石匠風間ブログ!

読書、音楽、雑学

死人を悪く言うもんじゃないというけど

2007-05-29 | 社会・出来事
先日、松岡農林大臣が自殺した。
一見典型的な悪人面で、しぶとそうなイメージを持っていたから意外だった。

マスコミはこぞって報道しているが、生前における厳しい追及はなりを潜め、お悔やみムードを前面に出した伝え方が目立った。
明らかに何か悪いことをしたのは確かなのだが、死んだ人に対する扱いは特別になる。これは日本人らしい「武士の情け」みたいなものか。

ぼくが見た中では唯一テリー伊藤だけが「許せない」と舌鋒鋭く批判していた。
うん、ぼくも同意見だな、「自ら命を絶つ」ってのは政治家の選ぶ道じゃないと思う。生死の問題の前で政治家も何もないと言われそうだが、それでも政治家というのは命を懸けて成って欲しいという願望がある。

だいいち大人が、しかも地位を持った人が簡単に自殺すると、子供たちに「自殺はいけない」って言いづらいじゃないか。
子供たちには同じ政治家でも、ムネオのしぶとさを学んで欲しい。


長野県いじめ対策チーム

2007-05-23 | 教育
というのがあるそうだ。先月NHKスペシャルで見た。名前だけ聞くと「どうせ行政のすることじゃおざなりな事業だろう」と想像したが、さにあらず。子供たちのいじめ問題を真摯に受け止め情熱的に対処している、事実かなりの効果を挙げている。
田中前知事から要請された特殊プロジェクトで、学校が子供をフォロウできていない現状を捉えての発案。対策チームには自殺によって子供を無くしたかたもいて、情熱的になるのもわかる。

県内中から毎日電話がかかってくる、番組の中では「いじめを受けているが学校に訴えても何もしてくれない」という相談が多いようだ。時には担任、時には校長が事実を隠蔽し、あるいは真剣に取り組まず、結果いじめを受けている子が不登校になったりしている。

以前も書いたが、ぼくはいじめというのは構造的に根絶は不可能だと考える。そしていじめられてると訴える側が100%正しい側であると限らないとも思っている。

誤解されると困るけど、どこからが「いじめ」でどこまではそうじゃないかの境界を明確にできないのも現実で、もしかしたら対策チームが乗り込むことで逆いじめ状態が生まれる恐れもある。まあ、そんなにないだろうし、対策チームが先入観に凝り固まらずことの事実を正確に把握できるのならばそんな心配は要らないが。

そんなことを思いながら番組を見ていたら、後でガツンとやられた。
対策チームでは、いじめられた経験のある大人を県内の中学校に派遣し講演を開く。ちょっと過激なくらい強い口調で当人の経験をあからさまにぶつけ、いじめに関わりのない、いや関わりたくない無関心を決め込む子にも舌鋒するどく切り込む。

これがテレビを通して聴いても心を打つものがあった。体育館で聞いている子供たちにも泣いている子が見える。先生たちもおおかた下を向いたり涙を抑えたりしている。講演の最後に「もしぼくに何か伝えたいことがあったら次の休み時間校長室にいるから来て欲しい」と締めくくる。

今の中学生は行かねえんだろうな、と思ってたら、、、続々と集まってくるではないか!
こんないじめを今受けているという話から、これはいじめになるのか?といういじめっ子側、そしていじめが行われているのを見て見ぬ振りしてきたという懺悔まで。講師の秦さんは講演時とは打って変わって、ひとりひとりに優しく応対する。いまどきの中学生がそろって小さな子のように己をさらけ出し泣きながら話している。

久しぶりにNHKスペシャルで感動を受けてしまった。南中でこの講演をやったらどんな反応を示すのだろう?というか、とにかく呼んでみたい、聞かせてみたい。


歩いてみた!

2007-05-14 | 雑記
最近の健康法としてウォーキングが注目されている。実際身の回りでも歩く人が多い。というか、もう猫も杓子も歩いてる状態。
ここのところ腹の出具合が顕著になってきたため、ついに重い腰を上げた。コロッと死んじゃう分にはいいが寝たきりとかになったら家族への負担は計り知れない。実はカミさんにせっつかれてやむなく歩き出した。夫婦で歩いている。1人で歩くよりはつまらなくない。ついでになぜか中学生の息子が後からついてきてカミさんとしゃべりながら歩いている。なので割りと楽しかったりする。

約40分、だいたい4キロくらいだとおもうが、早足で近所を回る、今日で3日目。歩いているときにはこんなに楽で効果あるのかなあ?というのが本音、ところが歩き終わったあとにじんわりと感じるものがある。どことなく足に重みを感じるのだ。こりゃあ予想外に衰えてる!

今までジョギングや筋トレなどを行ってきた、一様に息が切れ体をいじめている感があった、それなしに効果があるのかと半信半疑になるのも無理はない。まあ、3日くらいで効果はないだろうがぽっこりと自己主張の強いおなかを見ると未だに疑いはぬぐえない。とりあえず一ヶ月続けてみることにした。

ただし、雨の日はやらないし用事のあるときはやらない。ずっと続けるわけでもない。最初からこれくらいゆるく決めておくと気が楽だ。
らくして楽しんで健康維持、果たして効果はあるのか?請うご期待。


小さな木の実

2007-05-10 | 音楽
音楽を聴いて感動する瞬間というのは、唐突に訪れることが多い。
椎名林檎の『小さな木の実』というとてもシンプルで古臭いフォーク曲に思いがけずゾクッときた。

しかもよく聴いてみると昔から知ってる曲のカヴァーじゃないか!子供のころ『みんなのうた』などで流れていた。昔聴いたときはなんとも思わなかったその歌が、妙に心を衝く。椎名林檎の歌唱力か?まあそれもなくはないが、メインは素朴なメロディラインと時代がかってるけど歯切れの良い歌詞だろう。よくよく調べてみると、作曲は『カルメン』などで有名なビゼーだった。

ギター中心なので聴きながらコピーしてみた。そしたら感動の原因として一つのコードを見つけた。コード名は知らないけど、多少複雑なやつで、このコードが曲全体を引き締めているのだなと。原曲はもっと簡単なコード進行なのを、ひねった結果だったわけだ。

それとKANSASというバンドの『Dust in the wind』。これもCM等でよくかかっている有名な曲だが、アーティストも知らなかったしCDで聴いたことはない。今回なにげなしに聴いてたら、心にグッと来た。こちらもフォークソングといってよい、アコースティックギターによる穏やかな曲調。

すぐにギターを手にとって、ネットに楽譜が落ちてないか探したけど無さそうなのであきらめて耳コピーを始めた、こちらは簡単なコード進行、すぐにマスターできた。ギターが弾けるとこういう便利な場面があるのだなと、悦に入る。

音楽に素直に感動できる感受性、これだけは無くしたくない。


砂糖くんのお店

2007-05-05 | 地域・暮らし
いつになくアグレッシブなゴールデンウイークを過ごしています。本来家でごろごろしているのが好きなのに友人や親戚が遊びに来たり行ったりチョコチョコと仕事があったりで、本意ではないけど活動的なよしろ。で、暇なときよりも時間がタイトなほうがコラムを書きたくなるのが不思議。

先日ようやく砂糖くんの新しいお店へ行ってきた。3月下旬のオープンだから1ヶ月経ってやっと行けた。っつーか、いつ電話しても混んでることが多く前もって予約しないと入れない盛況ぶり。
和風創作料理の「膳(ZEN)」、銀座で『バンビーノ』のように修行をしてきた砂糖クンが齢40にしてついに勝負に出たわけだ。

今回家族親族11人の大所帯でお邪魔した、子供が5人いて騒ぎまくってたのでいささかご迷惑をかけてきた。人数的には融通が利かないと思い、料理を「全部おまかせ!」にした。そしてのっけからやられた。

「山芋ピリッとわさび漬け」、「揚げ出し豆腐 柚子の香り」:料理に全く興味がなく知識もないぼくにはどうやって創るのか全く想像がつかないが、うまい。とてもシンプルにうまい。味覚の記憶力が一番強いそうだが、確かにまだあのピリッとした心地よい味覚と舌触りが残っている。もしかしたら素朴なほうがインパクトがあるのかも。
「かんぱちのカルパッチョ」「バケット&バジルソース」:こちらもおいしく面白い味。カルパッチョはまあそれなりに食べたことあった、でも今までのものよりしつこすぎずガツガツ食べたくなる味付け。バジルソースというのは初体験かな、パンに塗らなくてもそのまま食べたくなるほど。もちろん何を使って創られてるのか想像つかないが。
そして最後に「蕎麦つゆのとろろパスタ」:これはすごいなと感じた。食べると確かにパスタなんだけど味はそばつゆととろろだからね。パスタの質感を持ちながら蕎麦のようなのどごしの良さ、くせになりそうだ。

『美味しんぼ』みたいに流暢に表現できたらどんなにいいかと思うが、そんな技術はないので「うまい!」としか言いようがないのが歯がゆい。

場所は上柴、ステーキ宮の後ろあたり。営業時間は7時から1時。しばらくは無定休でやるそうです。