昨日は北朝鮮拉致家族帰国の話題でテレビは一色だったわけだが、報道側はいささか過熱しすぎな感もあったような気もした。
北朝鮮への経済支援に絡んで前々から不思議だったことをネットで調べてみた。それは中国へのODA=政府開発援助のこと。今や毎年
二桁成長を遂げる中国経済に援助が必要なのか?中国はさらに他の国にODAを実施しているというのだから援助する余裕があるなら援助されるなよ!と言いたくなる。
いろいろある中からODAを説明し様々議論のある対中ODAをより客観的にとらえていると思われる文章を以下に抜粋して掲載する。
円借款とは、日本政府が「政府開発援助」(ODA)の一環として、途上国に円資金を長期低利で貸し付ける有償資金協力。中国はインドネシア、インドとともに円借款供与の主要対象国となっている。これまで対中円借款の大半は港湾や鉄道などのインフラ整備、石炭、石油開発などに使われてきた。
対中円借款は、1979年12月に中国の改革開放政策を支援するために始まった。2002年までで貸付累計は約3兆円。償還は90年度から開始されている。当初、円借款は中国の5カ年計画に合わせて複数年度分をまとめめて供与する「一括供与方式」(ラウンド方式)で実施された。第1次(79年度-84年度)は、商品借款を含めて7案件、総額3309億円。第2次(84年度-89年度)は、16案件、総額4700億円。第3次(90年度-95年度)は、42案件、総額8100億円を供与。
第4次(96年度-2000年度)では、これまでの一括供与方式から最初の3年間についての内容を決め、残りの2年については改めて協議する方式がとられた。前半3年分として40案件、5800億円、後半2年については23案件、3900億円が供与された。
第4次の終了に合わせ、「より柔軟に政策ニーズを反映させるべき」との考えから、2001年度からは、年度ごとに案件を採択する「単年度方式」に移行することとなった。2001年度分は15案件、総額1613億円。
こうした対中ODA見直しの議論を踏まえ、2001年10月、「対中国経済協力計画」を公表。従来の経済インフラから、環境や生態系の保全、内陸部の民生向上や社会開発、人材育成などを重視する方針を打ち出した。円借款は、これまでの中国の要請に応じる形から日本の主張を重視したものに変わりつつある。そして、2003年8月には1992年以来となる「ODA大綱」の見直しが閣議決定され、「国益の重視」が盛り込まれた。
また、長期不況による日本の財政難もあって大幅に減額される傾向にある。2001年度の対中円借款は前年度比24.7%減と過去最大の減額となった。つづく02年度も24.9%減の1212億円となった。理由としては中国経済の高度成長、日本国内の対中援助削減要求の高まりなどを挙げた。
じっさい、自民党などからは、「中国は日本の援助に感謝しているのか、中国の国民は日本の援助を知っているのか」「軍事増強を行っている国に援助するべきでない」「中国も多額の援助を行っている、援助国に援助するのはおかしい」などという不満があがっている。有人宇宙飛行の実現によって、円借款の削減・廃止の意見は勢いを増すだろう。ただ、円借款は日本の対中外交の大きな武器であり、外務省は継続を主張している。
一方、「日本の経済協力による中国の発展は日中双方の利益につながっている」というのが中国の主張。また、72年の日中国交正常化に際し対日賠償請求を放棄しており、円借款は「暗黙の賠償」との思いもある。日本は援助カードを対中外交の武器とするのに対して、中国は歴史カードで切り返すという構図が一貫して続いている。
2004年3月末までに決める03年度分は、前年度比約20%減の967億円となり、89年度以来の1000億円割れとなった。これによって、対国別の円借款額も約1200億円のインドがトップになる見込みで、99年度からトップを続けていた中国はインドネシアに次いで第3位となる見込み。
年々増えている中国の元利償還額(返済額)は、03年度には1054億円となる見込みで、返済額が新規供与額を初めて上回ることになる。
できるだけ短くしたかったんだけど要所を残すとこんな長くなってしまった!面倒な人は読まなくてもよいです、まあ要約するといままで4兆近いお金を長期で貸していて償還も始まっている、やっぱり中国に貸すこと自体が問題視されていて年々減額されている、
無くならないのは戦争責任という歴史的背景があると。
ぼくが考えるようなことはすでに政治家や識者は考えて主張してるんだね。まあそれでも改善のスピードは決して速くは無い、そんなところかな。
国際外交ともなるときっとぼくらの想像を超えた文化や歴史や諸々のパワーバランスを加味した判断があるのだろう。でもお金貸してんのに威張られてるのはどう考えてもしゃくにさわるね。なんか文句言ってきたときに「じゃあ金出さないよ!」とか言えないのかな?
少なくても
ひとんちの教科書にけち付けるのはやめろ!と、言えるものなら言ってみたい。