石匠風間ブログ!

読書、音楽、雑学

『海の底』有川浩

2015-01-30 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧噪は悲鳴に変わっていた。巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し、次々に人を「食べている!」自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるが、彼らはなぜか「歪んでいた」。一方、警察と自衛隊、米軍の駆け引きの中、機動隊は凄絶な戦いを強いられていく―ジャンルの垣根を飛び越えたスーパーエンタテインメント。



今や押しも押されぬベストセラー作家・有川浩もこういうマンガっぽい話も書くのかぁ~。

相変わらずの自衛隊マニアっぷりは歓迎だけど、同じく相変わらずの恋愛モードはこんなところまで持ち込まないで欲しいwせっかくのSFスペクタクルがぼやけて薄まってしまうじゃないか。

細かいところに異様にこだわるのも女流作家、というか女性的な特性か。
いつまでその描写続くの?的な場面が所々あって、辟易する。

といっても全体には一気読みさせられる小説作品としての魅力には事欠かないのも事実で、そりゃあ売れるでしょうよ。

売れるだろうけど、、、ん~、、、これはちょっと荒唐無稽すぎるかなあ。
日頃ハードSFを読んでいるとこう半端な科学には物足りなさを感じるしSFスペクタルにしてはヒューマンドラマに比重が乗ってるし。
つまり「どっちつかず」感が強いのだろう。

『阪急電車』のような地味だけどシックでほっこりした舞台のほうが著者に向いてるんじゃ?


も一回宣伝!

2015-01-27 | 音楽
深谷シティフィルハーモニー管弦楽団は今度の日曜日2/1は川本公民館で「ウインターコンサート」開催します。
午後1:30会場、2:00開演でたぶん4時過ぎ位までです。入場無料です。
深フィル002

まあ定演と違い、お金もかかってないのであまり派手に宣伝せず例年ひっそりとやるのですけどw
故に無理に「来てね!」とは言いませんよ、たまたま暇だったという人でオーケストラに多少でも興味あったら是非足をお運びくださいね。

ただ。やはり定演と違い内容的には映画音楽とかポップスとか、そういう柔らかめの演目なので聴きやすくはあると思います。

そしてある意味「深谷フィル」の真実の姿かもw
それはつまり、定期演奏会だとエキストラさん(助っ人奏者)が多数入ってますのでしかも少数ですがプロトラ(プロの奏者)もいて、いわば厚化粧状態!八代亜紀ばりの。

今回のは「素顔のままで勝負」、みたいなところがありますので&小編成でやる曲も多いので、真の実力はわかると思います。できればあまり音楽慣れしてない人(こどもとかw)が多いといいなあ、とか正直思ってしまう。

あと、文化会館みたいにステージになってない、でかい会議室を利用するので同じ目の高さで同じ音色を楽しめるってこともあるかな。

そんな気軽なコンサートなのでお暇ならどーぞ!

あ、ちなみにぼくはチェロですが、先に言っときます明らかに下手ですw


大相撲

2015-01-23 | テレビ・映画・芸能
幕内_西_土俵入り
いつの頃からか、大相撲中継は楽しみになってましたね。

子供の頃、父母が見ているのを「何が面白いのか?」と理解できなかった自分が、歳を重ねて結局親の好きだったものに傾倒するのって不思議です。

こないだ娘に
「ほぼ全裸でデブでちょんまげの押し合いの何が魅力かわからん」
と、全否定されたw、歴史は繰り返すのですなあ。

そんなぼくも言うほど詳しくはない、いわゆる“にわかファン”の域を出ないのだけど、それでもいつも千秋楽を迎えてこれで再来月まで見納めかと思うと寂しかったり遠藤や逸ノ城など新鋭の活躍を嬉しく思ったりして。

基本デブっていうのがね、いいじゃないっすか!
普段身の回りだと笑いのネタにされちゃうようなことですよ、デブって。
相撲の世界はそれが当然のこととされる・・・
むしろデブが推奨されている、デブこそが正義。そんな世界はなかなか無いですよね。

外仕事から帰ってきて事務所で雑務など他のことしながら見る程度なんだけど、これくらいのスタンスがいいと思うわけです。

特に、立ち会い!あの緊張感の中で「どん!」ってぶつかる瞬間がたまらなくいい・・・!なのでぶつからずに身をかわすような相撲は興ざめ。

ちなみに現在の贔屓力士は
豊ノ島、高安、勢、遠藤などです。わりと小さな力士が好きなんだけど、最近は大小でなくズバリ「見た目」ですね。別に「いい男」ではなく個性的なルックスかな。千代鳳もブサイクでイイね!

そして横綱大関になりそうな力士より関脇止まりくらいなほうが不思議と魅力的。場所ごとに地位が上がったり下がったり、趣が在るじゃないですか。

今や3横綱すべてモンゴル人、幕内力士も多国籍に彩られてきましたが、ぼくはそれほど日本人横綱にはこだわらないし、やがて人種の坩堝になってしまってもそれはそれで楽しめると。

少なくてもぼくの存命中は大相撲中継続いてほしいなあ。


『虚ろな十字架』東野圭吾

2015-01-20 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
別れた妻が殺された。もし、あのとき離婚していなければ、私はまた遺族になるところだった。東野圭吾にしか書けない圧倒的な密度と、深い思索に裏付けられた予想もつかない展開。私たちはまた、答えの出ない問いに立ち尽くす。


すごい勢いで著作を頻発し続ける東野圭吾、それがほとんどハズレ無しってのがまたすごい。ベストセラー作家の王道をひた走る。

しかし今回は重かった、軽い作風のものに混じって時々この手の重厚感のあるミステリを書いているが、その「重厚もの」にはだいたい共通したテーマが在るように思える。

「罪と罰」っていう感じかな。
犯罪を犯す者とその被害者遺族、それらへのスポットを強く当て少年法を含めた現行刑法の矛盾、死刑の是非などを事細かく物語に織り込んで、読むたびにじっくりと考える機会になってる。

そのテーマを重んじるため結果として推理要素はさほどのものじゃないんだけど、そこも逆に「東野風味」になってるか。あまり本格推理ものに適したテーマじゃないしね。

あえて苦言を呈せば、いささかパターン化したストーリーと感じる所かな。後半になるとだいたい材料が出揃って「ああこんな感じで大団円か」と予想する通りに終結するという、だからって読者に突きつけた濃厚なテーマは微塵も薄まらないのでこれでいいのでしょう。

文章が簡易で読みやすいため厚そうでもすぐ読み終わるってのもベストセラーの秘訣かな。

色々言ったけど、普通におもしろいですよ。


千羽鶴を作成

2015-01-16 | 雑記
千羽鶴
年末年始はひたすら鶴を折ってました。
娘がまだ進路の決まってない友達(つまりまっとうに受験する)にあげるのだと始めたことで、なんだかんだ家族中で手伝い始めて。

最初は2~3羽折ったら飽きてたのだけど、要領が備わると面白くなっちゃって、もとよりこうしたちまちました作業が好きなのでw正月は取り憑かれたように折りまくってました。
千羽鶴完成

初めて千羽鶴に関わったのだけど、面白いです。あ、もちろんぼくの特性として非常に向いていたのだと思います、人によっては受け付けないでしょう。

よく外国に行くと折り鶴が重宝されるなんて話を聞きます、ただの紙切れが手作業だけで繊細な造形物に生まれ変わるのは初見ならファンタジックでしょう。

実際、翻ってよく観察すると、これは素直に素晴らしい技術だなと思わずにいられません。考えた人すごいよなあ。

そんで、暇な時鶴を折るのが癖になっちゃってwいらないカレンダーを切り取って折ってみたものです。色が疎らだと綺麗でしょ。これを千羽鶴にまとめたら汚いのかな?いやマーブルっぽいカオスな摩訶不思議な一品になるのじゃないか?
千羽鶴2 002


『フォルトゥナの瞳』百田尚樹

2015-01-13 | 読書

内容紹介
その若者には、見たくないものが視えた。他人の「死」が。「運命」が――。幼い頃に両親と妹を亡くした木山慎一郎には、友人も恋人もいない。一日中働き夜寝るだけの日々。夢も自信も持てない孤独な人生だった。その日までは――。ミリオンセラーを連発する著者が、満を持して選んだテーマは「愛」と「死」と「選択」を巡る、人間の「運命」の物語。大切な人の「死」が見えたとき、あなたなら、どうしますか?



これも一日で読み終わる本、それは途中でページを捲る手が止められないから。『永遠の0』や『海賊とよばれた男』のように派手に泣かされるのかなという期待は、サラッとかわされるのだけど。

読後の感想は、これがまた微妙なのだなあw
事実「駄作」と断定するレビューも多い。ただそれでも興味深い題材であり読後様々に考えさせられることは間違いない。

まあSFのくせに科学的根拠には踏み込まず謎を謎のまま放置するタイプの作品なので、そりゃ考えないほうが難しい。結末はちょっと。。。

『永遠の0』にも共通する「自己犠牲」という重いテーマがのしかかってくるような。傑作か駄作かなんてどうでもよくて、ぼく好みの作風ではあるのでそんだけで十分か。

きっと「僕だったら…」「私だったら…」と多くの読者が想像したのだろう、想像せずにいられない。
ちなみにぼくの場合は、とても利己的で冷徹な判断をする気がしますw
実際そうなってみなくてはわからないけど。

ちなみに昨今著者・百田氏は「やしきたかじん」絡みの本も出版して派手に物議をかもしている。詳細は省くが、何が真偽か判断しにくいし、個人的にはさほど興味はない。

まあ、著者がどういう人間かは著作と別物と思っているので。
モーツァルトも言っている。
「僕はろくでなしだが、ぼくの作品はそうじゃない」


ウインターコンサート

2015-01-09 | 音楽
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深谷フィルハーモニは2月1日【日】午後2時より川本公民館でウインターコンサートを開催します。入場無料。

秋の定期演奏会と違い軽い感じの選曲です、お暇な方は是非に。

現段階で決まってる曲

1.春の声=ヨハン・シュトラウス
2.仮面舞踏会、ワルツ=ハチャトゥリアン
3.軍隊行進曲=シューベルト
4.となりのトトロ=久石譲
5.弦楽アンサンブル数曲
6.管楽アンサンブル数曲

どれも5分位の小品ばかりで聴きやすいと思います。

なかでも弦楽アンサンブルは弦を小編成に組んでチームごとに室内楽を披露、オーケストラ全体でやるのと違い、粗が目立ち真の実力が露わになるので、畢竟恥をかく覚悟で臨みます!

弦奏者のみんな、どこまで精度をあげられるか特訓中でして、本来ぼくもこんな駄文にうつつを抜かしてる場合じゃないのですがw

ちなみにぼくのチームではエルガーの「愛の挨拶」をやります、ずっとやりたかった一曲なので関われただけで感無量です。


『銀翼のイカロス』池井戸潤

2015-01-06 | 読書

内容紹介
半沢直樹シリーズ第4弾、今度の相手は巨大権力!新たな敵にも倍返し!!
頭取命令で経営再建中の帝国航空を任された半沢は、500 億円もの債権放棄を求める再生タスクフォースと激突する。政治家との対立、立ちはだかる宿敵、行内の派閥争い――プライドを賭け戦う半沢に勝ち目はあるのか?



世の常として、続編ってだんだん劣化していくものだと認識しているが、第4弾となる今作も相変わらずおもろかった!一気読み。

読後Amazonの読者レビュー読んだら、この話はほぼ「日本航空破綻」の件をなぞっていて、つまり事実を元にしたフィクションらしい、あらためてすごいなあと思った。


まあこのシリーズはTVドラマのせいで脳内で堺雅人や北大路欣也に変換されてしまうので、内容如何より最初からアドバンテージを持っているかもしれないが。

前も書いたが、いくらメガバンクといってもこんな卑劣漢だらけではないだろうし、役員を怒鳴り散らす次長も現実的じゃないけど、勧善懲悪を旨とする本作においては許容が求められよう。それを差っ引いても読者を惹きつける。

ただし今回はどちらかというと社会問題の内実解析:ルポルタージュのような色合いが強く、人間ドラマは皆無に近い。登場人物が少なく奥さんも出てこないし、背景はほとんどオフィス。

スピード重視の設えだとこうなるのも仕方ないか。テレビドラマの続編に耐えうる設定を著者も意識してるんじゃないかな。


恭賀新年

2015-01-03 | 雑記
あけまとうございます、今年くお願いします。
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例年通り横浜に帰省し、いつもみなとみらいに行ってるので今回は横浜駅周辺をブラブラと。保護者同伴が必要なくなった子どもたちは自由に解散、夫婦も嗜好が違うので家族ばらばらで楽しみました。

女性陣には楽しみなショッピング三昧、ぼくはというと、20数年前の活動地域を懐かしく歩きまわりました。

ところがしばらくしてだんだん鬱陶しくなってきて。何よりもこの常軌を逸した人の多さ!20数年前なら当たり前だったその環境がとてもうざくて、とにかく疲れる・・・

みなとみらいのほうが新しい所だけあってゆとりを持った空間設計をしているのでしょう、息が詰まることがないってのは。
横浜駅周辺は、確かにいろんな物があってコンテンツ的には充実しているけど田舎者のぼくにとってはカプセルに詰め込まれたような感覚。ちょっと無理だ、僕の居場所は此処にない・・・

ついでに5年近く履いていたウォーキングシューズを買い替えました。古いのは捨ててきたのだけど。
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右はもう穴が開きかけているので、けれど問題はこの、かかとの減り方。これって体がどちらかに傾いてるのでしょうか?骨盤がゆがんでるってやつかな?我ながら不気味。

新しいシューズになったら疲れずにスイスイ歩けるので驚愕!ケチってないで早く買い換えるべきだったわ。