石匠風間ブログ!

読書、音楽、雑学

時事雑感

2015-02-28 | 雑記
◇川崎市中1殺害事件

今週はこの件であふれていた感。久々に心の痛むひどい事件だ。ネット上でも多く言及されていて様々な議論が頻出している。目立ったのは学校や親への批判、少年を守れなかったことに言葉を荒くする。

でもこの担任、被害者少年が登校しなくなった時点で30回も連絡するなど昨今ではむしろ熱心な教師ではないかと思う。いずれにしろマスコミの一部を切り取ったような限定された情報で断罪し批難を浴びせるのは早計に過ぎる。

先進国の中でも他殺率の非常に小さい国なだけに、こういう惨劇には強く抵抗を感じ心のモヤモヤ=ストレスが残るのだろう。結果ストレスをどこかにぶつける、どこかに吐き出すことで均衡を保とうとして誰かを批難するという図式か。

翻れば今まで他にも残酷で悲惨な事件が起こってきた。悲しいことだけど、一定割合でおかしな人は生まれてきて不合理な事件を起こす、人類として避けられない業なのかもしれない。

◇大塚家具お家騒動

上の件と合わせて頻繁に報道されてたこの件は悲惨な事件の穴埋めをするが如く一息つける話題だったのかも。所詮金持ちの内輪もめだしね。

父と娘の経営方針をめぐる諍いをメディアを使って大騒動にしたわけだが、国民はそれを面白がるばかりでしょう。

3月の総会で決着がつくそうだけど、大きな会社なのだから父部門(高級志向)と娘部門(割安部門)に分けて二本立てで経営すればいいだけじゃないのかね?社内で競い合って相乗効果も生まれそうだし。

仲良くしちゃったらニュースとしての価値はなくなるのだろうけど。


『邪魔』奥田英朗

2015-02-25 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
始まりは、小さな放火事件にすぎなかった。似たような人々が肩を寄せ合って暮らす都下の町。手に入れたささやかな幸福を守るためなら、どんなことだってやる―現実逃避の執念が暴走するクライム・ノベルの傑作、ここに誕生。 第4回2002年大藪春彦賞受賞



なんと言ったらいいか、絶句してしまうようなストーリーだった。
上下巻の大量の紙数を使って随分とまたハチャメチャな物語をつくるものだ。
解説に
「ある種爽快に道を間違えていく主婦と、やむを得ず壊れていく刑事の切ない物語」
とあった。ああ、まさにそのとおりだな。

とても暗く重い話なのに、どこかに爽快感がある不思議。
少年犯罪も企業不正も警察とヤクザの癒着も、どれもこれも厭世的気分になるけどこういう実態は多少の誇張はあれ、ありのままに描かれているのだろう。世の中腐りきってるなと、いまさら正義ぶってもむなしい。

そんな腐った世の中でも前を向くことはできるんだよ、という妙にポジティブな部分があって、ヘンな爽快感なのである。

ただ読んでる時はあまりの重さになかなか読み進められなかった。

奥田英朗作品は基本的に世の中の暗部を元にして構成されてるイメージが有る、そのアンダーグランドで藻掻く人々を、生暖かくじっと描写し、やがて訪れる最悪な状況にむしろ諦観が生まれ、それゆえなんとなく清々しいのだ。

結末の出鱈目な大騒ぎはちょっと悪乗りし過ぎじゃないかとも思ったけど、でもそれこそ奥田作品の真骨頂なのだろうな。

で、読み終わってから言えることだけど、ぼくは個人的に好きな物語です。読んでる最中は絶対言えないけどw


モトリー・クルー見聞録

2015-02-22 | 音楽
2/15にさいたまスーパーアリーナで開催されたモトリー・クルーのファイナルツアーを観てきました。
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モトリー・クルーというのは80年代から活躍している米のハードロックグループで、ぼくの高校時代を彩ってくれた個人的には大切なバンドです。

30数年のキャリアを誇る彼らもこれで解散を表明しており、普段この手のライブは行かないのですが、これは観とくかなあと重い腰を上げました。

曲とともに高校の頃を思い出して号泣してしまいました。封印されていた記憶が堰を切って流れだしたような感覚でこれは一種のタイムトラベル!
間違いなくぼくの青春ですからw

モトリー・クルー 002
オーディエンスは、独特の派手な服装しているものの、年齢層が高いw
きっと同年代の人達、約30年を同じ価値観を抱いて生きてきたのかな、とか、想像すると奇妙な連帯感が育まれるというものです。

以前書いたとおり、ぼくはライブ難聴の傾向がありあまりにでかい音を聴くと耳の奥が痛くなったり聞こえなくなったりするのでロックのライブは大抵誘われてもお断りしてました。

この日も耳栓を用意してライブに臨みました。

さて、実際5曲目くらいでまず高音が聞こえづらくなり明らかな不快感を持つようになります、早速耳栓を装着。音楽の輪郭しかわからないのですが耳への不快感は消えるので致し方無いといった所。

特にギターがやたらに大音量で、そんなとこもバブル初期の面影を引きずったバンドなんですがw音量で打ちのめすような演奏ってダメですよね。

まあそうは言っても高校生ヨシローを夢中にさせた永遠のギターヒーロー、全て受け入れましょう。

と、ポジティブに終わりたかったのだけどw
元祖ビジュアル系と言えるくらいにカッコ良かったボーカル、ヴィンス・ニール、人のこと言えないけど太ったなあ。。。
モトリーVo

これ、髭剃って普段着だとただのおばちゃんに見えるぞ多分w


『脳男』首藤瓜於

2015-02-19 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げた、この男は共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが…。そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた。全選考委員が絶賛した超絶の江戸川乱歩賞受賞作。



え?!なにこれ面白い・・・!

一昨年映画化されて生田斗真が主役やってたなというくらいの知識で、何気なく読んでみたら、予想外に惹きつけられたっす!

この期待してないのにおもろかった!というのが読書の醍醐味でしょう。

最初は難しい名前のキャラや地名ばかりで若干読みにくいのだけど、何しろ事件に関連して最新脳科学分野をきっちり描いているからそれだけで魅力的なのです。

まあ、そういうめんどくさい分野が好きじゃないとだめだけど。

あと、「脳男」=鈴木一郎の超人ぶりがイイ!感情を持たず天才的頭脳と身体能力って、まるでゴルゴ13のようだし。その気になれば国際A級スナイパーにだってなれるでしょう彼は。

主人公は広い意味での脳障害を持っているのだけど、それ故サヴァン症候群のような特異な能力を発揮し・・・あ、ネタバレかなw

平凡な人の話もいいけどたまには“超人”の話も読みたくなるのでちょうどよかった。新年早々傑作に出会っちゃったなあ(1/16読了)。

『脳男Ⅱ』も発売されてるようなのでこりゃあ買いだね。


歯石をとってプチ禁煙

2015-02-15 | 雑記
久しぶりに歯医者へ行きました。前歯が欠けちゃったのを治すためだけど、ついでにメンテナンスしてもらいました。っつっても歯石を取っただけですけど。

1年半ぶりに訪れた歯医者・・・未だに苦手です、沸々と恐怖心が顔をもたげ、待合室にいるだけでブルーになります。

大人になれば平気になると思ってたのに、これだけは子供の時と変わらないじゃないか?ホントに勘弁してほしいです。

本来、半年ごとに取ったほうが良い歯石を放置していたため、深い部分までドリル(のようなもの)をあてるのです。

これが・・・痛いです、半端なく痛いです。

いや、実は痛さより怖さなのだろうと、そんな冷静な分析なんかどーでもいい、痛みも怖さも似たようなもんだ、要は逃げ出したい!って感じです。

治療後、喫煙の歯への影響を教えてくれました。
曰く「科学的根拠はないものの、喫煙者は明らかに歯石のたまりが多い」
だそうです。

歯石がたくさん貯まると歯茎の深い部分までドリル(のようなもの)を突っ込まなきゃならず、神経への刺激が強くなり痛い思いをするのだとか。

「ちょっと禁煙して歯石の溜まり具合確かめてみては?」とアドバイスされました。

ハッとしました。

ぼくは以前1年間禁煙してたのに1年後周りが吸ってるから再び吸い始めた経歴があるのですが、心の奥底では誰かに止めてもらいたかったのかもしれない・・・それが医者であれば効果は抜群、というわけでして。

よし!と思いました。辞めるんじゃない、きっと帰ってくる!でも少し休んでみよう。痛いのやだから!と思い立ったのでした。

それから3日ほどやめました、その上で辞めるの辞めましたw
深フィルなどにいる比較的老人たちが元気に吸ってるのを見てるとなんだかバカバカしくなっちゃって。いや、やめたほうがいいとは思うのだけど、なんつーかいまいち踏ん切れないんだよなな。

歯科先生、もっと強く禁煙進めてくれたらよかったのにぃ・・・
と、逆恨みするのでした。なんか、典型的なクズ人間・・・w


『インシテミル』米澤穂信

2015-02-11 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。とある施設に閉じ込められた彼らは、実験の内容を知り驚愕する。それはより多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった―。いま注目の俊英が放つ新感覚ミステリー登場。



久しぶりに本格推理ものっぽい小説。
クローズドサークルで展開される駆け引きの妙、キャラがちぐはぐな感じなのはこういうジャンルの場合仕方ないかな。

古典推理小説を様々な形でオマージュしているのも「推理マニア」にはたまんないのだろうね。ぼくはそこまでマニアじゃないけど、それでも惹きつけられた。うん、初めて読んだけどこの人面白いかも。

トリックと言うほど驚愕のネタではないのだけど、状況やモノへのこだわりが推理モノ特有の感覚で描かれてて、そういうのが好きな人に受けの良い小説なのだと思う。

なんとなくマンガ『ライアーゲーム』を思い出した。話の長さも違うから比較するのも難しいけど『ライアーゲーム』のほうが数学トリック的アプローチでそれが緻密に組み立てられてて面白いか。
まあ殺人ゲームではないので土台から違うのだけど。

推理モノの世界では「人の死」がとても軽いw周りの人間が死んだ時狼狽えるよりも犯人は誰か?動機はなにか?凶器は?という普通ではありえない思考を第一に想起するって、ねえw

でも日頃重いモノばかり読んでいるので、あるいは現実世界も自然災害や国際紛争など暗く深い出来事ばかりなので、読書くらい軽~くなっててもいいのかもしれないっす。


寄生虫のこと

2015-02-08 | 科学
寄生獣
これは『寄生獣』去年映画化された名作マンガ、とても面白いです。
でも「事実は物語より奇なり」なのだなあと思えたのが実際の寄生虫たちの生態!

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ハリガネムシ

カマキリやバッタゴキブリなどに寄生する。もともと水生生物で、宿主を変えるために宿主の行動を操り川に飛び込ませたりする。



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トキソプラズマ

単細胞生物で、ヒトを含む幅広い恒温動物に寄生してトキソプラズマ症を引き起こす。通常は免疫系により抑え込まれるため大きな問題とはなりにくいが、免疫不全の状態では重篤あるいは致死的な状態となりうる。特に妊娠初期に初感染した場合、胎児が重篤な障害を負うことがある。



トキソプラズマに感染したネズミはネコのフェロモンを怖がらず、ネコに捕食されやすくなり、トキソプラズマのネコへの感染を助けているのだとか。

この、「行動を操る」ってのが『寄生獣』そっくり、だがそんな器用なことができる彼らはとても単純な生物で、何かしら行動理念があって宿主を操っているわけじゃない。ただ本能に従ってるだけで。

トキソプラズマについては人間に寄生した場合統合失調症になったり極端に注意力散漫になったりといった事例が報告されているという。妊婦に悪影響があるのは有名らしい。怖い・・・。

他にも様々な寄生生物がいるけれど、人間に寄生し多少操れるのならば・・・もしかして歴史の重要な場面に重要な役割を担っていたかもしれないじゃん!
絶対無くはないでしょ?

自由意志って何なのかなあと、考えずに入られませんよ。


『渡辺明の思考』渡辺明

2015-02-05 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
未来の将棋界、タイトル戦でのエピソード、羽生さんのこと、使える格言・使えない格言など、将棋に関することから趣味や日常生活まで、激しく覇権を争う勝負師が本音を明かす。



「渡辺明」というのは将棋の棋士です、とても強い人です。どれくらいかって言うと、羽生さんと五分の成績といえば分かりやすいか?
もちろん羽生さんよりだいぶ若いのでまだこれからの人なのだけど、30歳にしてすでに永世竜王位を獲得している(まだこの人だけ!)というのは尋常ではない。

以前から将棋の話題で羽生ファンとして渡辺明の悪口を言うブログではありますが、気まぐれに買ったこの本はめちゃくちゃおもしろかったのです。

事前に集めた質問をインタビュー形式で次々とぶつける、インタビュアーが日頃仲の良い知人なので腹を割った正直な答えを返してくれる。

ちょっと正直すぎて「いいのかこんなこと言って・・・」と心配になるくらい正直w
というか、羽生さんや谷川さん、森内さんなど、今までのトップ棋士ってとても礼儀正しくて羽目をはずすなんて素振りは見せない人達なので、なんでも実直に本音を吐露する渡辺明がとても新鮮に感じました。

まあ普段から一緒に遊んでる業界関係者をインタビュアーにしたことが功を奏したといえようか。

後輩に食事おごって財布が空になって、でもそれを悟られないように「次があるから」と別れておいて電車での帰路を歩いて帰ったエピソード、こういう人間味を示されると好感をもってしまうじゃないかw

羽生ファンにとって天敵中の天敵たる渡辺明二冠、こういう魅力あふれるキャラなのだとしたらもう悪口言えないっす。
未だにぬいぐるみと寝てたり虫が異常にキライだったり、将棋強くなきゃ変なオジサンですが。


ういんたコンサート終了

2015-02-02 | 音楽
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深谷シティフィルハーモニ管弦楽団は、2月1日(日)川本公民館にてコンサート開催し、盛況の中つつがなく全プログラムを演奏し終えました!ご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。


最後の曲、ハチャトゥリアン仮面舞踏会ワルツ。
見に来た娘(高3吹奏楽部)によるとこれが一番の出来だったと、お褒めの言葉頂きましたw

うまくいったかどうか自分でわからないけど、ノリノリでありながら気持ちが落ち着いて心地よい演奏でした。
といってもどれが自分の音だか区別つかないけど。

わかるのはこっち↓小編成だから逃げようがない、ああ、悲しいほど下手だ。


こうして恥をかくことで明日への糧としよう。

あれ?断りなしに勝手に動画アップして怒られるのかな?
まあいいや。過ぎたことだし。