまった。はぁー、何年かかるかな。

そう、以前から度々話題にしている(11/11、10/23)私の楽器のC弦のGの問題の音。ウッレに調整してもらって良くなったけど劇的な変化ではなく、他に何が考えられるかもう一度相談。
ウロフ曰く
「C弦をBrun Primという固めの弦にしてみて、それでも変化がなければ、ブリッジの話をウッレとしよう」
とのこと。そこで、耳がダンボのクラスメートも交えて、ブリッジ(左右のf字孔の真ん中で弦を支えて立っている木)の講義が始まった。
オールドタイプのブリッジとウロフが色々試してベストだと思ったバイオリン風デザインのブリッジ、それの材質と木目の使い方について。
私のは、ウロフの言うほうのデザインに似ていはいるけどオールドタイプの要素が強い。オールドタイプは面積もしっかりあって見るからに頑丈な作り。

ウロフは自分で何台か楽器を作ってブリッジも色々と試したんだって。ヨハン(最近、来日ライブした)も楽器作るし。民族楽器ってアバウトな作りだから、よほどいじれるようにならないと最終的なレベルには到達しないのかな…と、ちょっと思ってしまった。

今日はすっかり疲れてしまった。ご飯のあとはクリスマスコンサートの打ち合わせが2時間も続き、さらにその後、明日の宿題でアドリブ演奏のグループワークをやってから今これを書いてるとこ。
いつも一日の終わりに書くせいか、話題が取り留めのない話にばかりなってしまう…。でも、今夜は特に疲れた!
おやすみなさい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヴィオラ・ダ・モーレ、2台登場

2006-11-15 23:16:05 | 授業 ダンス
今日はダンスの日。一部の人に中世風ダンスイベントをやると言ってしまったけど、全くの間違いで19世紀風ダンス・イベントみたい。(衣装もすでに先生からレンタル済み)
そのイベントに備えてか、今日はポルカやワルツのフォーム・ダンスばかり。
日本語では何と呼ばれているのかしらないけど、フォーム・ダンスは「振り付けがちゃんと決まっているやつ。普通に日本人がイメージするフォークダンスに少し近い気がする。
そして使った曲がトラッドじゃなかったせいか、今日の授業、好きではなかった…。

週に1回1時間、お互いに曲を教えあってレパートリーを増やすutläreningという時間があり、今日がその日で担当は私。ダーラナ地方はマールン(Malung)のポルスカを選ぶことに。私たちの中でマールンにあるフォーク・バイオリンの学校に行ってた子が、リズムとボーイングの特徴をみんなに説明したら?と。特徴って言われても…、2拍目が揺らぐことはみんな分かってるから、何のことだろ?他に何かあったっけ?
習った時どう言われたっけ?思い出せない。すると、その子が代わりに特徴を説明してくれた。Bメロのリピートのとこで3と1拍目にまたがってアクセントを置きながら長く伸ばす音があり、「ほら、ここが独特」と言われると、そっか、確かに。ウップランドの曲にはこういうのないもんね。

夜は7時から、Malmöから来た音大生(フォーク)のミニコンサートと学校の説明。
新入生募集の宣伝ツアーで色んな学校を回っているそう。(こちらの大学は年齢とは関係なく行くので特に若い子を捕まえに来た訳ではないみたい。
そして、大学を10年でも20年でも休学できてテストさえ受かればいつでも戻れる仕組みなんだって。その間は働くなり別の学校に行くなりもちろん好きにできる。)

ミニコンサートは、二人がヴィオラダモーレ(viola d´amore 11/10に説明有り)とバイオリン、Munggiga(英語はjews harpだったかな?)を弾き、一人が歌とハープ、それからフルートとマンドーラの5人編成。
コンサート、とっても良かった。大好きなヴィオラダモーレの2台競演も迫力が最高。
さっそく、コンサート終了後、みんなで代わる代わるヴィオラダモーレを弾かせてもらうことに。(写真)
2台のうちの一つはワンサイズ大きく80.000kr(左の構えている写真)、赤い色のほうは50.000kr(一番右の写真)。中央の写真は共鳴弦が写るかな?と思ってアップで撮影。
欲しいー先日テノールハルパが欲しい(11/11)と言ったばかりだけど…。ウッレ、ごめんね。こっちのほうが欲しい。ニッケルハルパを買う前から実はずぅっと欲しいと思ってたから。
でも、値段からいって向こう10年は買えないよなぁ。

あ、ふと時計を見ると20:30!今夜はToboで何か集会があるらしく、Made in Toboというロゴ入りのTシャツを買いに行く予定だった!
アメリカの留学生と二人で慌ててかけつけて、無事購入。
戻った後は、お約束。音大生を交え、みんなでセッション。やたらとヴェルムランド地方(Värmland)の曲かビングシュ(Bingjö)の曲ばかり弾きたがる。
ニッケルハルパじゃ弾きにくい…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレンダー

2006-11-14 23:42:05 | スウェーデンのこと...
この写真のカレンダー、42とか43とか書いてあるの分かりますか?
スウェーデン通なら知ってると思いますが、これは週の数。
1月のはじめから、第1週、第2週と数えていきます。この週による考え方は一般的に浸透していて、新聞や広告でも普通に使われている。
例えばこの学校の秋休みは第44週からと決まっていて、今年は10月30日から(写真の通り)。来年は日付は違うかもしれないけど同じく第44週からがお休み、という数え方。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ルシア祭とは

2006-11-13 23:20:46 | スウェーデンのこと...
今日はソニアの授業。
指のストレッチから。それから、右手で軽く左指をなでるようにマッサージしたり、両手の指先同士をコツコツとたたいたりして血行をよくします。

今日の授業でおもしろかったのは、ボンドポルスカ(bondpolska)というウップランド地方独特のポルスカをリズムを感じるために、一人ずつ演奏するソニアの肩に後ろから両手を置いて、そのソニアのリズムを感じるというもの。ディスタンスコースといって普段仕事などある人向けの週末コースでそれをやったところ、「自分の思っている2拍目よりソニアの2拍目の方が遅い」というコメントが目立ったらしい。

話は飛んで、夜。
13日のルシア祭と16日のクリスマスコンサートの打ち合わせが明日あるので、その前の打ち合わせ&過去のコンサートのDVD鑑賞。
今回はダンスコースと合同。どのようにすすめるか参考に過去のDVDを見る。見たこともないダンスを踊っていた。男性が女性の頭を殴るマネをする振り付けがはいっていた。伝統的なダンスって時々、変。楽譜をHPにアップしたBjörnlåtenは腕立て伏せのポーズのままジャンプして横に移動する踊りだし。
そして、ルシア祭。

何がしたい?と聞かれてもねぇ。知識もなければ、聞いたところで参加したこともないから、ちーっとも想像つかないんですけど。

という訳で、聞いた話とネットで調べた話を簡単にまとめると(意外に複雑)…
まだ未経験ですので、間違いを見つけた方は教えてください。

光の聖女ルシア
もとは西暦200-300年のキリスト教徒が迫害を受けていた頃のお話で、ルシアが結婚する際の持参金を貧しい人に使ったため(母親に使ったという別の説明もあり、年代も含め正確な話はよく分からない)、怒った婚約者がルシアはクリスチャンだと役人に言い、ルシアは連行されることに。ところが、どうやっても彼女は動かない。仕方ないのでその場で火を放つも、ルシアは髪一本燃えない。そこでルシアはその場で胴体を真っ二つに切られ、それ以来、12月13日は聖女ルシアの日として祭られたのだとか。
スウェーデンの12月13日
旧暦(ユリウス暦?)でこの日はスウェーデンでは一番日が短いとされていて、豪華な食事を(冬の滋養の意味をこめて)伝統的な行事がもともとあったらしい。悪魔や死者がよみがえる日ともされている。また、スウェーデンのキリスト教で翌日から断食が始まる日でもあったらしい。
スウェーデンのルシア祭
ルシア役の女の子が白いドレスをまとい、頭に悪を除ける光を意味するろうそくをつけ、ジンジャークッキーやサフランの入ったブッレやグルッグ(ホットワインのようなもの)をふるまい、みんなで歌を歌ったりする。ルシア役の子が身につける腰の赤い紐は胴体を切られた血を意味するのだとか。
聖女ルシア祭はイタリアなどごく一部の国でしかお祭りがないのに、なぜ北欧で?というと、スウェーデンではではもともとの意味はほとんど無くイベントとしてやっているだけらしい。上記のように同じ日に伝統行事があったことが一因となってお祭りとして定着したのだとか。1927年にストックホルムの新聞社がルシア役の子を美人コンテストのような形で募集したり、お祭りとして開催したのがきっかけで全国に広まったというから、今日のお祭りの形はごく最近のもの。別の説明では、暗く寒く長い冬の北欧では光を切望し「光の聖」という概念が受け入れやすかったとか、スウェーデンがプロテスタントになる前のカトリック時代に聖人の日としてもともと祝っていたからだとか、いろんな話がある。
lussebulleもlucia(ルシア)はCなのになぜlusseとsになるのか聞いたら、これはルシアの名前ではなく悪魔ルシファーから来ていうそう。伝統行事と後からきた「ルシア」がごちゃまぜになっているかららしい。

13日、何するんでしょうねー。後日、レポートします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

食べられるキノコ

2006-11-13 23:17:29 | スウェーデンのこと...
今日(13日)は、時間を飛ばして二つ記事を書いています。
こちらは午後の話。

午後は授業がなく、数人で雪が残る森へ散歩に。
雪はほとんど解け、残っている部分はほとんどが氷。

先週、友人が森でキノコを採って帰って食べたらしい。その話を聞いて、一人は片手にビニール袋。子供の頃、ツクシ採りに田んぼを歩いたのをふと思い出してしまった。

特定のキノコを探しているらしい。これは?と聞くと、Nejという返事。かさがシャンパングラスみたいに上向いてるやつなんだって。(写真左、中央にあるキノコ)
そんな中、道なき道を歩き、ちょっとドキドキ。
虫がでたらどうしよう。
みんなは虫より熊の話。
「バッグに鈴をつけて歩いたら、熊が近寄ってこないよ」とアメリカ人。
「熊は人間を恐れて逃げるような動物じゃないから、意味ないと思う」とスウェーデン人。
私は、そんなことよりfästingが降ってきたらどうしよう(10/11の記事)と上の空。
一人が「fästingは4℃までしか生きられないから大丈夫よ」と。そうね、確かに。
今は頬の感覚がなくなるくらいの温度。

キノコ、どうやって食べるのか聞いたら、
紙の上においてそのまま1-2週間乾燥させてから、ビンなどに入れて料理に使うときまで保存するんだって。食べるときは、お湯につけて戻してから使うそう。そして、瓶など容器に入れるときに、食べられるキノコかどうかをダブルチェックするって言っていた。これをご年配の方がするのならまだしも、年頃の若い子がやるってところが文化の違い?

その後、Fika(ティータイム)に遅れる!と慌てて学校に戻ると、サフラン入りシフォンケーキが待っていました。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ファールンでミュージックフェスティバル

2006-11-12 05:06:14 | スウェーデン生活
写真は冬景色。
ファールンは、ダーラナ地方の中心地。そしてFalu corvというソーセージで有名な地でもある。ここで、11日、Folkmusiknattenというフォークミュージックのイベントがあり、今回はるばるやってきました。

こういうイベント時には必ず何曲か教えてくれるワークショップがある。
お昼にウッレと分かれた後、このワークショップへバイオリンを持って行ってきました。
と、ところが!
行ってみると、ちびっ子ばかり。大人がいる!と思って見ると、楽器を持っていない。どうやらちびっ子達の両親みたい。言葉の問題に加えてこんな状況、居ても立ってもいられない。
「ひょっとして、ちびっ子用のコースですか?」なんて尋ねる心のゆとりもなく、文字通り逃げ出してしまった。
雪の中。ふと、友人との待ち合わせが数時間後だったのを思い出し、ワークショップの部屋まで戻り、中の様子をうかがうことに。でも、なんど張り紙をみても、どこにも対象やレベルは書いてない。たまたま、運が悪かったのかも。部屋の中からは、いかにもダーラナといった風の渋くてくらーいメロディが聞こえてきた。
ちょっというと、モダンジャズファンにうけそうなの曲。こんな渋い曲、チビが弾くなんて。想像できない。ともかく、小心者らしく音を録音してその場をはなれることに。(曲を習う時は、譜面を使わないのでMDで録音が基本。)

さてさて、このイベント。ステージ(部屋)が4つあり、それぞれのステージで1時間程度のコンサートが次々と行われます。もちろん、踊りたい人用(スウェーデンのフォークダンス)のコンサートも。

待ち合わせた友人はファールスペルマンスラーグ(Falu Spelmanslag:ファールンの演奏グループ)のメンバー。彼女たちが今からダンスホールで弾くのね、と思っていたら、私も一緒に弾くからイベントの入場料は払わなくていい、と。
え?私も?弾くの!?
という訳で、何を弾くのかも知らないのに一緒にFalu Spelmanslagと弾くことに。(もちろんバイオリンで。ニッケルハルパは音域的に弾きにくい曲が多い)しかも、イベント始まって一発目。こんな飛び入り、いいのかなぁ!?でも、とっても光栄!
さっそく、ロビーでスペルマンスラーグのメンバーとウォーミングアップ。ぱっと見た感じ30名位かな?こんなに大勢で、ダーラナの独特な揺らぐリズムを弾くのはとっても気持ちイイ!友人に感謝!と、ウォーミングアップですでに感激していると、もう本番の時間。

ダンスホールへ入ると、踊りたい人たちでいっぱい。若い日本人女性も二人いました。(日本語が聞こえたので間違いない。話しかける機会がなかったけど)
次々と曲を弾きます。メンバーが作曲した曲や、南スウェーデンの曲など知らない曲もあったので目立たないように後ろの方にたって。
やっぱり、演奏なれしてるなー!見ていて参考になる。リードを取る人がぐいぐい皆をひっぱっていって盛り上げていく。時々、大きな音をたてて床を踏みならしたり掛け声をかけたり。ダンサーも楽しそうに踊ってる。一番シンプルなダンスが2拍子のショティシュ。このショティシュになると特に踊る人がぐっと増え、会場中が踊れなくなるくらいの人でいっぱい!

他に、こういうイベントのお楽しみ。あっちやこっちで弾きたい人が楽器を持ってきていて、コンサートの合間もコンサート中も関係なくいたるところでセッションがはじまる。私もさっそく先ほどお邪魔したFalu Spelmanslagの人たちとセッション。いろんなコンサートを聞いて感動して直後に楽器を弾くというのは、とっても気持ちいい。

さてさて、他のコンサートは、どんなのがあっていたかというと、
いくつかのスペルマンスラーグの演奏(主にダンス向け)。
Alexandra & Åsaというサックスとアコーディオンの女性デュオ。サックスプレーヤーがウッシャ(独特な曲が多い村)出身ということもあり、味のある曲を聞かせてくれます。他に作曲した曲など、とってもキレイ。
Maria & Ian 先日、おススメCD(Slatta)でも紹介したヴィオラダモーレのマリア。イギリス出身(今はスウェーデン在住、マリアとの間に子供も)のギタリスト、イアン。イアンはSwåpというバンドで来日ライブも3度ほど。かなりエッジの聞いた演奏でかっこいい。
この二人の組み合わせはとってもよかった。メロディアスで物静かなマリアのヴィオラダモーレと、クリア&シャープでリズミカルなイアンのギターの絶妙な組み合わせ。
それから、泣く子も黙る大物コンビ。日本では、Frifot(来冬、日本ライブが決まっているとか)というバンドで有名なPer Gudmundssonと、先ほどのSwåpやBootというバンドで日本では知られているOla Bäckströmのデュエット。二人ともクリエイティブなバンドで人気があるけど、純トラッド界でも実力ナンバーワン。(この二人の名前でCDも出してます。)
他にもコンサートは目白押しだったけど書ききれません。ラストステージ(深夜0時~)は前にも書いたBootというバンド。日本でも人気で、かなりかっこよくて鳥肌モノ(今度、新作も出るそう)。先に紹介したOlaはこのバンドで、マリアと同じくヴィオラダモーレを使っているけど、Olaが弾く音色は”うなる”という表現があっている気がする。情熱的で迫力がある音。
このBoot、低音域で中東風のトランス音楽が好きな人とかは絶対はまると思う。しかも、ダンスできるようにスペースまでもうけてくれている。それぞれ音楽に酔いしれたり、ポルスカをくるくると回り続けたり、あっという間に時間が過ぎていく…。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウッレのおうちで楽器の調整

2006-11-11 05:00:37 | ニッケルハルパ
すっかり雪景色。とはいってもまだ本格的な冬ではないのでゼロ度~2度くらい。雪は半分とけ、半分凍ってとっても危ない。聞いた話では、解けて氷になるこの季節が一番危険とのこと。

昨夜は雪の中、ダーラナ地方の友人宅へお邪魔し、今朝は私の楽器の製作者ウッレ・プランのおうちへ。
前回(10/23)、ウロフが「魂柱(sound post)が少し後ろ過ぎるかも」と言ってたのだけど、なんと親切なことにわざわざウッレ・プランに話してくれたらしい。英語を使わないウロフに突然、英語で話しかけられて何事かと思ったら、その話。

私を迎えに来てくれた頃には本格的に雪が降り始める。湿った雪でドサドサと降る感じ。
友人宅で朝食をごちそうになったというのに、再びウッレのお宅でも朝食をすすめらた。ウッレは大柄で見るからに暖かそうな人柄が伝わってくるとってもいい人。奥さんもバイオリンを弾く(Svärdsjö Spelmanslagのメンバー)、かわいらしくて気さくな人。そして、写真の「イヌ」という名前のウサギを飼っている。

その後、写真のテノールハルパ(tenorharpa)を貸してくれたので、しばしウッレの奥さんと弾く。見ての通り、4弦とも音階がある(nyckelも4列)。そして、オクターブ低くチェロに似た深みのある音色。オクターブハルパ(通称:Holger)と同じ音域なのに若干小さくて軽い。
大きな違いは他に、チューニングがバイオリンと同じG-D-A-E。バイオリンのチューニングに慣れていてこの低い音色が好きな人、またはチェロやオクターブハルパの音色が好きだけど大きすぎる、という人。そんな人は、いきなりtenorharpaから入ってもいいのでは?
価格は、現在20.000kr。楽器というものを購入したことがある人には分かると思うけど、決して高い額ではない。私も喉から手がでるほど欲しかったけど、その前に買いたい弓 (私には高い) を見つけているので予算の問題が。
(注:最近来日したヨハン・ヘディン考案の楽器で、昔からあった訳ではない。ただし、弾き方や構造は伝統的なハルパと変わらないので特にこだわる必要はないと思う。)

これを読んでいるニッケルハルパを弾いている方、ストラップはどんなものを使っていますか?
刺繍のきれいな布ストラップが一般的。でも、これは首を痛めがち。そんな人は固いゴムの入ったストラップを使うと首回りが楽になります。
私は布製がぼろぼろになったので新しい布ストラップとゴムストラップをウッレから購入。ゴムストラップは別の人から買って持ってたけど、びよよーんと伸びてニッケルハルパがヨーヨーみたいに動くので使い物にならず。やや固めのバンドがおすすめ。
(10/31にブログで紹介したチューナー、ウッレに聞いたらやっぱり欲しいって。買い手はついているので帰国時に再び探す予定。)

本題の、魂柱(sound post)の件。やはり前方に少しだけずらすことに。
私と奥さん二人で弾いてる間に、ウッレは金具をf字孔から入れ、ゴンゴンと叩いて少しずつ慎重にずらしていく。

そうそう。ランチまでごちそうになってしまった。
ポテトは皮付きでゆでてゴロゴロとおっきなボールにたくさん。(食べたい分だけとってフォークをブスっと指し、テーブルナイフで皮をむく。)
見ていると剥いたポテトを皿の上でつぶしていたので私も真似して、エイ、ヤー!と無残な姿に。
そこへ、オーブンから出てきた魚料理をすくってつぶしたポテトと混ぜて食べる。
魚料理とは、白身魚の上にコーン、ブロッコリや刻んだパプリカなど野菜を載せ、クリームチーズソースをかけオーブンで表面を軽く焦がしたもの。
うーん、おいしい。ポテトととっても合う。白身もウマイ!これ、おいしいね!とウッレに言うと、「ね、ね?おいしいよね!うん、うん!」と、とってもニコニコ。本当にいいおじちゃん。
窓の外をふとみると、さらに雪がどっさどっさと降っている…。

食後、突然「テストするからおいで」と。てっきり、調整後の楽器のテストかと思ったら、ピアノの前に座らせられ、Hjort Andersの譜面を目の前に置いて、「はい、弾いて」って。
はい?テストって私のテスト?
聞いたら、「うん、うん」とニコニコ顔のウッレ。
とりあえず弾いてみると、どうやらウッレテストにパスしたようで、「譜面よめるんだね。じゃあ、これあげる!」ドサッと、ぶあつい楽譜集をくれた!
やった!ありがとー、ウッレ!
こういう伝承音楽は、楽譜にない曲が多く、楽譜になっていても入手困難だったり、頻繁にスウェーデンに習いに行けなかったりで、レパートリーを増やすのが難しい。なので、とってもウレシイ!

こんなに親切にされたら、「じゃあ、テノールハルパ、一丁!」と言いたい気持ちでいっぱいに。でもね、お金がないものは仕方がない。
お礼に、先週、奈良の呉服屋さんで買った色のきれいな和風デザインの布をあげました。

あ!肝心の魂柱調整後の結果。
音はよくなりました!ただし、劇的な変化は遂げず。
午後から予定もあり、さらに追求する時間もなく、最後はあわただしくサヨナラしました。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第2回ニクラス、アレンジレッスン

2006-11-10 23:54:16 | 授業 楽器
第1回目は泣きそうになった(10/20)ので数日前からかなりブルー。
でも、結果から先に言うと、今回は大丈夫だった!

言葉でも文化でもそうだけど、初めての時は”ファースト”ショック(と、私が勝手に呼んでいる)があり、そのショックを一度でも感じた後は免疫?というのか、何がそんなにショックだったんだろう?とまで思えてきてしまう。(あんまり「泣きそう」と言うと誤解を招くかもしれないけど、ニクラス先生はとっても優しくて、いい人)

ディッテによるアドリブの授業やステージトレーニングで人前で感情表現する練習などした後だったから余計に、アレンジ(一種の表現)に対する抵抗が少なくなったこともあると思う。

今日の授業は、宿題になっていた、「モダルミュージックでマイナー調の曲を選び、コードとriffを付け譜面におこす」というもの。
―午前中は、一人ずつ用意してきたものを演奏し、「何のkey(調)の曲か、何のコードを使っているか、別のコードの可能性」についてみんなで話しあう。
―午後からはハーモニスク(和声)の授業。
こちらはとっても入門編(トニック、サブドミナント、ドミナント)のお話。
―休憩を挟んでそれぞれCDを持参するように言われる(みんな学校に住んでるからすぐにとってこれる)。色んな曲のアレンジをみんなでしばし聞く。
―最後に、二人一組になりもう一曲、コードをつける。でも今度はいたってシンプル。
トニック、サブドミナント、ドミナントの3つのコードのみ使うというルール。

ありがたいことに、授業後30分、私ともう一人アメリカ人のために英語で軽くレヴューもしてくれる。その時に私の不安もぶつけてみた。

私はピアノ歴が一番長く、「弾く」ことはお風呂に入るくらいの感覚で、実家を出る日まで毎日の日課だった。だからピアノだったら考えなくても、理屈抜きで指が勝手にコードを弾いてくれる。こんな響きが欲しいな、と思ったらその和音を考えずに指が押えてくれる。でも、バイオリンやニッケルハルパになると、とたんに必死に音楽理論のルールを頭で考えて考えて考えて、コードを探すのにかなりの苦労。

私がよほどトロいのだろうと思ったけど、ニクラスによるとそういう問題は往々にしてあるらしい。半分、親切心でそう言っているんだろうけど。
「一番慣れ親しんだ楽器の音色を体や指が覚えているから、音色や弾き方が異なると頭の変換作業にとまどう」ということ。「この授業が進んでいくうちに問題じゃなくなるから。そのためのレッスンなんだから心配しなくていいよ」とニクラス先生。

そして、ピアノからニッケルハルパにもちかえたプレーヤー対象の授業も先でやる、と。一体どういうことなのかピンとこないけど。まあ、いいや。先で分かるのなら今は深く追求すまい。(←これ、私の最近のやり方。言葉や文化が違う日々の生活では、流れに身をまかせたほうが何かとストレスをやりすごせる)

いずれにしても、この頭で考えて苦労するのが、はじめに書いた”ファースト”ショックの長いバージョンだったらいいな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おススメCD -ニッケルハルパ

2006-11-10 16:09:07 | おススメCD~Swedish folk
Slatta 2006
トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆

前回も紹介したDaniel Petersson(ニッケルハルパ)、Daniel Fredriksson(マンドーラ)のコンビに加え、トマス・アンデション(バイオリン)、マリア・ヨンソン(ヴィオラ・ダ・モーレ)の4人で、ヴェステルボッテン地方(Västerbotten)の曲を弾きます。日本でもフランス輸入版のCDでDanielとMariaは組んでいましたが、ここでまた再び。

とってもGoodです!
地方限定で曲を紹介するCDは控えめで保守的なものが多いですが、このCDは一味違います!何せ、若手中心で弾いてますから!マンドーラとヴィオラ・ダ・モーレが加わっている時点で伝統派だけでなく、アレンジ派も、どちらの趣味の人にも聞き応え十分。

ヴィオラ・ダ・モーレ:バロック時代の楽器とは異なり、スウェーデンフォークで用いられる改造型。バイオリンとビオラの音域を持ち、共鳴弦がある。

ちなみに、このCDジャケットの美しい写真、撮影者は日本人です。

************************
★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニッケルハルパ・歴史の授業

2006-11-10 16:03:25 | 授業 その他
今日の先生はウロフ。午前中は演奏の授業。
午後からはニッケルハルパの歴史について。
なぜか年代は、現代から。(現代、1900年代、1800年代、とだんだんさかのぼる)
写真は、年表の一部。字が小さくて読むのに一苦労。
歴史の授業になると、みんな床に寝っ転がって話を聞いてるんだけど、先生は190cmを越す身長なので、見上げる感じ。
授業の内容は、楽器についてと、加えてプレーヤーについての歴史。(内容は膨大すぎるのでここでは書きません)
その後、図書館へ移動して、展示してあるムーラハルパ(moraharpa)、シルベルバスハルパ(silverbasharpa)やコントラバスハルパ(kontrabasharpa)などを用いて具体的に種別や機能の説明。
(図書館の写真は、9/29の記事にあり)
1700年代-は来週の予定。

そして授業が終わった頃、突然知ってしまった。
今日はTobotorsdagの日。(月に1-2回、木曜日にある音楽イベント)
しかも今日演奏するのは私たちだって。全く知らなかった。言葉が分からないって、なんと恐るべし!
でも、とってもいい感じで演奏できた。みんなリラックスして楽しんで弾けた感じ。ダンスコースの人が合わせて踊ってくれるのでさらにいい感じ。
1時間のコンサートの後は、恒例、お客さんも楽器を持ってきていてみんなでダンス&演奏。
でも、その頃には、だんだん時計を見ながら、落ち着かなくなってきてしまった。というのも、明日はニクラスの授業。宿題してないんだよなぁ。
宿題は、モダル音楽でマイナー調の曲を選び、モダル・コードを付け(これは授業中に発表しないといけない)、メロディを譜面におこすというもの。
前回の授業(10/20)を思い出すと結構、気が滅入ってくる…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アドリブの練習

2006-11-09 16:39:05 | 授業 楽器
昨夜戻ると、こちらはなんと雪が積もっていた!
牧草一帯が雪に覆われてる!
クラスメートが雪と氷の中、駅まで迎えに来てくれた。ありがたい。

一夜明けて、今日はディッテの授業。
私は授業を二日休んでのバックだけど、みんなはすでに落ち着いている感じ。
私は日本の生活とこちらの生活があまりに違いすぎていて、その二つの世界を行き来するのってすっごく変な感じ。

ともかく、授業もレベルアップしてる。
指の練習とかいって、やたら難しい曲を一曲習う。

そして、今日のメインはアドリブ(即興演奏)です。
英語ではimprovisation。スウェーデン語でもスペルは同じで、発音は”インプロヴィサふーン”。(「ふ」が平仮名なのは、特殊な発音のため)
使った曲は、Bjornlåten från Ore。有名な曲で、とっても古くてシンプルで美しい。
(譜面を週末までにはHPにアップする予定)
D-ドリアンという調(#やb無しで、レミファソラシドレという音階)の曲。この調を使うと古い感じに聞こえる。そして、アドリブの練習を始めるのに最適な調、と、ディッテ先生。

Improvisationの練習
1、皆で「ラレレ」と弾く中、それに合わせて一人ずつ即興。長さは適当。
2、ディッテが「質問」のような即興を。それに合わせて一人ずつ「答え」のような即興を。
3、即興を8小節と、長さを決める。(長さが決まっていると、頭の中でアドリブの形、終わらせ方を考える必要がある)
4、3-4人のグループごとに、全員のアドリブパートを交え、イントロやエンディングも適当につけたBjornlåtenを自由に演奏。

多分、一番難しいのは3。アドリブで好き放題というより、何小節と決まっているほうが多いからね。やってみると、案の上、たった8小節なのにコントロールできずはみ出してしまった!アウト!
こういうの、とっても苦手。みんなの前でっていうのが。
ステージ準備の授業で感情表現の練習をさせられた時(10/25)、ニクラスのアレンジクラスでアドリブ伴奏をさせられた時(10/20)も同じ。自由表現って自分を人前でさらけ出すし、「照れ」や「自信」など自分の弱い面がとっても問題。克服しないとなぁ。できるかなぁ。
授業始まって初日というのにすでにプチ落ち込みモード。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

楽器を飛行機で運ぶ・その2

2006-11-09 16:14:43 | スウェーデン留学準備

帰りもロンドン経由で、関西-ロンドンはJL421。
やはり、B777-200の頭上コンパートメントに入らず。
(前の座席ポケットが私のひざに当たる!ゆったり座ろうとすると体をよじって斜めに座らないといけなかった。今までのったB777の中でも格段に狭い気がする。)

今回は問題2点。(前回は11/01の記事)
一つは、関空でチェックイン時とゲートと2回にわたって、楽器は貨物室行きとうるさく言われる。大きな手荷物は貨物室行きが原則。でも壊れやすい物や貴重品は貨物室ではあずかれないというのも原則。
来たときのように「頭上に入らないならクローク預かりで」という柔軟な発想は、日本発の場合求めてはいけないのかも。もうこの飛行機には乗りません、ごめんなさいという気分になるくらいあれこれと言われる。同じJALでも、ロンドンから来たとき何も言われず、帰りのロンドン行きでこんなに言われるのって腑に落ちない。
「行きはOK、帰りはダメ」って、持って来ちゃってるんだからどうしようもない。
でも、面倒かけてるのはこちらだから申し訳ない。
確実にいえることは、ニッケルハルパ友達5人とかでJALのB777に乗ったらクロークも足りないので貨物室行き決定。

もう一つは、ロンドンのセキュリティ。
前回の経験を踏まえて万全のつもりが、ロンドンの乗換え用のセキュリティで、「手荷物は一つまでと決まっているので楽器であっても不可。到着ロビーへ行って、その後出発フロアで楽器を(貨物室)に預けてから再び出国しなさい」と。
はぁ???
だから、出発前あれだけ調べたのに。楽器は一つまで機内持ち込みOKって書いてあったもん!関空で見た文書だから古い情報だったとは思えない。ここでさがってはナラヌ!
もうイヤ!泣き出したい。「いいえ。出発前の空港で確認した。」と主張。するとセキュリティー担当者、「規則は昨日変わったんだよ!」って。
へ!?出発から13時間経ってるからその間に変わったってこと?ロンドンの昨日っていつよ!?
時差の計算がとっさにできず。でも、到着ロビーにこれから行ってから航空会社にかけあおうものなら、スウェーデン行きの飛行機に乗り遅れるのは間違いない。
そう簡単に「規則が変わった」で済ませられてもねぇ。上司呼ぶなり、文書で見せるなりしてくれないと。そんなこんなで、3度迫られ、3度断り、「ああ、これで私は保安検査官にはむかって国外追放…」などと考えていたら、3度目のNoで引き下がってくれた。でも、次は回りのお客さん5~6人に囲まれて「何で言うこと聞かないの」って。でも、こっちは人間。ルール、ルールなんてうるさくないから。事情を話すと「ふーん、そっか。」って素直に納得してくれた。でもね、もう疲れた。もー、やだ。
(スウェーデン到着後に確認すると、やはり手荷物と楽器の二つまで持ち込み可。)

今回の件ではすっかりへこみました。冬休み帰国は何があっても楽器は持って行きません!きっとあちらにしてみれば迷惑な客だったことでしょう…。ごめんなさい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イベント演奏@国東

2006-11-05 01:25:17 | 未分類
先日、大分県・国東半島で「森羅万象の国」のイベントで演奏しました。
場所は長安寺。それから昭和の町にある、米蔵を改造したステキなレストラン南蔵

今回はブログのテーマからはずれまくりですが、国東ってナイス!と思ったのでちょっとだけ書こうと思います。

宇佐駅から主催関係者の方の車で移動。のどかな田舎道を走り小高い山の中腹にあるお寺。眺めがすばらしい!お寺の裏から山頂に続く石階段も風情があっていい感じ。
そして軽く音出しをし、用意していた音響設備を撤去することに。生音で行きます。チューニングを終えると、表の鐘をついたりお寺の話をガイドさんから聞いたりして、すでに観光気分。
時間があったら石階段の上まで登るのに。ニッケルハルパの写真をこの石階段に立てかけて写真もとってもらいました。上手く入手できればHPにのせたいなぁ。

そしてこの寺、生活と密着しているのか、お寺と言うより民家のような親しみある雰囲気。後で大分の知人に聞くと「お寺ってそんなもんなんじゃ?」だって。
その人によると当たり前すぎて何言ってんの?って感じみたい。そうかなー?
関西のお寺でそんなのないよね。(あったらすみません。福岡育ちなもので)

今回初めて知ったのだけど、大分の国東は神仏融合の元祖の地なんだとか。
独特な文化を表すお寺が数多く点在して観光の地として魅力的。でも、観光地としてのアピールというか宣伝がイマイチだったせいか今までそんなに注目されてなかったと思う。大分といえば別府と由布院でしょ。国東と聞くと「どこだっけ?何があるんだっけ?」って人、多いと思う。
JRが昔、水没して以来無いらしい。交通が不便で、福岡と隣同士だというのに福岡から国東に来るのはちょっと大変。でも、その一種の隔離状態がよかったのでは!?と思いました。手付かずの田舎がそのまま良い形で残っている!

普通の田舎って、峠や田んぼ道で車を走らせるとコンビニやさびれたドライブインがあったり、つぶれた喫茶店や畑を一部つぶしたパチンコ店がじゃーんっとか。たまたまかもしれないけど、そんな商業的なもの一切目にしなかった。見たのは、自然、民家、田畑。

今回、空いた時間に国宝の富貴寺田染荘にも。この田染荘の田んぼって独特なんだって。山間の、流線でふぞろいな畑がとっても絵になる。その正面には見た目にもおもしろい奇岩が。15分もあれば頂上に登れるらしい。時間がないのが惜しい!

そして気になるご飯!大分で有名なのは、やせうま、関アジ、関サバ、超高級の城下カレー、豊後牛。このくらいは私も知ってる。今回聞いたのは、他に、合鴨メシ、タコ飯、太刀魚すし、ガン汁(川蟹エキスで作る)など!すごいねー。食べたいー!やはり、どこかの商業的に無理やり作った特産品とはレベルが違う。

山に囲まれ海が目の前、そして一種隔離状態のこの土地。絶対、この先人気がでるでしょうね。宣伝力や今後の開発の仕方にもよるでしょうけど。
こんな歴史的にも、自然も、食べ物も豊かで、そして由布院や別府など温泉地からもそう遠くないこの地、一度知ってしまったらほっとけないでしょ。
今度、時間をみつけて行きます!!

そして、さらに余談ですが、九州の人ってやっぱりいい!!
たまに福岡に帰っても会うのは家族、友人が中心だから気づきにくいけど、今回のように新しい人にたくさん出会うと関西と比べてしまいます。
福岡にいたころ、本土の人に「のんびりしてるよね」と言われたことが。確かにそういう見方もできるけど、私が感じたのは「肩の力が抜けている」。そして、いい意味で「元気」。

今回お世話になったみなさん、ありがとう!
なんだかパワーをもらったよう!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本番の続き

2006-11-02 08:29:35 | 授業 その他
10/27の学生によるコンサート、続きのお話。

先生のディッテ。ちょっと不満気に口を開く。
ウプサラ・ステンマが今年はこの学校のコンサートと同じ日。「学校創設以来この日はコンサートなのに、ステンマの主催者は何を考えて今日に設定したのか」って。(ステンマ;stämma プロアマ問わず集まってみんな演奏したり、コンサートなどイベントもあったりするフェスティバルのようなもの)

そのせいかどうかはともかく、お客さんは少なく40人くらいかな?
こちらとしては人数は関係なく、ウッレ・プラン(私の楽器製作者)はじめ、卒業生など耳のこえた人達が最前列に座っていることがキンチョー
現地人相手にステージって初めてだしね。
逆のケースに無理やりたとえてみると、"北欧から津軽三味線習いに来ました。日本人相手に演奏します。学んだ成果をみてください"。そりゃあ、もう興味津々、耳もダンボで聞いてしまうよね!

曲を紹介してリードとる曲もあって、丸暗記のスウェーデン語言えるかなぁ、と不安も。スコーネ地方の曲だから、スコーネ弁で話す!なんていっていた余裕も今はなし。

ともかく、はじまってしまえば、それなりに落ち着いてきます。
みんなリハの出来の8割くらいだけど、本番とはそんなものでしょう!
あっという間に休憩がきてコーヒーの歌とガラスのボトル吹きもとっても好評。

休憩に入ると、見知らぬおじさんが突然CDをくれました。
「あなた、だあれ?このCDで弾いてるの?」と聞くと、CDの制作側のものだと。レーベルを見ると、Tongång。フォークのジャンルでは超有名レーベル。
しつこくもう一度名前を聞くと、"Per-ulf"
あー!知ってるこのおじさん。前、メールで論文送ってきてくれた人だ!
顔は見たことなかったから初対面。
しかも、あなたの書いた本を図書館で借りてきて読んでるよ、というと「借りてるって?車にその本のせてるから一冊あげるよ」って。
まあ、本にCDまでもらってラッキー。(後で聞いたらすごくいいCD。DanielやMariaなど前回も一緒にやっているメンバー再結成。ベステルボッテンの曲中心。今度、ここに書きます)
でも、周囲のクラスメートを思うと、私だけ特別扱いされることに罪悪感やら違和感も…。単に、日本から来たというだけで…。
うーん、"北欧から津軽三味線"の例を思い出し、「そんな、もんかっ!」と開き直る。

休憩終了の合図は、以前(10/24)も書いたkulningで。みんなクスクス笑うので、何かいっていることに意味があるのか後で聞いたら、「クッサナ」は牛を呼んでいて、「ジャイッ、ジャイッ」はヤギを呼んでいるらしい。お客さんを牛やヤギ扱いしてkulningしていたのがおかしかったんだって。

ともかく、無事終わりました!後、12月と春に2回ありますので、また、あたたかーく見守ってくださいませ。

コンサート終了後、明日は合唱隊が練習用に予約している、ステージセッティングの撤収はなし。めちゃめちゃに上手い卒業生たちを囲んで、深夜までキッチンでセッションが続く…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

楽器を飛行機で運ぶ

2006-11-01 13:08:06 | スウェーデン留学準備

これは100%保証する内容ではありません。参考程度にどうぞ。
人から見聞きした内容や経験上の話なので、誤りがある可能性があります。雑談としてお読みください。

***2018年に加筆修正しました***

バイオリンは国際線では機内持ち込みでうるさく言いません。国内線は色々と言われるようです。
問題はニッケルハルパ。最近の航空機の仕様で、ニッケルハルパのソフトケースが頭上の荷物入れに入らないことがあります。また、他の人が大きめの荷物を入れていたら入りません。

今回の一時帰国(2006年)、ストックホルム-ロンドンはSKで機材MD80。ロンドン-関西はJLで機材B777。
B777の-300かな?JLのB777はニッケルハルパのソフトケースが頭上にしまえない幅です。
MD80や90、B737は意外にゆったりしていて大丈夫。B767も記憶がさだかではないけど幅は大丈夫だった気が。
今回は、機内で「上に入りません」とC/Aに泣きつくと機内クローク預りにしてくれました。ホッ。

ライブで移動の多いミュージシャンに聞くと、飛行機で運ぶために特注のケースを持っているとか。複数台あるときは、一つは機内持ち込み、一つは特注ケースで貨物室という具合。それから座席を楽器用にもう一つ買うなんてのも聞いたことあるけど、楽器用に一席買うと高くつきます。

貨物室へ預かり荷物にする場合、問題となるのは
1、貨物室の温度/湿度。温度調整するもののかなり低いです(極めてマレだけど預けたペットが凍死したり)。木でできた楽器は、温度、湿度で膨らんだり縮んだりするので、後々の調整や破損の原因になることも。
2、貨物室の荷崩れや搬出作業。どのくらい丁寧に扱ってくれるかが心配。オーケストラのチェロやバイオリンでも、ハードケースごと壊されたという話はたまに聞きます。ソフトケースで楽器として預けて壊れたという話ももちろん聞いたことあります。

私のイギリス経由帰国時は、サイズを見て貨物預けするよう乗り換え時に言われましたが、中を開けてみせて「繊細な作りだからぜひ機内に持ち込みたい」とワガママを通しました。2006年の話なので今はもっと厳しいはず。

対策として

1.乗るエアラインの機内持ち込み規定を一応ネットで確認しておく(楽器は別サイズ、別規定になっていることが多い)。外国エアラインの時は当日厳しくチェックせず普通に持ちめたたという話を一番よく聞きます。機内持ち込みにしたいなら、自己責任ではありますがエアラインに言ったり事前連絡もしません(事前に言えば100%規定通りの回答が返ってきます)。エアラインに事前連絡して良かったというケースは、サイズが規定内で機内持ち込みが確実の時、ハードケースで貨物室預けと決めている時だと思います。

2.ハードケースを買って貨物室預けにする。ソフトケースがそのまま入るサイズのハードケースを使うのでかなり大きいです。マイク用のハードケース(スーツケースのようにコロコロのタイヤがある)がニッケルハルパが入るサイズがあるのでそれを買って、ソフトケースごと楽器を入れて隙間をウレタンでつめる話を聞きました。また、空気の層が多いと温度変化がゆるやかなので、ほんの気持ち程度の効果ですが、プチプチのエアクッションでソフトケースを巻くなどします。貨物室預けの時は、Musical Instrument(楽器)、Fragile(壊れ物)など、シールを貼ります(自分でワードでつくってテープで貼る)。預ける時に楽器だというと、そういうシールをエアラインも貼ってくれますが、↑↑↑This side up↑↑↑(こちらが上)は、自分で作るしかないです。

3.職人さんにハードケースを作ってもらう。これは、木箱に手で持つハンドルがついただけ。ずっしり重く、コロコロのタイヤもないので運搬に不便ですが、体格も良く、車移動が一般的なスウェーデンでは意外に使っている人がいます。ケースが違うだけで、他は上記2と同じです。

4.貨物での扱いが丁寧でも、ケースの中で揺れたら壊れます。食器の梱包と同じで揺れると割れるので、上下左右に振っても微動だにしないよう固定します。

2018年の加筆情報

貨物室預けのつもりで職人さんに木箱を作ってもらい、木箱のサイズはフィンエアだったのでフィンエアの「機内持ち込み」、「貨物室預け」、どちらも最大サイズの規定を伝えておきました。中で揺れないようしっかり固定もして、木箱をさらに発泡スチロールの箱でぴったり覆い密封(チェックイン時はX線で中を見るので大丈夫)。そして、自分が飛行機に乗ってから窓の外をみると、最後に積む特別扱いの荷物を入れているところが見え間ました。自分の楽器が山積みの一番上にありグラグラして…。そうです、滑り落ちてひっくり返りました!到着後、ケースはつぶれてませんでした。中もしっかり固定していたので無事でした。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする