石匠風間ブログ!

読書、音楽、雑学

驚愕!?日本の教育レベル

2003-11-29 | 教育
先日読んだ本のことを少し話そう。立花隆著「21世紀 未知への挑戦」といって現在のバイオ技術やコンピュータ理論がどこまで行っているのかを詳細に書き綴っている。内容は結構専門的で言葉も難しいのでここでは書かないが、特筆すべきは現在の科学がぼくたちが考えているよりもずっと先へ進んでいることだ。

遺伝子情報を解読したことで病気の原因となる因子を特定でき生まれる前に取り除くことなどもう技術的には可能な範疇だ、そんなどころじゃない!遺伝子操作で天才ベビーを作ることも、自分の好みの目や紙の色にできたり、体の中の損なった部分を再生する技術、中年期以降は減る一方だと考えられていた脳細胞(ニューロン)を増やす技術など、ぼくたちの認知している科学より全然進んでいるのだ。

もちろん人道上の問題から現実にその技術を用いるにはまだまだ時間がかかる、ただ理論上はすごいことになっている。

そして、立花隆が書くのは何も最先端テクノロジーにとどまらない、それがいかに世の中に大衆に伝わっていないか、つまり日本の教育レベルの危機的な沈下をして文部省を批判している。

なんでもここ20数年くらいのあいだに劇的なほど授業時間が減った。それと高校でもう選択科目制をとることによって一流大学の人間でも理数は中3なみだったりしているらしい!一流国立大学と呼ばれる学校で√49がわからない生徒率2割を超えるというから驚きだ。その一方で米国の大学ではバイオ科学や数学などを必須科目にしている、今科学技術立国と呼ばれたわが国の威信は微塵も無いそうだ。

すべては文部省の「ゆとり教育」から始まったそうで、このままだと世界で一番遅れた国になるそうだ。
先端科学を知っていてなんになる?という意見もあるが、とんでもない、現在国際情勢はどれだけ早く正確にバイオ技術や物理理論をつかみ理解するかにかかっている。一般大衆のレベルが低くなっても国家に与える損害はさほどではない、問題は国家I種試験合格者、つまり今後日本の行き先を左右するべき立場に立つ若者たちが無知であると大変な損害になる。

H2Aロケット失敗の記事が折りよく今日の新聞に載っていたが、もしかしたら教育レベルの低下が遠因となってはいないか心配である。


『カルト 39?』

2003-11-16 | 読書
先週の話だけど、永井泰宇著『カルト 39?』を読んだ。精神科医がカルト集団の暗部を探っていくみたいな内容で、とても面白くてぼくとしては異例なことに1日で読み終わってしまった。ただ面白いとはいえ2度は読まないだろうなと思ったのも事実で、もともと後輩の本を勝手に借りて読んでたのですぐ返した。

ところが、この1週間あの本のことが頭から離れない!時間が経つにつれだんだんその不気味さに戦慄を覚えてきたのだ。物語の舞台はカルト的自営農業団体(宗教ではない)のなかで、人間が簡単に洗脳されていく手法を詳細に説明してくれる。自営農業団体といえば深谷の近隣にもあったような・・・

その団体では無農薬野菜を栽培し販売することで成り立っていると言うのが表向きで、その会に入会するときに入会者の全財産を貰い受けて豊な資金力を持っている。会員の子供はみな難民のようにやせ細り異臭を漂わせている。さらに体には無数の体罰の痕が見られる。

入会してハマっている妻や子供をやめさせようと説得すると「7泊8日の体験セミナーを受けて、そうすれば私の気持ちがわかるから」とその1点張り。じゃあそのセミナーを受けていんちきを暴いてやろうと意気込んで乗り込むところっと洗脳されてしまう。

大槻ケンジにもカルト宗教を扱った小説があったが、これはフィクションだろうという読み方が出来たから怖くなかった。今回のこの本は精神医学的脳医学的見地から極めて論理的に書かれているため「人間ってこうも簡単に壊れてしまうのか!」という恐怖に支配される。

何しろ人間の精神を破壊するのなんてとても簡単なのだ。最初に時計携帯など時間のわかるものを没収する、時間がわからないと落ち着けなくなる傾向が現代人にはあるらしい。すると唯一時間を知っている監督者に依頼心が芽生える。その上で睡眠時間を徐々に削っていき肉体労働をさせる。セミナー本体は主に無意味な質問ばかりをぶつけ精神状態を不安定にさせる。監督者も怖そうなヒトと優しそうな女性とを用意してある。

無意味な質問を長い時間繰り返し問われることで肉体的暴力と同様にここから逃げ出したいという心理が精神的不安定を起こし「離人症」という症状を発症する。離人症は精神分裂症の一種で苦痛回避の防衛本能から精神を分離させて別人格を作り上げる症状。

また、精神不安に加え睡眠時間の不足によって脳内麻薬=ドーパミンが大量分泌しやすくなる。大量の脳内麻薬が不可思議な幻覚を生み出すことは科学的に証明されている。特にカルト集団において、「体が浮き上がった」「雷が自分を貫いた」「周りが光り輝いて見えた」「幽体離脱が起こった」など、似たような症状が多く、これらはドーパミン分泌における症例として知られているそうだ。つまりこういう幻覚を神秘体験としてとらえたヒトはコロッと行きやすいらしい。

物語ではオウム真理教ではとか統一教会ではなど、現実に即した具体例を挙げているためフィクション臭さが無くますます怖くなってくる。

ところで、昔から不思議なんだけど幸福の科学の主催者の出す本が必ずベストセラー10位以内に入るのはなぜ?


今日の出来事

2003-11-14 | 雑記
今日もお墓で仕事をしていた、今は妻沼に来ている。そしたらお寺には場違いな夜のお仕事系の女性3人がお寺の境内を歩いている。ロングブーツで石畳をカポッカポ言いながら派手ないでたちで歩いている姿はなんとも場違い。

そのうちぼくのところによってきて「ここのお寺縁結びの神様って聞いたんですけど、そうなんですか?」とたずねてきた。ぼくは聞いたこと無かったから率直にそう言った。「大体縁結びって神社じゃないかな?もしかしたらここの住職知ってるかもしれないから聞いてみれば」と矛先を変えて仕事に戻った。

後になってもっと丁寧に対応してあげればよかったかなとも思ったが、何せド派手な衣装とヤンキーみたいな車にちょっと生理的嫌悪感を感じてしまった。まあそれはいいんだけど、「ここは有名な縁結びの神様」みたいな売りの神社があるが、そんなところにわざわざ行かなくたって自分の家のお墓を拝むほうがよっぽどご利益があるんじゃないかと思う。

だって有名な神社ならそれこそ何千人ものヒトがお願いに来るわけだ、神様だってさばききれないだろう。そこへいくと自分の先祖なら自分の子孫のお願いだけ聞いてればいいんだからね。能率が全然違う。
何よりも親が子を思う気持ちというのは特別なものだ。孫に対してだって同様に強い情があるんだから、死んでからもその思念だけ残っていたっていいじゃないか。そしてご先祖を祭るお墓に強い気持ちをぶつければもしかしたら何らかの効果が生まれるんじゃないか。

ぼくは幽霊とか神様とか信じないjけど、ご先祖はきっとぼくを守っているとそういうふうに思い込むようにしている。ご先祖はあるときはぼくを守りあるときはぼくに苦難を与え成長を促すのだ。子供にもそう言って聞かせている。

だから、お墓を大切にしなくてはならない、というのが今回の結論でした。


特命リサーチ

2003-11-10 | 科学
日曜日の日テレ夜8時からやっている『特命リサーチ200X』で取り上げたネタで「想像するだけでやせられる?」というテーマがあった。

アメリカ・オハイオ州のクリーブランド・クリニック財団によれば、ジムに通えば筋肉の強度は3割アップするが、「筋トレする自分を想像するだけでも約13%増強される」、という実験結果が出たという。 運動をイメージするだけで筋肉が増強されるのであれば、それにともなって脂肪を消費する基礎代謝が上昇し、通常の生活をしていても増強した筋肉によって脂肪がより燃焼され、ダイエットにつながると考えられるのだ。

なんかうそ臭い話だなと思いつつも興味深く見た。まず、筋肉が増えるメカニズムだが、「筋トレなどの運動をすると、一時的に筋繊維が破壊され、その筋繊維を修復するために、脳下垂体から成長ホルモンが分泌される。そして再び筋肉が同じようなダメージを受けても耐えられるように、以前より太い筋繊維に修復され、筋肉が増強されるのだ。 」そうです。
そして「そして、筋肉を使っているイメージをした後、実際に筋力トレーニングを行えば、通常よりも多く成長ホルモンが分泌され、その結果、筋肉がより太くなることが考えられる」らしい。

じゃあ寝たままダイエットできるのかというと、やっぱりそんなうまい話はないのだ、筋力アップというのは「これまで上手く使うことが出来なかった筋肉を効率よく使用することが可能になった。」こと。つまり、筋肉を使っていることをイメージするだけでは筋肉は太くならない。結局、このテーマの答えは「筋トレを想像するだけでは痩せられない」ということ。なあ~んだ。とはいえ効果的なダイエットにつながる方法を示唆するものではあるらしく今後も調査するそうです。

この番組は毎回不可思議な話題をことごとく科学で論破して「現実ってーのはこんなにつまらないものなんだよ」と夢想家を打ちのめしてくれるから好きだ。


☆星に願いを☆

2003-11-04 | 雑記
昨日娘を二人連れて熊谷のプラネタリウムに行ってきた。
こんな近くにプラネタリウムがあることを知らなかった。行ってみるととてもローカルで客の少ないぼく好みの施設だった。

プラネタリウムは子供のとき以来だが、子供のときとコンテンツがほとんど変わってない!まずは熊谷の概観を見せだんだん日が暮れていく様子になる。そして一番星、月と町の光が無ければどれほど星が見えるかを見せる。内容は変わっていないが、それを受け止めるぼくのほうが変わったようだ、なんかとてもきれいだった。子供のときはそれほど感じなかったが、解説などいらないし星座の絵も写さなくていいからひたすら満天の星空を見せて欲しかった。この星の光が何光年も離れた彼方からやってくるのだ。

太古、ヒトは皆この夜空を毎晩見ていたとなるとたとえテレビや夜店が無くてもそれはそれで悪くなさそうな世界だ。そんなこと言ってテレビ無しの生活に今更耐えられないくせにね。

ちなみに4歳の娘は10分で飽きて帰りたがっていた。