石匠風間ブログ!

読書、音楽、雑学

真説!坂本龍馬

2004-06-25 | 歴史
司馬遼太郎の著書に『真説・宮本武蔵』というのがある。吉川栄治によってスーパースターとなった武蔵は、実際には虚栄心が強く臆病でかっこ悪い人間であったと記録に残る史実をもとに辛らつに書き連ねている。ぼくにとってはかなりショッキングな本であった。

そしてその司馬遼太郎自身が書いた「坂本竜馬」、ぼくは『竜馬が行く』が大好きで今まで何度も読み返してきた。司馬遼の場合、「このような記録が~~という本に残っている」という形式で、史実に基づいた小説であることを強調して書いているので、いままでなんら疑惑を持たなかった。

ところが、歴史学者の中では龍馬の評価には賛否あるのだ。
もともと、坂本龍馬は生前は大して有名人ではなかったらしい。死後かなり経って勝海舟、木戸孝允(桂小五郎)、陸奥宗光らの伝聞から祭り上げられた人物なのだという。

上に列挙した3名は龍馬を「維新の影の功労者」として大いに讃えており、司馬遼からすれば龍馬=ヒーロー説の根拠ともなっているだろう。
勝海舟は「薩長同盟とそれに続く大政奉還、あれはみんな龍馬がやったことさ」と言っている。陸奥宗光は龍馬の作った海援隊のメンバーで直属の部下であったわけだから当然シンパであろう。

木戸孝允の場合はかなり政治色の強い取り上げ方をしている。日露戦争開戦にあたり日本国民に不安が広がる中その不安を払拭せんが為に大和魂を刺激するような逸話を披露した。それは皇后陛下の枕元に坂本龍馬が現れ、勝利を予言したというものだ。その逸話から幕末の英雄として坂本龍馬の功績が紹介され全国規模で有名になった。

日露戦争に当たっての国威発揚のためにヒーローとして作り上げられたというのが歴史学者の間で論議されているわけだ。

さらには、一介の脱藩浪士が薩摩や長州などの雄藩の代表とわたり合ったとするのは当時の時代背景では無理があるという意見もある。それができたとすると薩長どちらかのエージェントであった可能性もあるとか。西郷か木戸のパシリであったとする説だ。

また、日本初の株式組織「亀山社中」=のちの海援隊をつくった龍馬は薩摩を通して長州に大量の武器を売ったいわば死の商人であったという意見もある。
薩長同盟をお膳立てしたのも商売につながるからだとか。

さらには司馬遼自身後年は『竜馬が行く』のことに触れられるのを嫌がったとか本名坂本龍馬をあえて「竜馬」としたのは小説であって事実でないことをほのめかしているとか。

まあいい。もう100年以上昔のこと、何が本当かなんてわかりゃしない。真実がどうであろうと『竜馬がいく』は面白いし竜馬は変わらずヒーローなのだ。


小学校でパソコン授業は必要か

2004-06-20 | 教育
小学5年の息子がパソコンが欲しいと言い出した。
パソコンで何やるのかと聞くと、いっちょまえにインターネット!とほざいた。インターネットで何見るんだとさらに聞くと、なんでも学校でのパソコン授業で「リアルアンパンマン」というのを見ている、これが面白いんだと言う。

なんだそりゃ?と早速検索してみた。要するに「アンパンマン」や「ドラえもん」など幼児向きのアニメまんがをアダルトな風味のストーリーにアレンジしたり、キャラクターを劇画調に描いたり、なんともグロテスクな内容ばかり。

学校で先生の言うこと聞かないでそんなものを見てるとすると、もしかしたらもっとアダルトサイトを見ている可能性がある。こないだのカッター殺人事件の女の子も小学生でネットの達人で充実したホームページを持っていたのだから、別段驚く話じゃない。

でも、小学校でパソコンの時間って必要なのか?子供がインターネットでアダルトサイトを見てしまうというのは今の時代防ぎようが無いだろう。設定で見れなくする機能があるけどそんなもの子供は簡単にすり抜ける。昔の子がビニ本をひそかに読んでたのと一緒だ。これを学校で授業として取り入れてるのはいかがなものか?

だいたい、わざわざ教えなくたって興味があれば大人の何倍もの速さで覚えちゃうって。学校でやらなくたって家でお父さんのパソコンをこっそりいじるんだから。年々減らされていく大事な義務教育の時間をそんなことに費やしていいのかな?


映画「デイ・アフター・トゥモロウ」

2004-06-13 | テレビ・映画・芸能
「キャシャーン」を見に行ったらやってなかったので、仕方なくこの映画を見てきた。「インデペンデンス・デイ」の監督だというからまったく期待してなかったからいいんだけど、というかもうちょっと予想を裏切るとかしてくんないのかな。まあ、早々に打ち切られた「キャシャーン」も似たようなものだったかも。

有体に言うと、典型的ハリウッドおバカ映画で、「ディープインパクト」とかのいわゆる滅亡的災害モノ。環境破壊によって北極の氷棚が解けスーパー気象異常が起こり北半球に一気に氷河期が訪れる!この手の映画は金出して映画館で見ると必ず後悔する。土曜映画劇場なんかで家でてれびで見るのが正解でしょう。

同じ災害モノでも「タワーリング・インフェルノ」なんか結構感動した記憶あるんだけど、何が違うのだろう?豪華キャストか?それも無くは無いが、それ以前に登場人物のキャラクターをしっかり設定して、災害はあくまで背景とし、人間模様をしっかり描きこめるかじゃないかな。描きこんだとしてもそれが使い古された定番だとつまらなかったりして(ex.親子や恋人間の愛の絆みたいなの)、そう単純ではないけど。

でも、映像技術は凄かった!L..Aの摩天楼郡を破壊していくハリケーン、N.Yをヒトのみにする超巨大津波などCGの最先端ではあった。合成とは思えないリアルな情景に見えた。

それにしても、気象のことはよく分からないけど、巨大な雹が降り出した翌日大型竜巻が何本も起こり、次の日には大津波が襲い掛かりまた次の日は全世界的寒波、それによる嵐、しかも地域によっては毎秒10度気温が下がっていく、何日か後には大気は安定しお日様こんにちは。ちょっといくらなんでも急過ぎやしないかな?


佐世保小6カッター殺人

2004-06-08 | 社会・出来事
この事件を見過ごすわけには行かないだろう。あまりにも恐ろしい事件だ。

こういう事件が騒がれると必ず出てくる意見が「今だけでなく昔から似たようなことはあったのだから、社会のせいではない、個人の資質の問題だ」というもの。確かに明治時代から猟奇殺人はおこっており、加害者が少年であるケースも記録されている。だが、昔からあるからといってそれが何の解決になるのか?今この社会で起きたショッキングな出来事を顧みてよりよい社会にするための糧とせねば亡くなった少女に申し訳ないと思う。

我々が認識しなくてはいけないのは、決して対岸の火事ではないということ、深谷で起きたとしても不思議は無いのだ。事実、深谷の小学校でも学級崩壊をはじめとする様々な問題が取り沙汰されている。

一体どんな対処法があるのだろう?一番感じるのは、シンプルにコミュニケーション不足ということ。親子でも家族間でも先生・生徒間でも上司と部下でも隣近所間でも、コミュニケーションの減少は如実にあると思う。それは携帯電話をはじめとする物質文明の進歩の表れでもある。つまりコミュニケーションをとらなくても生活に不自由がなくなってきているのだ。昔は生きていくためにコミュニケーションは不可欠であったのだろう。

友人の家に電話をする、家の電話なら友人の母などが出て少ないながらもコミュニケーションが生まれる。
パソコンに向かって仕事をし、ほとんど人と会わない業種も今や珍しくない。
共働きの両親はぼくが子供の頃はそう多くなかった、今や当たり前だ、というか専業主婦を見つけるほうが難しい。子供と話す量が減って然り。

我々人類は豊になるために日々仕事をし様々な発明発見を繰り返し製品開発を競争する高度資本主義社会を発展させてきた。それを今更否定できない。車を使わない生活、エアコンの無い生活を我慢できない動物になってしまったのだから。

生活の術としてコミュニケーションが必要なくなったのならば、人為的にコミュニケーションシステムを作るしかあるまい。自治会をより強制力の強いものにするとか、自警団や消防団入団を義務とするとか、共働きを減らすために児童手当を大きくするとか。

そんな中で、深谷西小地区で行っている「パパさん会」は貴重なコミュニケーションシステムだと自負している。近所の父親同士が言葉を交わす、顔見知りになることのいかに貴重かを思い知る。そして話の中で今の小学校でどんな問題があるのか、教育システムはどうなってるかを知る機会にもなる。自分の子の友達の親を知ることがどんなに安心感を生み出すか、などなど、無尽蔵の効果を持っている。

今回のひどい事件で改めてパパさん会の重要さを再認識したので書きました。


たまげた!

2004-06-02 | 政治経済
何がって、当サイトでもおなじみ深谷市議会議員のコジマススム氏が当選3回43歳の若さで市議会議長になってしまった!議長って単に議事の進行役だろうと思っていたら、市長並のスケジュールや責任が発生するらしい、公用車も付いて議会以外での外向きの用事がとても多いんだって。

先ほど本人からいろいろ聞いたところ、もちろん本人の人徳・信用が議長に選ばれる第一要因だけど、深谷市としても地域合併がなるか否かの瀬戸際の年度という認識から他所の議員と積極的にコミュニケートしているコジマ氏を押そうということとなったそうだ。平時には対外年長者や当選回数などで議長は選ばれる。つまり、現時点での議長就任は大変な重責を抱え込んだということだ、是非ふんばって欲しい。

何より世間の目がより厳しくなることは間違いなく、相当気を配って生活していかなくてはならないだろう。
大丈夫かな?