石匠風間ブログ!

読書、音楽、雑学

『まほろ駅前多田便利軒』三浦しをん

2014-01-30 | 読書

内容紹介
東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。多田と行天コンビの魅力満点の連作集!第135回(平成18年度上半期) 直木賞受賞


『舟を編む』や『風が強く吹いている』の三浦しをん、ドラマや映画になった本作も話題になって知ってたが、なんとなくタイトルからとっつきにくい印象を持ってて。

普通に面白かった。
肩の力を抜いてダラっとした感じで読むのに最適かと。直木賞受賞ってのも構えさせるが、個人的にはすごく共感を覚えるというか、適度に暖かく適度に冷たいみたいな。

小説が面白いかどうかは結局のところ「登場人物に共感を抱けるか」如何だと思うので、そういう意味で自分のなかの多田や行天(主役二人)的部分を意識させられた。

おちゃらかした会話からボソッと哲学めいたセリフつぶやくあたりがいい。でも深入りはしていかないというか、そんな中途半端さも読者側からはむしろ気が楽で。

そんな大したストーリーじゃないのにキャラが強烈なので読後にじわじわと存在感が増すような物語かもしれない。

ちなみにシリーズ化していて、3作発表されている。日々の生活に疲れたら続き読もうかなぁ。


市長選終結

2014-01-28 | 地域・暮らし
周知の通り、深谷市長選は現職小島進氏が圧倒的大差で再選を果たした。
しかし投票率29.68%というのは、あまりに寂しい。

深谷市長選挙結果  

小島 進 31,798  山口 節夫 1,974 投票率 29,68%




もちろん対立候補が胡散臭くてのっけから勝つか負けるかという局面にないことも大いに影響しただろうし、市長がだれでもあまり違いがないという当世の政治離れ=あきらめ感もあるだろう。

投票は市民としての義務であり、気分で投票したりしなかったりというのがまずおかしいのも正論。若い頃はこのブログでも繰り返しそこを主張して憚らなかった。

でも、自分の立場を鑑みるに。
候補者(現職)が知り合いであること、地域に根づく自営業者であること、これらは投票所へ足を運ぶ大きな動機にはなっているわけで、もしもそれらの条件がなかったらちゃんと投票してるか怪しいものである。故に投票を強く訴えたりしなくなったなあ。

確かに今の選挙システム、大いに問題があるし、問題の在るシステムを土台とした政治は当然問題を起こすわけだ。

とはいってもそれを改革しようとしたら政治家になるか期待できる政治家に投票するしかないので、やっぱ投票は必須なのだけれどね。投票しないということは「どんな政策にも無条件で従いますよ」と白旗を上げてるようなものだ。

そんなわけで、みなさん日々ご多忙なのだろうけど出来る限り投票しましょうね~


アイホンの充電変換プラグを

2014-01-26 | 雑記
うちの家族は全員アイホンを使っています。去年から徐々にIphone5へと機種交換が進んでいて、今年は2月長女、3月に次女(新規)、そしてぼくが10月。

ってわけで、全員Iphone5以上になると対応しなくちゃいけないのが車載の充電器!今ついてるのは「4」用の幅広のやつだからそれにかぶせて使えるのがいいと思い、
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近所のトライアルでこういうのを買ってみたんだけど。
使ってみたらなんと画面に「これは正規品じゃないから使えん云々」とかって表示!なんじゃそりゃ?
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そうか、粗悪品はダメなのか、と思ってAmazonで探してみたのだけど・・・

5円とか10円とかやけに安くて 。不安なのでレビューを見てみると、悪評ばかり!どうもダメダメらしいです。いくつか類似品を見ましたがいずれも低評価。もちろんApple純正は問題ないらしいけど3千円くらいするようで。

「使えん」表示もだし、人によってはアイホン本体がおかしくなったなんて報告もあって、これはうかつに飛びつけない!

これは一体どうしたことだろう。
「4」までは格安バッタ物でも問題なく使えてたのに。

推測するに、バッタ物メーカーは今までどおりやってたのにAppleのほうが「純正買えよ!」ってことで作りを精巧にしたのかと。

相変わらず性格の悪い会社だ。


『そして父になる』是枝裕和、佐野晶

2014-01-24 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
学歴、仕事、家庭。すべてを手に入れ、自分は人生の勝ち組だと信じて疑わない良多。ある日、病院からの連絡で、6年間育てた息子は病院で取り違えられた他人の子供だったことが判明する。血か、共に過ごした時間か。2つの家族に突きつけられる究極の選択。そして、妻との出会い、両親との確執、上司の嘘、かつての恋、子供との時間―。映画の余白を埋めていく、文字で紡がれる家族それぞれの物語


以前からテレビで宣伝を見るたびに「この映画だけは見ちゃイカンな」と思っていた。だって泣くことが明白だもん。

ただやはり興味が湧いてしまうのは押さえられない、文章ならいいだろうと読み始めたら。

案外登場人物が冷静に描かれていて心理描写もさほどにはしつこくなく、淡々と進む。なんて油断してたら後半になってたっぷり泣かされましたwはあ、一人で読んでて正解だったわ。

タイムリーに取り違え事件がニュースで報じられてたけど60歳になってからの判明らしいので、それはまた別の話になるかと。某芸能人もDNA鑑定で息子と親子関係にないことを公表して、こちらはまだ真相不明。今後この手のトラブルは多くなりそうだ、テクノロジーは不幸の素なのでしょうか。

ただ、現実に出産時取り違えに際し、本書のように「では正しい血縁に直しましょう子供を取り替えましょう」って簡単に結論されてるのか?登場した病院関係者は「みなさん普通そうします」と言ってたが、ちょっと信じられない。

っつーか、信じたくないってところか。血縁ってそんなに重要なのか?こればかりは経験してみないとわからないかも。

小説というより台本のように小気味良く展開していくので読み易く、普段本を読まない人にもオススメです!


何故?深谷市長選の怪

2014-01-22 | 政治経済
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火曜の朝6時台の深谷駅です。毎回恒例、今回も駅頭あいさつ運動を市長候補者とやってます。寒いです。寒すぎて痛いです。

それにしても、世の中には説明の付かない理不尽な事柄があるもんだなと、つくづく思うわけでした。今回の深谷市長選について、そう思うしかないのでした。

とはいえ選挙があることも知らない人がいるようなのでざっと説明しますと。

本年は任期満了に伴う深谷市長改選時期なのですが、小島市長の1期目は特段失政と呼べるものもなく、むしろアグレッシブに市政を動かしたことが評価されその支持を盤石にしていたはず。もちろん改革には痛みが伴う、既得権益保持者からは批判されますが、これぞ必要な痛み。

事実、昨年来現職以外他の立候補予定者もなく、これは無投票で再任だなと、多くの人が認識する中。告示日当日になって突然の立候補、青天の霹靂・・・

しかも深谷と縁もゆかりもない御仁

山口節生-Wikipedia

知らなかったのですが案外と有名人らしいですな(ドクターN氏とかマックA氏とか羽柴H氏などと同類項的に)。直前まで都知事選への立候補を匂わせていた同氏は、今までも都知事選、埼玉県議選その他諸々、立候補マニアのような人生です。

高学歴らしいですがYoutubeにある演説を聞く限りロジカルとは到底思えません。
今回も「脱原発」とか「深谷市全土の除染」とか意味不明な公約を掲げています。
所属する会派は
『哲学者カントの「永遠平和のために」の理想に従い軍備放棄の継続及び女王陛下を容認する連絡会』だそうで。


今回の深谷への鞍替えは「供託金変換狙い」との分析も。本当ならせこすぎます。
(深谷市長選では供託金百万円。有効得票数の1割獲得で変換)

「無投票よりちゃんと選挙をしたほうが民主主義として健全」というのは正論として在るでしょうが、そして法的には問題ない立候補ですが、せめて数週間前には表明してくださいよ~。


オリンピックおじさん

2014-01-20 | テレビ・映画・芸能
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多くの人はこの人を見たことあるでしょ?オリンピックになると客席で金色のシルクハットに日の丸の扇子をふって応援するおじいさん。

そして相撲中継でも頻繁に写っているw力士よりも観客席に目が行ってしまいます。
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なんでもオリンピック13大会連続で応援してるとか。一度引退を表明したものの北京五輪において国賓級の招待を受けてしまい、情熱が蘇っちゃったとか。87歳、すごい。

その正体は富山県の山田直稔さん浪花商事?の会長。個人的にはとても面白くていいのだけど。

でも案外と批判的な記事もあって。

大相撲2010年9月場所では、長らくトレードマークになっている金色のシルクハットを脱帽して観戦するように日本相撲協会から注意されたが、現在も無視し続け、守っていない。また、場内FM放送で、当時の武蔵丸親方に観戦マナーがなっていない旨の批判を浴びたことがある



あるいは相撲において、普通席で入場しといてテレビの放映が始まるとテレビカメラ正面のマス席にむりくり割り込んでくるとか。中には芸能人気取りだとか威張ってるみたいなエピソードも。

やっかみもあるんだろうけどね、それだけ知名度が高いってことでしょうか。

マス席の件は、おそらく割り込まれた人たちも、「まあおじいちゃんだしいいでしょ」的に容認していると思われます。ぼくも許しちゃうかな。87歳だしね、多少のルール違反を大目に見てしまうってのは日本人の美徳ではないかと思うわけです。その許す許さないのバランスは難しいのだろうけど。


『うさぎとマツコの往復書簡』中村うさぎ+マツコ・デラックス

2014-01-17 | 読書

内容紹介
「地獄? 結構じゃないのさ。ほら閻魔、かかってこいや!」
浪費、整形etc……女の業をさすらう女王様・中村うさぎと、規格外の存在感で各界を震撼させる「女装渡世」マツコ・デラックス。みずからの魂を売り物にする2人が繰り広げる、天衣無縫のガチバトル、ついに書籍化! 特別対談「性と差別」ほかも収録。


面白いと話題だったので購入。下品なオネエ言葉を駆使して高尚な精神世界を論じる、みたいな。他に類を見ない独自のジャンルとしては一読の価値はあるかも。

けれど、読み進めているとロジックが同じ所をグルグル回ってるような不毛感があって、ホントに価値あるのかな?

なんにせよオネエ言葉ってのがそれ自体面白くて、読みやすいことは間違いない。そして二人の濃い関係性の産物である「気を使わずにズケズケ言う」ところがスリリングでもある。

話のテーマ的にはちょっと興味のないところが多かったか。ゲイとか女装とか、理詰めでマツコの正体暴いてもね、いまさら。
続編も人気のようで安易に結論を下せないけど、あるいはテーマの選別によっては傑作になるかも。
あ、でも今ん所続編買う気なしw


人違いでミス

2014-01-14 | 雑記
今冬の寒さは厳しいっすね。でも一昔前はこんなものだったかもとも思えるほどではあります。米国東海岸などは北極より寒いというのだから贅沢は言えません。

さて、当石材店では一般の個人が顧客、そして大抵新規のお客様なので同じ姓の人が頻繁に顧客となりそこで様々な勘違いが生まれたりもします。

ある時など「岡田家」を別個に3件同時に進めてるようなことも。案外そういう「いかにもミスしやすい」環境だと気が張って注意力が働き円滑だったりして。

ところがこないだ唐突にあった電話、「?田(仮称)だけど」。
当然ですが性は名乗っても名まで言わないじゃないっすか。声の感じから、「ああ数年前にやった◯◯町の高田さんかあ」と思い込んで進めちゃって、、、大失敗しました。。。(心の広いお客だったので笑い話で済みましたが)

電話やメールなどでは便利だけどミスが起きやすいですね。でも相手が遠方だったりもするし、こちらが現場で緊急の場合もあるし、注意深くって言ったって限度があるし、仕方ないのかな。

そう、長年仕事をやっていればある程度のミスや損が発生することも鷹揚に受け入れていかなくてはならない、なんてのは社会人の常識でしょう。それにしたって平常心ではいられないのが人間でしょうが。

逆にミスも損も皆無になったら、、、それはそれで気持ち悪いかもwあるいは平和ボケになるかな。まあ、生きていく上で適度なストレスも必要なわけですな。

と、ここに心のモヤモヤを吐き出して封印してしまおう、という魂胆でしたw


『ひとを嫌うということ』中島義道

2014-01-11 | 読書

内容紹介
ひとから嫌われたくない私。すべてのひとを好きになれない私。

あなたに嫌いな人がいて、またあなたを嫌っている人がいることは自然なこと。こういう夥しい「嫌い」を受け止めさらに味付けとして、豊かな人生を送るための処方を明らかにした画期的な1冊。


ネットで紹介されてて、正直つまんなそうだなと思いながらも万が一ということもあるし、なんて気まぐれで購入。著者が哲学者というのも興味惹いた。

本書まえがきにある。
「ひとを好きになることについてはうんざりするほど本があるのに<嫌う>ことについてさっぱり見当たらない」
それは確かだ、というかそんなネガティブな話題を誰が好んで読みたがるかor書きたがるかってことでしょ。

そういう意味において目からウロコ体験ができるかなとちょっとだけ期待したんだけど、結論から言えば
「嫌ったり嫌われたりすることは極めて自然な情動で、素直に受け入れよう」みたいな、今更言われなくてもわかってるようなことじゃないか。あるいは少年向けに書いたのかな。

ひとを嫌う心のシステムを細かに分析し8種類のパターン化をしているのはそれなりに面白かったし、どういうパターンで相手を嫌いになってるかちゃんと分析すると得心がいって溜め込まずうまく発散できる、というのもなるほどと思った。

古今の哲学者や文学者の言葉を引き合いに様々に分析披露するのも、興味深かったけど、結局<好き>とか<嫌い>とかは、個人的趣向とか背景が大きく関わっていて一概にこう!と言われても納得できるもんじゃないんじゃないのか?

ぼくの理解力に問題があるかもしれんが、イマイチな本だった。


謎の屈伸運動~威風堂々

2014-01-08 | 音楽
エルガー 威風堂々
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上記は英国で毎年開催される国家的音楽祭PROMSでの一幕。

深谷フィルハーモニーも2月にアリオ深谷で行われるウインターコンサートで演奏する予定です。以前から知ってはいたけど、聴きこんでいるうちに魅力に取り憑かれたようで。これは名曲だわ~。

上記動画ではこの曲を英国民が国歌と同様にこよなく愛しつづけている様子が伺えます。それこそ老人から幼児まで。youtubeに毎年のこの曲の演奏がUPされてて、きっと好きな人は毎年ハイドパークに出向いて歌ってくるんだろうなあ。

詳細はよくわからないのだけど、推測するに英国民はこの曲がかかると屈伸を始めるようですなwいかつい顔したおじいさんまで可愛く屈伸している様子がユーモラスで取り上げました。よくみるとタイミングの悪い人が混ざってたり、違う国旗降ってたり。

そして有名なサビ部分になると国旗を振り回して大音声で合唱、どんだけ祖国愛強いのかと。歌詞はモロに愛国的内容。さらに毎年お約束として合唱部分だけを再演、少しだけ羨ましかったりもします。「君が代」じゃ、どう転んでもこうはならないしね。

◆お知らせ
深谷フィル管弦楽団 ウインターコンサート
2月16日(日)13:30開演 入場無料 会場:キララ上柴多目的室