石匠風間ブログ!

読書、音楽、雑学

 民主党 永田議員

2006-02-27 | 政治経済
国会を紛糾させた堀江送金メールを糾弾した永田議員。大いに世間を騒がせて、結局自分の間抜けというところに落ち着きそうだ。
慶応の志木高校から東大工学部に入り大蔵省入省後2年でカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に国費留学しMBAを取得。帰国後運輸省に出向しているエリート官僚だったそうな。

これまでも数度の懲罰動議を出されているという、こういう人を頭がいいといえるのかな?ま、それはともかく。

ネットでいろいろ見てみたら、今回の事件は不可解な点がたくさんある(そうだ)。まず、賄賂を銀行振り込みで行うなんぞ常識的にありえない(わいろの常識ってのも困りものだが)。それをメールで指示なんかしたら、捕まえてくださいといわんばかりだ。

つまり、機転の利く人ならすぐに見破れる非常に幼稚な情報であるらしい。これを国会で取り上げる永田も馬鹿なわけだが、それを許した党執行部はいかなる目算があったのか?前原代表が自信たっぷりに「楽しみにしてください」と言ったのはほかの何かをつかんでいたのじゃないか、けれど様々な事情で公にできなくなった、なんていう推理を読んだ。目立ちたがりの間抜け議員をうまく利用して尻切れに終わったということ。

うがった見方では、それまで国会の論点となりそうであったいわゆる4点セットから注目をそらすための自民党自身による策略?さすがにそれはないか。

けれど、巷では以前から武部幹事長とホリエモンとの関係性は言われていたそうだ。武部の次男というのが飲み屋のねーちゃんにホリエモンとのなにやらを自慢して回っていたとか。うん、火のないところに煙は立たないのかな。

またしても、ひとつすっきりしない事件が立ち上がり、そして早くも忘れ去られようとしている。


武田双雲

2006-02-20 | 雑記
フジ子・ヘミングのことを書こうと思っていたけど、リクエストがあったので変更。

先般深谷青年会議所の主催で武田早雲の講演会を開催した。
書道界の革命児、ぼくは知らなかったがB'zのプロモーションフィルムなどにも出ているらしいのでそれなりの知名度はあるらしい。

今回の『字を書くのではなく心を書く』と題された講演も型破りなもので楽しかった。
会場は丸テーブルで中央に山積みの半紙、席の前にはそれぞれ筆と文鎮、墨液と硯のようなもの。

一通りの退屈な式典が終わって登場したのは武田双雲先生、っつーか、単なる背の高いロン毛の若造^^;大丈夫かこれは!?と、知らない人は思ったに違いない。

まずはゲーム感覚で習字。「半紙に丸を書いてください、できるだけ真円に」次は「その中にどんどん丸を書き足して五十丸にしてください」というわけでJCの偉い人が集まった堅苦しい会場を見事和やかにする。続いて青という字を書いたりできるだけ下手糞にひらがなを書いたりと従来の書道と違って楽しい会になった。

ゲームの後ようやく講演タイムとなった。なんとまだ30歳!大卒後NTTに勤めたというからそれなりに優秀だろう。が、会社を辞めると不可思議な生き方をはじめる。まずはインターネットを駆使して持ち前の独特の書を売る。面白いように売れたという。そのままいけばホリエモンのような道に行ったかもしれないと本人も言う。

人生の転機は駅頭でのストリートミュージシャンとの出会いから。さほど音楽に傾倒していたわけでもないのに、そのサックスプレイヤーの音色に涙した、そして彼は「書で人を泣かせたい」と考えるようになった。それからはそのミュージシャンの横でストリート書道家を始めた。無論そんなものが注目を集めるわけもなくずいぶんとさびしい活動であった。

けれど、本物は埋もれたままでは終わらない、少しずつ「風変わりな書道家」として脚光を浴びていった。今ではB'zのほかにもユーミンはじめ様々なミュージシャン、にとどまらずあらゆるジャンルの人と親交を深め、面白い活動を展開している。ぼくは見たことないけど。

話の後半、面白いことを言っていた。成功者とそうでない人何が違うのか?努力はそうでない人だってしているだろう。ゴールへの具体的なイメージを心に描ける人が成功しているのではないか?という。つまり、たとえば100億の収入が欲しいと心底思える人=常にそのことを念頭におきながら生活している、そんなイメージ具現者が成功者なのではないかという。

100億の収入が欲しいと思う人はたくさんいるだろうが四六時中そのことだけを考えているのは至難の技だ。そのように考えている人は日常の何気ない行動がすべて目的達成という一本道のためだけに動作される。さらに、自分は100億の収入のある人間なのだと暗示をかけてそれに沿った言動を選ぶ。現実にはないので矛盾が生じる、生じる矛盾を解決するためにまた行動する。この連鎖が成功を生む、ってな感じかな。

ふ~ん、と、半分感心しながら半分疑って聴いていた。今改めて考えると、アリかもなあと思う。

最後に自分を表す漢字一字を書くのだが、武田双雲先生は「光」と書いた。
ぼくは自慢じゃないが200人近く居る会場の中で字の下手さは1,2位を争うと思っている、当然字の良し悪しはわからない。けれど先生のその「光」という字を見たときは心に響くものがあった。うまく口で説明できないけど、今まで見たことのない元気で個性的な「光」だった。これを見れただけでも来た価値があった。

ちょっとだけ、ほんのちょびっとだけ、書に関心を持った。習ってみたいなあと、小指の爪くらい思った。


ベスト・クラシック100

2006-02-18 | 音楽
今年はモーツァルト生誕250年、テレビでもよく特集が組まれている。そのなかで紹介されていたのがCD『モーツァルトベスト100』で、早速買いにいった。

ところが2件回っても置いてない!こういうところが文化度の低さなのかなと残念に感じたが、代わりのものがあった。それが『ベスト・クラシック100』。4枚組で1枚に25曲ずつ、3000円のお買い得さも手伝って即買い!

聴いてみて、まずはがっくり。『運命』も『惑星』も『アイネクライネ・ナハトムジーク』も途中でフェイドアウト。
そりゃそうだ。いっぱしのシンフォニーがきっちり入るはずもなくおいしいとこ取りのダイジェスト編集されている。1曲平均3分くらいかな。

ただ、さびしか知らない曲だと結構納得してしまう。問題はよく知っていてよく聴いてたやつで、例えば『トッカータとフーガ』がこれから複雑に展開していこうとするところでスパッと終わるとちょっと不満が残る。それと演奏者はよく知らない人ばかりでアシュケナージのショパンに慣れ親しんだ身にはいささか違和感が残る。これはいわゆる「安物買いの銭失い」だったかなあと思った。

けれど、4枚のCDを聴いているうちにこれはこれでよいのかも、と思い直した。ぼくが小学生のころ大好きだったハチャトウリャン『剣の舞』はきれいに全部入っている、『G線上のアリア』も問題ない、元々短い曲は支障がないということ。それに、「ああ、この曲これだったんだ!」みたいな埋もれた記憶呼び覚まし曲が盛りだくさんで、3000円なら十分元の取れるCDだ。

ちなみに今日は4枚目に収録されている『カルメン前奏曲』を聴いて米国ドラマ『がんばれ!ベアーズ』を思い出した。


量子テレポーテーション

2006-02-15 | 科学
昨日NHKでやっていた。
SFじゃない、現実の量子力学の成果である。

なにしろ日本人の古澤さんとかいう人がその研究の最先端を走っているらしい、うれしい限りだ。

それにしても、ものすごく魅力のあるネーミング「量子テレポーテーション」の内容だが、幾つかのサイトで勉強してみたが、正直言ってさっぱりわからない。我々庶民の抱くイメージは『スタートレック』でおなじみ、遠く離れた場所へ一瞬にして移動できるってやつ。
従来理論上の仮説は立てられたけど、現実には不可能であるとされていたことが、量子論の展開によって夢でもなくなってきたのだ。

量子のテレポート自体は実験でしょっちゅう行われているらしい。これだけ聞くとわくわくしてくる。もしかして、我々が生きている間にスタートレック状態が見られるのか?!

ところが、そんな安易にはススマなそうだ。まず、生物のテレポートは無理らしい。
で、いま進んでいるのは主に「量子コンピュータ」と「量子暗号」。

量子コンピュータはいわば電気で伝えている情報を素粒子のテレポートで伝えることで飛躍的に処理能力アップさせる、とのこと。
まあ、仕組みなど皆目わからないけど、「絶対不可能」といわれたことをどんどん可能にする人類ってすごいね。

ちなみにマイケル・クライトンの小説『タイムライン』では量子コンピュータの副産物として人間のテレポーテーションが可能になりそれを実験するうちにタイムトラベルができちゃった、っていう話だったな。うる覚えだけど、確かすごく説得力のある理論説明があった。

今回のニュースを踏まえると夢幻と笑えない。このまま物理学が進んでいくととんでもない世界になりそうだ。


羽生善治『決断力』

2006-02-09 | 将棋
ビジネス書のコーナーにあったこの本、こんな安易な題の本など普通ならまったく興味ないし、ビジネス書もほとんど読んだことはない。羽生善治の名前に惹かれて衝動買いしてしまった。まあ、結論から言うとどうってことはないのだが。

ただ、興味深い箇所はたくさんあった。

よくプロの棋士が数百手先まで読めるといううわさ、あれはうそらしい。素人やパソコンを相手にするなど条件によっては読めるだろうが、プロ同士の対局では10手先もわからないというのが3冠A級棋士である羽生による答え。

じゃあマンガ『月下の棋士』は嘘っぱちだったのかと思ったら、数十年前ならそうでもなかったらしい。元々将棋は家元制で、名人のわざとはすなわち決まった定跡を間違いなく指すことであった。奇手妙手なんぞ邪道、であったそうだ。確かに定跡どおりなら道は一本、記憶力さえしっかりしていれば100手先まで見通せる(プロなら)。

ちなみに知らない人のために、定跡というのはこう指したらこう指すみたいな模範棋譜で、様々な戦法に様々な定跡が出来上がっておりたくさんの関連書籍が出ている。ぼくも4間飛車関連の本を一所懸命読んでいた時期もあった。

羽生は特に定跡を重んじずにプロになった。というか、定跡から外れることでまだ研究されてない未開の地で戦ってきた。今では多くの棋士が同じように定跡以外を指している。こう進むのが当然と思われる裏をかくのが現代将棋だという。

現代の将棋の形が出来上がったのが室町時代というから古今東西に膨大な数の対局が行われてきているが、それでも定跡化されているのは指し方全体から見れば6~7%だという。つまり、90%以上の未開の領分を持ったゲームなわけだ。

そりゃそうだ。1手指すのに選択肢は80通りくらいあるという、それをねずみ算的にかけていけばこれは天文学的数字にならざるを得ない。
つまり、ものすごい数の選択肢の中から限られた時間内で最良の1手を選ぶのがプロの技ということになる。
この最良の1手選び、相当の頭脳がないとできないだろう。ところが羽生は長考の末の1手より直感的に指した手のほうがよいことが多かったと言う。
ざっと見てこの駒がここに来るほうがきれいそうだ、なんて芸術家みたいな指し方をするらしい。

無論思考法として「こう指したら次に相手はこう指すのが一番効率がよい」とか「ここにこれを動かせばあとでこういう効果が生じる」とか、効率計算をする。その際数十通りのルートの中から最良を選ぶのだが、そうはいってもいちいち一つ一つのルートを検証していては何時間あっても足りない。

なので、プロも実は我々素人と同じく(正確には同じじゃないが)インスピレーションを大事にしたりするそうだ。

プロ棋士ってなんだかサイボーグみたいなイメージがあったけど、この本読んで少し親近感が沸いた、そして無性に将棋したくなった。

たいした本じゃないと言っておきながら、思いっきりインスパイアされている^^;


ときたま漫画なども読む

2006-02-05 | 読書
昨日オヤビンに「掲示板で『太陽の黙示録』に触れたのに何で突っ込まないんだ?突っ込みどころはあそこだろーが」と叱責されたので、いま探してみたんだけどどこにあるかわからなくなっちゃった^^;

『太陽の黙示録』は『沈黙の艦隊』などのかわぐちかいじの漫画。すごいよ、間違いなく子供だましじゃないから。

あらすじはうる覚えだけど、確か未曾有の大地震が日本に起こって、国家機能が停止したため米国と中国が日本を南北に駐軍の上分割統治してって感じだったかな。そういう設定で政治家たちの駆け引きの面と一般市民たちのサバイバルの面を描いていたってとこか。

以前4巻くらいまで読んで「これはただのフィクションとは言い切れない国際状況的現実味があるなあ」と漠然とした恐怖を覚えた。
いまの日本の状況=中国と米国に気を使いながら恐る恐る活動しているところなんか、このマンガを軽んじられないんじゃないかな

その後連載は続いて10数巻になってると思うけど、読んでいない。かわぐちかいじのって『沈黙の艦隊』もそうなんだけど、途中でだれるんだよね、どれもこれも舞台設定は最高なのに。そういえば『20世紀少年』もそうだ。やっぱり人類滅亡系のストーリーで劇的な展開をしていくのだけど、途中でうんざりした。いや話は最高に面白いんだけど。

考えてみると途中で飽きたマンガは結構ある。その点小説はつまらなくても大概読みきれるね、例外は山岡宗八『徳川家康』かな。
上戸彩の主演映画で話題になった『あずみ』もその範疇。あれはいやな気分になってしまった。殺しても殺してもきりがないんだもん。

異常に長い漫画として『ドカベン』もあるけど、単なる野球マンガなのになぜか読破していたなあ。もっともこどもの時だから条件が違うか。
でも『島耕作』のシリーズも長いけど飽きないね、あと『静かなるドン』もワンパターンながら面白い。スポーツでは『はじめの一歩』も飽きない
個人趣味の範疇だけど『月下の棋士』も面白い。将棋指しの話だけど。
1話完結型のマンガはいいね。例えば『ゴルゴ13』、『ブラックジャック』、『ギャラリーフェイク』等等いろいろ傑作があるね。

けれど、極めて個人的に結論付けさせてもらえば、最高傑作はやはり『子連れ狼』!!数年前にマンガ喫茶でボロボロ泣かされた!

『太陽の黙示録』を書くつもりが思い切り脱線した。


再考ロッキード事件

2006-02-01 | 社会・出来事
ロッキード事件は、アメリカの航空会社ロッキード社が全日空に自社の製造したトライスター機を売り込む際、多額の工作資金を日本の政界や闇ルートに使ったとされる事件だ。1976年にアメリカで表面化し、1995年に裁判が終わった。

主役はご存知田中角栄、丸紅のルートを通じて5億円を受領したという疑いで東京地検に逮捕された。一審では懲役4年、追徴金5億円の有罪、二審は控訴棄却、即刻最高裁上告。二審の係争中に脳梗塞で倒れ、最高裁上告審の係争中に逝去した。長い時間をかけて裁判の結論は控訴棄却となった。

当時はマスコミが金権政治の権化のように角栄を報道し、世論もそう認知した。かくして田中角栄は世紀の大悪人として歴史に名を残すこととなった。

が、しかし、このロッキード事件には疑問点がかなりあるらしい。受領したとされる5億円がどこにもない、口座に記録がなく大きな買い物をした形跡もない。物的証拠がないのでロッキード社のコーチャン社長の尋問内容が証拠とされた。しかしこの尋問アメリカの裁判所の行ったものでこれに対する反対尋問(角栄の)がないというのは極めて不自然である。


さらにこの件については、日本の裁判所が外国の裁判所に嘱託尋問すること自体がどういう法律に基づいたものなのかがはっきりしない。もし、日本の裁判所の依頼により北朝鮮の裁判所で聴取された北朝鮮人の証人の証言をもとに日本の被告人が裁かれたらどう思うだろうか。とても主権国家のやる裁判とは言えない不当な裁判だ。

と、まあここまで某コラムからの引用(盗用というのかな)だが、要するに田中角栄は冤罪であった可能性がある、ということ。
なんか、底冷えするようなゾ~~ッとする恐怖を感じた。一国の元首がでっちあげで悪党にされたのなら、こんな怖いことはない。
よく中国と平和条約を結んだことに対するアメリカ側の報復なんて話は前々から聞いていたが、裁判自体の不備については初耳だ、何で長い間語られなかったのか?

先般のホリエモンの件でも大活躍の地検特捜部だが、ロッキード事件のときと違って世間もメディア鵜呑みではなく、ネットなどで見る限り地検に疑問を持つ人が増えているようだ。我々はいまこそ真実を見据えなくてはならない。