さて『殺生石』の後シテが仕方話で自分の命が失われるところを語る場面。ここからがこの能のキリ。。すなわち終曲へ向けてのクライマックスの場面で、まあ飛んだり跳ねたり、シテは舞台上で大騒ぎで暴れ回るところです。また小書「白頭」の面目もこの場面の鮮やかさに尽き、常の『殺生石』とは大きく型が替わります。ご参考までに、常の演出と小書「白頭」の型の違いを併記しておきましょう。
青字=常の型
赤字=白頭の型
地謡「やがて五体を苦しめて。 床几に掛かったまま据エ拍子
同じ
やがて五体を苦しめて。幣帛をおつ取り飛ぶ空の。
踏返シ七ツ拍子、扇を右手に持ち一畳台より飛び降り
扇を右手に持ち正面の上をサシ
雪居を翔り海山を越えてこの野に隠れ住む。
角より常座に到り小廻、正面へヒラキ
右まで見廻し、床几より立ち上がり左袖を頭の上へ返して下居
シテ「その後勅使立つて。 謡い
正面へ向き立ち上がり謡い
地謡「その後勅使立つて。三浦の介。上総の介両人に。
六ツ拍子、踏返シ七ツ拍子
六ツ拍子(踏返シはナシ)
綸旨をなされつゝ。那須野の化生の者を。退治せよとの勅を受けて。
角へ行き正へ直し左へ廻り
同じ
野干は犬に似たれば犬にて稽古。 正へサシ込ヒラキ
同じ
あるべしとて百日犬をぞ射たりける 角より常座に到り小廻、
同じ
これ犬追物の始めとかや。 正面へヒラキ、左足拍子一ツ
正面へヒラキ、ホドに左足拍子踏み左袖を返しワキへ面切り見
青字=常の型
赤字=白頭の型
地謡「やがて五体を苦しめて。 床几に掛かったまま据エ拍子
同じ
やがて五体を苦しめて。幣帛をおつ取り飛ぶ空の。
踏返シ七ツ拍子、扇を右手に持ち一畳台より飛び降り
扇を右手に持ち正面の上をサシ
雪居を翔り海山を越えてこの野に隠れ住む。
角より常座に到り小廻、正面へヒラキ
右まで見廻し、床几より立ち上がり左袖を頭の上へ返して下居
シテ「その後勅使立つて。 謡い
正面へ向き立ち上がり謡い
地謡「その後勅使立つて。三浦の介。上総の介両人に。
六ツ拍子、踏返シ七ツ拍子
六ツ拍子(踏返シはナシ)
綸旨をなされつゝ。那須野の化生の者を。退治せよとの勅を受けて。
角へ行き正へ直し左へ廻り
同じ
野干は犬に似たれば犬にて稽古。 正へサシ込ヒラキ
同じ
あるべしとて百日犬をぞ射たりける 角より常座に到り小廻、
同じ
これ犬追物の始めとかや。 正面へヒラキ、左足拍子一ツ
正面へヒラキ、ホドに左足拍子踏み左袖を返しワキへ面切り見
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