石匠風間ブログ!

読書、音楽、雑学

音楽のこと

2016-03-31 | 音楽
最近よく「もうギターは弾かないの?」とか「ロックは聴かない?」と聞かれるのだけど、どうしてそうなるのかなw時々は家で弾いてるし、夜中にオジー・オズボーン聴いたりしてるのになあ。

オケでクラシックを演奏するから覚えるためにクラシックを聴く比率は当然高くなったけどね。

去年だったか、「トゥモロー・ワールド」という映画を見てたら途中でキングクリムゾンの『In The court of The Crimzonking』が流れる場面があって、唐突だったことも作用したかすごく心に響いた。ちょっと涙ぐんだしw
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正直言うと若いころあまりクリムゾン聴いてなかったけれど、このアルバムだけはカセットで持ってて一応知識として踏まえてた程度。

それがね、映画の中での効果的な使われ方のせいか、「おお!こんな凄い曲だったんだ!」なんていまさら勝手に感動してしまったよ。

先月見た映画「オデッセイ」でもデビッド・ボウイの『スターマン』はとても効果的に使われていたな。泣かされましたw
The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars

つまりクラシックとポップスは別腹として共存できると。

時々チェロでロックのリフを弾いてみたりするけど、やっぱ別の楽器、とても難しいことになる。ギターが醸す迫力も表せないし、まあギターにはギターの良さがあるということで。

前に「なんでチェロにはフレットがないのか」と不満を呈したけど、最近ようやくわかってきたかも。フレットレスのカチッと決められない音程が独特の良さを持っているそれがチェロなんですね。


『トンデモノストラダムス本の世界』山本弘

2016-03-27 | 読書
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内容(「BOOK」データベースより)
1999年7の月恐怖の大王が天から降りてくる―って本当なの!?洋泉社の「トンデモ」シリーズ第4弾の今回は、16世紀フランスの予言者・ノストラダムスにまつわる爆笑トンデモ本100冊を、と学会・山本弘会長が一刀両断!もうすぐ人類は滅亡してしまうのか!?「恐怖の大王」とは何なのか!?それは、この本を読めばわかる。



今や懐かしい「ノストラダムス」、確か中学生くらいの時に五島勉の『ノストラダムスの大予言』シリーズ読みまくってました、信じきってましたよw

この本は当時(90年代)発刊されまくったノストラ関係の本をバッサバッサと斬りまくる痛快な1冊です。切っ先鋭くも笑えるんです。

ぼく自身も後年高木彬光『大予言の秘密』ってのを読んで、いかに五島勉が出鱈目なのかを知り目が覚めたのだけど、あの頃は本だけじゃなくテレビでもノストラダムスっつったらガチで信じられてたよなあ。
今更1998年に出たこの本を手にとったのはノスタルジイですかな。

数百冊も出版されてる中でもやはり五島勉はその売上が半端無く、さらに驚いたのは森村誠一、志茂田景樹、井沢元彦、舛添要一、野坂昭如、徳光和夫、落合恵子など、名だたる文化人がこぞって推薦文を書いていること!

しかも1999年が無事に過ぎたあともこの五島勉、なんだかんだ言い訳してシリーズを続けていたことw

著者の分析によると、ノストラ本作者の中でも五島は文才飛び抜けていることが信者を増やしたのではないかと。これは小説として読むべきものでそうであれば稀代の傑作たりうるのだとか。
よって五島だけ1章を割いて特集されている、あらためて読んでみれば変な訳し方やひどいコジツケしてる箇所が多く、今更ながら信じた自分が恥ずかしい。

他の作者の場合はどうこじつけたらこんな結論になる?的なむりくり話が多く、まあ水木しげるは漫画家だし大川隆法は宗教家だからでたらめもありだろうけど、有名大学の教授とかが真剣に出版した本もあるのは驚愕。

過ぎてしまったことだけど、この一連の騒動には社会学的に研究を深める価値があると思った。我々人類の避けがたい業のようなものを感じてしまう。


大相撲春場所

2016-03-24 | 雑記
熱戦が続いております!

先場所から日本人力士が活躍していて俄然面白い。
何より稀勢の里、豪栄道、琴奨菊という大関陣が強い場所というのは久しぶりで、大いに盛り上げている。

ピークは過ぎたものの未だ群を抜いた強さの白鵬を大関陣が凌駕できるか、目の離せない展開が続きます。
(これを書いてる時点で稀勢の里がトップ!でも最後は白鵬が持ってっちゃう気もするw)

先場所優勝した琴奨菊(=日本出身力士として10年ぶり!)の綱取りが期待された今場所だったが、10日目までで3敗を喫しそれも絶望的。

でも、ぼくは正直ホッとした。
だって横綱になっちゃったら勝ち続けるか引退しかないわけで、よっぽど強くないと引退を早めるだけではないかと。

すでに伝説的な功績を作った白鵬はいいけど、日馬富士や鶴竜は日々ツライんじゃないかと想像します。

別に横綱が日本人だろうがモンゴル人だろうがいいのだけど、とにかく今までの白鵬一人勝ち状態ってイマイチつまらなくて。やっぱ戦国時代的な「群雄割拠」でしょ面白いのは。

さて、期待の力士は琴勇輝
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前頭筆頭で勝ち越したから来場所の三役は確定でしょう。
ぼくは豊ノ島とか千代鳳とか、丸っこい力士が好きなのだけどこの人も例に漏れず。その赤ちゃんっぽい容姿と動きもユーモラスなところがあって見ていて飽きないw

ますます日本人力士の活躍を期待したいところです。


『この世でいちばん大事なカネの話』西原理恵子

2016-03-20 | 読書

内容紹介
西原理恵子が「カネ」を通して自らの生き様と理念を語る初の自伝的エッセイ登場!故郷での貧しさゆえの八方ふさがりの生活。東京に出てきて学校に通いながら自分の絵を出版社に持ち込み次第に認められて行く。そしてギャンブル、アジアへの旅で出会った貧しい子ども達、大切な家族の事。
「お金」について考える事は人間関係・仕事関係、つまり自分と世界との関わりにつながっていくのです。漫画で描かれた西原ワールドがより深く・よりリアルに迫って来る1冊。西原ファンならずとも納得・感動の1冊です!



これまた微妙な本読んじゃったなw
納得はすれど感動には程遠いみたいな。

「カネの話」としながら前半は著者の波瀾万丈の生い立ち。あまりお金とは関係なく。
だがしかしこれが面白いところ。これぞ本当の「波瀾万丈」ですわ。著者の強烈なキャラも納得がいく。

で、後半カネの話が続くのだけれど、「ハウツー本」ってほど新知識でもなし、言わばお母さんのお小言レベルで、そりゃ一理あるよなって話は多いのだけどそれ以上ではないかな。

しかも生活が安定したら麻雀やFXに大金を注ぎ込むって「この世で一番大事」と言いながらそれかい的な。

高校生とかこれから大学生とかそういうまだ世間に出てない子に読ませたらいいのかも。
というかよく見たらそういう子向けに書かれた本だったみたい、これは失礼しました。

ま、こういう「箸休め」読書もね、必要でしょ。


ヒト型ロボットの今

2016-03-17 | 科学
まずは下記動画を見てほしい。

ボストン・ダイナミクス社 アトラス

驚愕!
人型ロボットってこんなにすごいの!?いつのまに?
ついこないだまで「二足歩行の難しさ」を論議してなかったか?HONDAのアシモなんて比べ物にならんじゃないか。

というか「ヒト型」って時代遅れみたいな記述見たことあったなあ、だって限られた仕事をこなすなら人に似てなくてもいいわけ。だからあまり注目されてないのかと思ってた。

雪に足を取られても、棒で思い切り突き飛ばされても、よろめいたあとに姿勢を制御し立ち続けるって・・・
これにきぐるみとか着せたら中に人間が入ってると思わせるくらい人間ぽい。よろけ方とかバランスの取り方とか機械と思えないレベル。

もうさ、これに人工知能が搭載されたら鉄腕アトムじゃん。まあ搭載しなくても通信で遠隔操作すればいいだけだね。

うーむ、やはりテクノロジーの進化は我々の想像をはるかに凌駕した超スピードで加速しているようだ。
そして米国と日本とではその技術力に大きな差を付けられてるのじゃないか?


『ひとめあなたに…』新井素子

2016-03-13 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
女子大生の圭子は最愛の恋人から突然の別れを告げられる。自分は癌で余命いくばくもないのだと。茫然自失する圭子の耳にさらにこんな報道が―“地球に隕石が激突する。人類に逃げ延びる道はない”。彼女は決意した。もう一度だけ彼に会いに行こう。練馬から鎌倉をめざして徒歩で旅に出た彼女が遭遇する4つの物語。来週地球が滅びるとしたら、あなたはどうやって過ごしますか。


期待が大きすぎたか?つまらなかった。
読者レビューは概ね高評価だったのになあ。こういうこともあるんだなあ。

新井素子といえばわりと有名な作家だし昭和の作品だとしてもそれなりに面白いと踏んだのだが。

有り体に言うと女流作家のネチャっとしたしつこくくどい表現にまみれていてまともに読めたもんじゃない。
それでもある種のSF冒険記みたいな造りだから結末は気になって、読み進む。だがしかしw

ネタバレはしませんが、正直我慢して読んだ甲斐のあるラストとも言えず、恋愛モノの退屈な愛情表現に埋まりながら逆にグロい描写も多く、昭和の要素が悪く現れているような。

よくこのブログで有川浩を「恋愛表現がしつこい」と批判しているが、これに比べればまだ薄味だ。

甘すぎるケーキを食べたような不快感。早く熱いお茶を飲んで喉を潤したい。
「熱いお茶」は歴史物か本格SFかな。


重力波のこと

2016-03-10 | 科学
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先だって「重力波の直接観測に成功」の大ニュースは周知のことだと思うけど、前々から重力波を興味深く学んでいたぼくにとって、それをちゃんと解説できない歯がゆさw

この記事をもう何度も書いては消し書いては消し、でもやっぱ書くか。
こんな時こそ日頃の読書で得た知見を披露しないでどうするんだって話ですね。
しかし、重力のことはね、難しすぎるのですよ。
というか、日常感覚から桁違いに離れすぎていて肌感覚で捉えられないとでも言おうか。

今回の観測だって、太陽と地球間の距離でいえば水素原子一個分の空間の歪みを捕らえたってことで、ちっちゃいにも程があるw

質量のあるものは例外なく重力を放っていて、すなわち我々も周りに重力を発出している、でももちろんそれを測ることができないくらい微小で。

今回の13億光年先にあるブラックホールは太陽の何十倍質量っていう超重量だから検測に値する数字だったわけで、しかも重力波は発生すると減衰しないし何にも遮られないからこそ見つかった。

そもそも空間が歪むこと自体がうまく想像できない。
肌感覚で言うと「空間」って大気と混同しそうで、でも大気のない宇宙空間もあるのだからね。
歪んだ空間にある物質も同様に伸びたり縮んだりしてるはずで、我々も例外じゃないのでしょう。無論計測できないくらい極小の変化。

この「小さすぎて」ってのがわかりにくくしてるよね、そのくせ事の原因は太陽の36倍質量とかって、でかすぎるし。頭がおかしくなりそうw
(ちなみに我らの天の川銀河の中心には400万太陽質量のブラックホールがあります)

重力波は100年前にアインシュタインが予測していた事象で、間接的な証拠ならすでに1974年に発見されていて、その功績にノーベル賞も出ているらしい。つまり「まず間違いなくある」それを直に観測したのが今回の成果、ついでにブラックホール連星とその衝突も今回直に確認されたことになるとか。

「何の役に立つのか?」という意見が多く見られたけれど、それは相対論と一緒でいずれ役に立つとしか言い様がないのでしょう。相対論が何の役に立ってるかというと分かりやすいのがGPS衛星で、相対論のお陰で正確な位置を検出できている。

とにかく重力波が確認されたことで「重力波天文学」が飛躍するのは間違いないのだとか。これによって今後様々な発見が期待されるわけです。
なんたって宇宙誕生の〈10億×10億×10億×10億〉分の1秒後の姿が見えるだろうと言われてるらしいし。って、もうお手上げですw


『もしも月がなかったら』ニール・F・カミンズ

2016-03-06 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
もしも月がなかったら?…月のない地球は、自転速度が地球よりずっと速く、1日は8時間となる。強風が絶えず荒れ狂い、高山も存在せず、生命の進化も遅い。もしも月が地球にもっと近かったら?…月がもっと地球に近いところにあると、公転周期が短くなり、日食や月食がひんぱんに起こる。近い月は宇宙から降り注ぐ隕石から地球を守る絶好の盾となる。また潮の干満差が激しく、地震も頻発する。その他、「地球の地軸が90度傾いていたら?」「太陽の質量がもっと大きかったら?」「地球の近くで恒星が爆発したら?」「恒星が太陽系のそばを通過したら?」「ブラックホールが地球を通り抜けたら?」「可視光線以外の電滋波が見えたら?」「オゾン層が破壊されたら?」まで、さまざまな「ありえたかもしれない地球」への旅をたどるシミュレーション・ロマン。



内容紹介を半分削りました、長すぎるのでw
ちなみに「今の世界から月を消す」のではなく「最初からなかったら」どうなったかの科学的検証です。

天文物理学者の著者があらん限りの想像力と物理法則などを駆使して描く世界は恐ろしい地球の姿。事実ほんの少し位置がずれてたらジャイアントインパクトは起きず月も生まれなかった!

今更ながら我々の世界の奇跡的成り立ちを感じるわけです。
ちょうど「重力波検測」のニュースもあったところでタイミングの良い読書でした。

しかし、学者が書いた文章って感じで途中でダレそうになったが勉強のつもりで読みきりました。学者だけにすごくドライな表現で書いているのだけど、いずれも地獄のような描写で肝が冷えました。

最後の「オゾン層が破壊されたら」ってのは「もしも」ではなく実際破壊されつつあって、しかも今対策してもフロンなど破壊要素は60年から100年かけて成層圏に密集していくのだとか。「今すぐ対策すべし」って言うのだけど、だめじゃんねw

これはいずれ再読したいな。


骨折続報

2016-03-03 | 雑記
初めての骨折だったので、さらにお医者さんにきっちり脅されたのでどうなっちゃうのだろう?と不安いっぱいだったぼくの左手、案外順調です。

仕事はまあそれなりに庇いながらやればできるし。日常生活もさほど不自由はないといった具合で。
唯一困るのはチェロ弾くときかな。やっぱ小指に力入れると明らかに痛いので。

無意識にかばって小指使うところを薬指で抑えたりしてるけれど、そうは行かない部分もあって小指でしっかり抑えてフォルテシモでビブラートかけたりするとね。実際はそんな大げさな痛みはないのだけど「痛いんじゃないかな」という恐れが動きを制約してしまう。

特に痛いのが拡張ポジションといって指をおもいっきり広げるやつ。
「イテッ!」ってなるから思い切り良く開けなかったりして、ああ、つまんない怪我で元々下手なのがさらに後退したわ~。
そこまでして弾かなきゃいいじゃん、完治まで我慢しなと言われそうだが、弾かないとストレス溜まるし下手になりそうだし。

忍び難きを忍んで弾かないってのが正解だろうけど、わかっちゃいてもできないのです。
チェロの音ってのは魔力があるのだろう、しかもそれを自分で弾いた時に体に振動として伝わるあの至福の感覚・・・

前に凍傷で指を数本失っても登山をやめない登山家の番組を見たけど、今こそよく気持ちがわかる。って、ぼくのはそんな大げさなもんじゃないけど。